転生するなら人間がいいな~

獣野狐夜

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第陸章 明日の音は、晴れ模様

7節目 トラウマ製造機

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「あれ、そういえばいつの間に入ってたんだろう…?」
普通に話していたけれども、いつの間にか城の中に入っていた。
『ふっふっふ……が~っはっはっはっ!!!この我が空間転移テレポートを使用したのにもかかわらず、それに気づかないとは…なんと愚かっ!!!まだ平和に慣れきって油断してるとはまるで家畜ぶたみたいだなぁ!!』
……くっそむかつく。
ものすごくむかつくっ!!
気が付いたら拳がナツミにめり込んでいた。
『え!?とりあえずで殺るもんなのこれ!?は……え………?』とドン引きするシン。
『まぁ、煽って来るナツミも自業自得だけど……あはは、ユキさんはあんな感じだから仕方ないっすね…。』
『…僕もユキは怒らせちゃダメってひと目でわかったし。』
ビクビクする男子陣と、何も言わずに青い顔する女子陣。
……流石にやりすぎたかも…。
『ぐぇ………てか、アタシを殺す気かっ!!…あ、えと……わ、我は魔王だからな!!強靭な身体を持っているのは当たり前なのだっ!!!ふはははははははー!!』
涙目で言われても説得力ありませんが。
「あ!ソラさん質問いいです?」
『あえ?……あ、いいですよ。』
「……そういえば聞いてなかったけど、薬草って何が必要なの?」と耳打ち。
『あー、人間になる薬には、“創造花セカイハナ”という花が必要で、目的地は創造神泉トモザクラですね…。』とのこと。
すぐそこだっ!
そういえばいつの間にかなうっちナウアエルさんがいない。
まぁ、たぶん…大丈夫でしょ。
進んでみるとホールにはほぼ全員集まっていた。
「あれ、そういえばレオンとサクラ、カリスはどこ?」
『あー、……サクラはトイレっすね。さっき言ってたっすよ。あと、レオンはナツミさんと図書館へ、カリスは全知神泉ジュウモンジの街並みを観光しに行ったっす。あくまで予想なので過信しないでくださいっすよ。』とクウマ。
とりあえず花束をリュックの中にしまう。
後ろではソラとアリサが世間話をしている。
『私のいた世界にはね、ナタデココって食べ物があるんだよ。』
『ほぇー?なたで……ナタデナントカって美味いのか?』
『うん!とっても美味しいよ!コリコリの食感で、ヨーグルトに混ぜると美味しいんだよ!』
『おー!まるでゼリンムシのヨーグルト和えみたいだな!』
『うん…?まぁ、いつか飲んでみようね!』
階段の方にはシンが真顔でこっちを見ている。
「ん?シン、どうした?」
『あー、うん。べつに気にすんな。』
(いや、ふっつうに怖い…。)
真顔と言うより、睨んでる気がする。視線を感じてなんかムズムズする。
『んまぁ、ユキさんとりあえず街探索行くっすか?ほら、シンも行くっすよ!
あ、ソラさんとアリサさんも行くっす?』
と誘うクウマ。
ということでとりあえず街へ行くことになりました。

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