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弐章 狂ッタ“キノコ”森
よん 戦闘狂。
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快晴。
青々と茂った牧草。
広々とした平原。
自然の香りと、新鮮な空気は
鉄の錆び付くような匂いで消えていく。
『クソッ………はっ、この程度かよっ!! 』
「まだほざいてられる余裕はあるようね…?」
《戦闘者》で速度をブースト。
チカラと体力を増やし、防御を高める。
《殺人者》で相手にエイムを合わせやすくする。
脳の処理速度を上げて、ラグを減らす。
そのふたつが組み合わされば、
最強無敵。
相手はまるで歩いているように遅くなり、
移動速度は常に上昇する。
脳が焼け焦げないように専用のプロテクトがされており、
速度は音速をも超える。
………しかし。
『……俺の事舐めてもらっちゃ困る。』
相手もまた、最強無敵。
《高速者》で速度を限界まで上げる。
しかし、それ以外は
全て純粋な戦闘力。
強い。
私がスキルふたつ使っても互角程度。
………負けられない。
「あんた、つよいね♪」
切っ先がシンの頬を掠める。
『……ちっ。』
舌打ちを打つと、さらに速度をあげる。
これ以上上げれば、脳は焼け焦げてしまう。
……自殺行為だ。
「…バカだね。」
ユキはさらに速度をあげる。
もはや音速を超え、消えてしまったかのように。
シンの体は次々とズタズタに切り裂かれていく。
はずだった。
………全て掠める程度。
寸で避けている。
ありえない。
ありえないありえない!!
音速を超えているはずなのに!!
なぜ、なぜ見えるんだ!!!
『……俺はもうひとつスキルを持っている』
それが答えだ。
こうしている合間にも
攻撃を受け続けるユキ。
打撲跡が増える一方だ。
…………飛ぼう。
ユキは足にぐっと力を入れると、空高く飛び上がる。
それに追いつくシン。
生身の体では大気圏で死んでしまうというのに。
何故だ?
私が…
私が負けそう?
嘘だ!
負けない……負けちゃダメ。
この世界線が最後なのに!!!
青々と茂った牧草。
広々とした平原。
自然の香りと、新鮮な空気は
鉄の錆び付くような匂いで消えていく。
『クソッ………はっ、この程度かよっ!! 』
「まだほざいてられる余裕はあるようね…?」
《戦闘者》で速度をブースト。
チカラと体力を増やし、防御を高める。
《殺人者》で相手にエイムを合わせやすくする。
脳の処理速度を上げて、ラグを減らす。
そのふたつが組み合わされば、
最強無敵。
相手はまるで歩いているように遅くなり、
移動速度は常に上昇する。
脳が焼け焦げないように専用のプロテクトがされており、
速度は音速をも超える。
………しかし。
『……俺の事舐めてもらっちゃ困る。』
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しかし、それ以外は
全て純粋な戦闘力。
強い。
私がスキルふたつ使っても互角程度。
………負けられない。
「あんた、つよいね♪」
切っ先がシンの頬を掠める。
『……ちっ。』
舌打ちを打つと、さらに速度をあげる。
これ以上上げれば、脳は焼け焦げてしまう。
……自殺行為だ。
「…バカだね。」
ユキはさらに速度をあげる。
もはや音速を超え、消えてしまったかのように。
シンの体は次々とズタズタに切り裂かれていく。
はずだった。
………全て掠める程度。
寸で避けている。
ありえない。
ありえないありえない!!
音速を超えているはずなのに!!
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それが答えだ。
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攻撃を受け続けるユキ。
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…………飛ぼう。
ユキは足にぐっと力を入れると、空高く飛び上がる。
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