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捌章 清ラカナ“マゾク”戦争
さん わがまま。
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はしって
走って
ひたすらに走って
来た道を戻って…
そして
着いた。
……もう見たくなかったけれど…
ごめんね、サクラ。
………どういう、顔を
しているんだろう?
会いたくない
怖い
嫌だ
………見たくない
見たくない、見たくない…
いやだ……
いやだ
いやだいやだ!
いやだいやだいやだ!!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!
私が殺した
私のせいだ
私のせいだ、
私のせいだ私のせいだ
私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ
私のせいだ私のせいだ私のせいだ私が殺した私が私が私が殺した殺した私が殺した私が殺したんだ私のせいだ
顔を見たくない死体を傷を泣き顔を全部全部見たくない見たくない
嫌だ嫌だ嫌だどうして私のせいで私のわがままでエゴで殺して殺して殺したなんでどうして
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
助けて助けて愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私が殺した私が私が殺した殺した殺した殺した
もう、助けて
嫌だもう、
いやだ……
………どうしようも
……もう
いや、
弱気になってる場合じゃ…ない。
………
サクラ
………ああ
こんなにも、
人の死体って…
こんなにも、惨いのか…。
わたし、知らなかったな……
とても、とても冷たい。
…重たくて……冷たい。
……ねぇ、サクラ
……これ、借りてくね。
最後まで頼ってばかりで
ほんとうに、ほんとにごめん。
ごめんね
ごめん…
ごめんなさい。
……すこしだけ
ほんの、すこしだけ
あと少しだけ
力を、貸してください。
わたしの
貴女がくれた、覚悟のために
使わせてもらうね。
ズッシリと重い、命を刈り取る武器。
人を殺すために作られた、本物の重さだ。
弾は6発。
出刃包丁が軽かったと思えるほどに、重たい。
でも、これでいい。
重たい分、反動のある分
確実に、命を刈れる。
これでいい
確実に仕留められるだけ、それだけで十分。
アイツから、剣を奪うためには、十分すぎるくらいだ。
……じゃあ、またね
サクラ。
しばらくの間……安らかに、眠っててね。
……行ってきます。
………私は駆け出した。
あの街に向かって。
……
…………
重たくて、無機質な拳銃を構えた。
『……あらら……物騒だね、お嬢さん。』
やはりお前か、ダイキ。
こいつは、強い。
マサカリと超能力を駆使してくるのが厄介だ。
でもいい。こっちには《戦闘者》がある。
そして、この拳銃が…ある。
私なら行ける。
「なに、邪魔する気?とっとと死んでくんない? 」
『…どうしてそんなにピリピリしてるんです?僕が何かしましたか?』
「覚えてないのも無理は無い…お前は、私をその鉞で殴り殺したんだ。『さてと、邪魔者は消えましたので…お茶でも飲みましょうか。』って、お前は言った。」
『…なぜ、僕の常套句を。』
「私の言ってることが事実だからだよ。お前は、私を、殺したんだ。」
『しかし……あなたは現に、ここにいるじゃないですか?』
「………うるさい。うるさいうるさいうるさい!!!黙れ!!お前に何がわかる!!」
『ちゃんと話してくれないと、分かりませんよ。』
「くそ……離せ!!卑怯な真似しやがって!!」
『離したらあなたは真っ先に撃つんでしょう?僕はここで穏便に解決したいんだ。どちらかと言えば、あなたが卑怯だと思うのですが。』
「……黙れ。お前も、お前の奥さんも、お前の愛する民も、全員みんなみんな…私を殺したんだ!!!何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も!!!!何度もっ!!!何度もぉっ!!!!!ここも、ここも、ここもここもここも全部覚えてる…痛かったんだよ………お前らみんな……なんでわかってくれないんだ……!」
