転生するなら人間がいいな〜 〈零〉

獣野狐夜

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漆章 創ラヌ“カミ”大湖

よん 幻影。

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神はあと2人。

創造神のソラネと……よく分からないナサリエルって女。

ナサリエルに関しては、一瞬で殺されたのが1回だけ。

わざわざ会いに行こうとしない限り会わない神だったからよく分からない。

だからこそ、ナサリエルから処理したい。

愛の神とも言われてる、生物神の女性。

念の為何時でも《罰癒者ナオルヒト》を使える状態にしておこう。

己の快か不快かしか見ないような女は、あまり強くないはずだ。

私の求めるものを出さずして、何が愛の神だ。

こうしてる間に、領域に入っているというのに

なにもないじゃないか。

……いや

まって



「……お前、そこにいるな?」

『…あ~あ、バレちゃったぁ。完璧に隠してたのに、どうやって見つけたの?』

「風の流れでわかる。お前がナサリエルだな。」

『そう、わたくしこそが生物神ナサリエル・スミスよ。あなたは……愛に飢えた獣かしら。』

「そうだな。お前を殺したくて殺したくてたまらない、狂った殺人鬼だよ。」

『……殺す?そんな簡単に不可能な事を言わないでよね。』

「は?不可能だって?私がお前を殺せないとでも?」

『ええ。不可能よ。』

「は、笑わせてくれる。」

『ふふふ……これでも?』

ナサリエルの周りから霧が出て、姿が見えなくなる。

霧が晴れたかと思えば、目の前には…



「………」

『ユキ、やめて。アタシを殺さないで!お願い、もうやめようよこんなこと!』

………

ふ………くふふ………

「……あは……ふあはははははははっ!!!」

『…だ、大丈夫?』

「んふふふ………はぁ………面白い冗談だ。」

『ゆ、ユキ……。』

「…………この偽物が。」

私は幻影に切りかかった。

サクラの輪郭が歪んで、ナサリエルが出てくる。

『………これが効かないなんて。あなたの大切な人を写したのに。』

「ばーか。私はね、もう既に………





そんな偽物で私を揺さぶろうなんて、バカの極みだよ。」

『もうこれは、完全にやばいわね。ソラネ様に連絡しなきゃ。』

「………ふっ」

『もしもしソラネ様!?早くお逃げなさ………ぐふぅ!?』

ナサリエルが頭の上の輪を掴み、そこに向かって話しかけようとした所を刺した。

『……ひきょ…うよ…!!この、けだもの……がぁ…!』

「卑怯も何も、相手を待つほど私は優しくないんだよ。皆殺しを覚悟した殺人鬼の恐ろしさを思い知れ。」

『あ……か…………にげ……て………ソラネ様……ぁ…!!』

「………さよなら」

そのまま頸を切り落とした。

血が純白な身体を染め上げる。

子供騙しを私にかけたのが間違いだ。

所詮神様はこの程度だ。

……さっさと創造神の所へ向かおう。

時間が勿体ない。
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