『……わかるも何も……あなたの言ってることが全く理解できないんです。僕も、僕の妻も、僕の愛する民達も、貴女にそんな非道なことは絶対にしません。それなのに何故あなたは、そんなに僕たちを憎むのです?僕が、あなたを殺したのならば、何故僕はそれを覚えておらず…あなたはここにいるのですか?仮に本当だとして、あなたは殺されるほどの恨みを買ったから、それ相応の態度を取り、行動をし、煽り、喧嘩を売ったり、それこそ…因果応報とかじゃないですか?』
「……ちがう、私はただ……みんなが…幸せに………」
『僕は聞きたいんです。なぜそんなに僕たちを憎むのですか?あなたは、自分に落ち度があると、考えたことは無いのですか?』
「ちがう、ちがうの……ちがうんだよ………」
『僕たちは、理由もなく人を傷つける…ましてや、人を殺すなど有り得ないのです。故に、僕は思います。きっと、全部貴方がまいた種だと、僕は思います。』
「……わたしは………私は悪くない………悪くないんだ………みんなが、みんなが私を、私を殺すんだ…!!ぐちゃぐちゃに、私を殺すんだ…!!なんで、なんで私は……私は……おかしいでしょう?少しの間違いで、みんな…みんな私を、私を殺すんだよ…?……それを、私のせいだなんて……言わないで!!お前が悪い…お前のせいだ……ぜんぶ、ぜんぶ……!!」
『ぐっ……力が強く……?お嬢さん、落ち着いてください……!取り乱しても、何も解決しませんよ!?』
「今更遅いんだよ…!!!私の犯した罪を、ここで!完遂しなきゃ!!!何が残るってんだよっ!!!!!このクソッタレでゴミだらけのファッキン世界を、私は殺し尽くすって決めたんだよ!!!お前にとっては一度でも、私にとっては何万回もの人生なんだよ…!!!それをお前は、ぜんぶ、私のせいだなんだと…!!!!お前に何がわかる!!お前に!!なにが!!!わかるっ!!!!」
『あが……やめな、さい!!こんなことしても、どうにもなりませんよ!!僕を殺せば、この街の均衡は壊れる!!あなたのせいで!!』
「知るかよ!!私は……私は皆殺しを遂行するだけだ!!」
『皆殺し…って、つまり…もしかして………あなたは……?』
バリンッ!!と、甲高い音が響くと共に、風切り音がビュウっと鳴く。
『え……あ…………サラ…………にげ
パァン!!!
乾いた音が、閑静な街に響く。
額から血を流して、少年のような男は倒れ伏す。
「……お前に、今更何がわかるんだよ……。」
……ただ一つの憤りをしまって、私は次の目的地に向かった。
走って
ひたすらに走って
来た道を戻って…
そして
着いた。
……もう見たくなかったけれど…
ごめんね、サクラ。
………どういう、顔を
しているんだろう?
会いたくない
怖い
嫌だ
………見たくない
見たくない、見たくない…
いやだ……
いやだ
いやだいやだ!
いやだいやだいやだ!!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!
私が殺した
私のせいだ
私のせいだ、
私のせいだ私のせいだ
私のせいだ私のせいだ私のせいだ私のせいだ
私のせいだ私のせいだ私のせいだ私が殺した私が私が私が殺した殺した私が殺した私が殺したんだ私のせいだ
顔を見たくない死体を傷を泣き顔を全部全部見たくない見たくない
嫌だ嫌だ嫌だどうして私のせいで私のわがままでエゴで殺して殺して殺したなんでどうして
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
助けて助けて愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ私のせい私のせい私のせい私のせい私のせい私が殺した私が私が殺した殺した殺した殺した
もう、助けて
嫌だもう、
いやだ……
………どうしようも
……もう
いや、
弱気になってる場合じゃ…ない。
………
サクラ
………ああ
こんなにも、
人の死体って…
こんなにも、惨いのか…。
わたし、知らなかったな……
とても、とても冷たい。
…重たくて……冷たい。
……ねぇ、サクラ
……これ、借りてくね。
最後まで頼ってばかりで
ほんとうに、ほんとにごめん。
ごめんね
ごめん…
ごめんなさい。
……すこしだけ
ほんの、すこしだけ
あと少しだけ
力を、貸してください。
わたしの
貴女がくれた、覚悟のために
使わせてもらうね。
ズッシリと重い、命を刈り取る武器。
人を殺すために作られた、本物の重さだ。
弾は6発。
出刃包丁が軽かったと思えるほどに、重たい。
でも、これでいい。
重たい分、反動のある分
確実に、命を刈れる。
これでいい
確実に仕留められるだけ、それだけで十分。
アイツから、剣を奪うためには、十分すぎるくらいだ。
……じゃあ、またね
サクラ。
しばらくの間……安らかに、眠っててね。
……行ってきます。
………私は駆け出した。
あの街に向かって。
……
…………
重たくて、無機質な拳銃を構えた。
『……あらら……物騒だね、お嬢さん。』
やはりお前か、ダイキ。
こいつは、強い。
マサカリと超能力を駆使してくるのが厄介だ。
でもいい。こっちには《戦闘者》がある。
そして、この拳銃が…ある。
私なら行ける。
「なに、邪魔する気?とっとと死んでくんない? 」
『…どうしてそんなにピリピリしてるんです?僕が何かしましたか?』
「覚えてないのも無理は無い…お前は、私をその鉞で殴り殺したんだ。『さてと、邪魔者は消えましたので…お茶でも飲みましょうか。』って、お前は言った。」
『…なぜ、僕の常套句を。』
「私の言ってることが事実だからだよ。お前は、私を、殺したんだ。」
『しかし……あなたは現に、ここにいるじゃないですか?』
「………うるさい。うるさいうるさいうるさい!!!黙れ!!お前に何がわかる!!」
『ちゃんと話してくれないと、分かりませんよ。』
「くそ……離せ!!卑怯な真似しやがって!!」
『離したらあなたは真っ先に撃つんでしょう?僕はここで穏便に解決したいんだ。どちらかと言えば、あなたが卑怯だと思うのですが。』
「……黙れ。お前も、お前の奥さんも、お前の愛する民も、全員みんなみんな…私を殺したんだ!!!何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も!!!!何度もっ!!!何度もぉっ!!!!!ここも、ここも、ここもここもここも全部覚えてる…痛かったんだよ………お前らみんな……なんでわかってくれないんだ……!」
『……わかるも何も……あなたの言ってることが全く理解できないんです。僕も、僕の妻も、僕の愛する民達も、貴女にそんな非道なことは絶対にしません。それなのに何故あなたは、そんなに僕たちを憎むのです?僕が、あなたを殺したのならば、何故僕はそれを覚えておらず…あなたはここにいるのですか?仮に本当だとして、あなたは殺されるほどの恨みを買ったから、それ相応の態度を取り、行動をし、煽り、喧嘩を売ったり、それこそ…因果応報とかじゃないですか?』
「……ちがう、私はただ……みんなが…幸せに………」
『僕は聞きたいんです。なぜそんなに僕たちを憎むのですか?あなたは、自分に落ち度があると、考えたことは無いのですか?』
「ちがう、ちがうの……ちがうんだよ………」
『僕たちは、理由もなく人を傷つける…ましてや、人を殺すなど有り得ないのです。故に、僕は思います。きっと、全部貴方がまいた種だと、僕は思います。』
「……わたしは………私は悪くない………悪くないんだ………みんなが、みんなが私を、私を殺すんだ…!!ぐちゃぐちゃに、私を殺すんだ…!!なんで、なんで私は……私は……おかしいでしょう?少しの間違いで、みんな…みんな私を、私を殺すんだよ…?……それを、私のせいだなんて……言わないで!!お前が悪い…お前のせいだ……ぜんぶ、ぜんぶ……!!」
『ぐっ……力が強く……?お嬢さん、落ち着いてください……!取り乱しても、何も解決しませんよ!?』
「今更遅いんだよ…!!!私の犯した罪を、ここで!完遂しなきゃ!!!何が残るってんだよっ!!!!!このクソッタレでゴミだらけのファッキン世界を、私は殺し尽くすって決めたんだよ!!!お前にとっては一度でも、私にとっては何万回もの人生なんだよ…!!!それをお前は、ぜんぶ、私のせいだなんだと…!!!!お前に何がわかる!!お前に!!なにが!!!わかるっ!!!!」
『あが……やめな、さい!!こんなことしても、どうにもなりませんよ!!僕を殺せば、この街の均衡は壊れる!!あなたのせいで!!』
「知るかよ!!私は……私は皆殺しを遂行するだけだ!!」
『皆殺し…って、つまり…もしかして………あなたは……?』
バリンッ!!と、甲高い音が響くと共に、風切り音がビュウっと鳴く。
『え……あ…………サラ…………にげ
パァン!!!
乾いた音が、閑静な街に響く。
額から血を流して、少年のような男は倒れ伏す。
「……お前に、今更何がわかるんだよ……。」
……ただ一つの憤りをしまって、私は次の目的地に向かった。
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