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第陸章 明日の音は、晴れ模様
5節目 年末の宴と不穏な空気
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ある日、お城で仕事をしてた時、手紙が来たんだ。
うちに手紙なんて珍しいと思った。
最近お城の従者たちと仲良くなれて、
そして実家というか、お家に帰れる。
不自由がない暮らしだったけど、その分ちょっと退屈だった。
刺激とか、面白いものを求めてたのかも。
ちょっと気になって、手紙を開けた。
中には、『未来』と小さく書かれた紙切れと、詩のようなものがあった。
……これは一体なんだろう………?
…………………
…読み終えると、疑問が浮かび上がってきた。
「空の音は途絶えるだろう…?どういうこと……?ていうか、この詩自体よく分からないなぁ。んー……でも、“空を舞う”は漢字を見ると“空舞”……って読める!……私の弟と同じだ~。そのパターンで行くと、“広い心”はクウマの親友の“心”くん……なのかな?えっと…あとはよく分からないなぁ。まぁ、今はいいかな。」
軽い気持ちで一蹴した。端の方に注意書きがあることにも気づかないで。
端にはこう書いてあった。
『“空音”
。これはあなたの元へ来る災いのひとつだから、きちんと対策を取らないと起きてしまう。
これは私からの警告でもあるんだ。
そして、“ユキ”という人物に気をつけて。彼女の心は不安定だから。あなたにはいなくなって欲しくない。どうか、気をつけて。』
ちゃんと読んでれば、対策をとっていたのかもしれないなぁ。
今後悔しても、もう遅い。
私は、戦うしかないのかな。
☆☆☆☆☆☆☆
『『『3!!2!!1!!あけましておめでとうございます!!!!』』』
…という妄想をしていると、
『ユキ!ほらぼーっとしてないで早くするのだー!』とアリサが引っ張ってくる。
ソラも『ユキさん!足元に気をつけてくださいね!』と引っ張ってくる。
「ごめんごめん。なんか眠くなっちゃって!えへへ。」と誤魔化しておく。
スマホだともう1月2日だけど、まぁいいか。
『ふーっははははー!!ようこそ!!我が城へ!特別に入るのを許可してやろうぞー!!』とメチャメチャテンション高いナツミが出てきた。
「あの禍々しい城に入るのか…」と思わず呟いてしまった。
ナツミは『なんだと!?我のかっこいい魔王城を“禍々しい”だと…!?…ふふふ、怖気付いたか、ドラコリスの小娘よ。』と言う。
ブチッ。なぜか私の中の何かが切れた。
よし、この子と遊ぼうか…!(狂気)
「ふふふ。私が遊んであげる。ふふふふ…!!」
周りは青ざめていた。多分察してたのだろう。
彼女は誰にも止められない。
『あ、これ、殺されるヤツ?』と
ナツミがなんか言ってたのが最後の記憶だった。
*******
あ、終わったな……ナツミ。
ユキのやつ、バカにされるとすぐ怒って、“遊び”と称して殺そうとするからマジで面倒くさいんだよね…。
あたしにはもう止められない感じだわ。
1回禁句に触れそうになったとき、怖いもの無しのあたしでも震えたからね。
ユキの殺気には誰もが怖がる。
そりゃコミュ障で陰キャのイメージのあの子が怒ることはやばいことだしねどころじゃない。
だって、あたしの唯一やりたくないことだし、
何より現世でヤクザっぽい人が禁句を言った時、ユキが定規で殺しかけたからね。
さすがに捕まって欲しくないから全力で止めたけど、あのままにしてたらヤクザのおっちゃん死んでたかもしれないなぁ。
今でも寒気がするな。
とまあ、これはあたしでも止められないかも。
ナツミさん、ご冥福をお祈りします。
*******
とりあえず、ナツミと遊んだ。
『あ……が…………………し…に…………かけ……た………がぁ。』
と、ナツミがなんか言ってた。
サクラは『ど、どんまい…。』と困った顔で呟いていた。
ただ遊んだだけなのになんで困るんだろうな、あはは。
アリサは『ああ…私の次に被害者が出たのだ………はわわ…………。』と心無しかナツミを哀れんでいた。
とりあえず、現世のみんな、あけましておめでとうございます。(3月)
うちに手紙なんて珍しいと思った。
最近お城の従者たちと仲良くなれて、
そして実家というか、お家に帰れる。
不自由がない暮らしだったけど、その分ちょっと退屈だった。
刺激とか、面白いものを求めてたのかも。
ちょっと気になって、手紙を開けた。
中には、『未来』と小さく書かれた紙切れと、詩のようなものがあった。
……これは一体なんだろう………?
…………………
…読み終えると、疑問が浮かび上がってきた。
「空の音は途絶えるだろう…?どういうこと……?ていうか、この詩自体よく分からないなぁ。んー……でも、“空を舞う”は漢字を見ると“空舞”……って読める!……私の弟と同じだ~。そのパターンで行くと、“広い心”はクウマの親友の“心”くん……なのかな?えっと…あとはよく分からないなぁ。まぁ、今はいいかな。」
軽い気持ちで一蹴した。端の方に注意書きがあることにも気づかないで。
端にはこう書いてあった。
『“空音”
。これはあなたの元へ来る災いのひとつだから、きちんと対策を取らないと起きてしまう。
これは私からの警告でもあるんだ。
そして、“ユキ”という人物に気をつけて。彼女の心は不安定だから。あなたにはいなくなって欲しくない。どうか、気をつけて。』
ちゃんと読んでれば、対策をとっていたのかもしれないなぁ。
今後悔しても、もう遅い。
私は、戦うしかないのかな。
☆☆☆☆☆☆☆
『『『3!!2!!1!!あけましておめでとうございます!!!!』』』
…という妄想をしていると、
『ユキ!ほらぼーっとしてないで早くするのだー!』とアリサが引っ張ってくる。
ソラも『ユキさん!足元に気をつけてくださいね!』と引っ張ってくる。
「ごめんごめん。なんか眠くなっちゃって!えへへ。」と誤魔化しておく。
スマホだともう1月2日だけど、まぁいいか。
『ふーっははははー!!ようこそ!!我が城へ!特別に入るのを許可してやろうぞー!!』とメチャメチャテンション高いナツミが出てきた。
「あの禍々しい城に入るのか…」と思わず呟いてしまった。
ナツミは『なんだと!?我のかっこいい魔王城を“禍々しい”だと…!?…ふふふ、怖気付いたか、ドラコリスの小娘よ。』と言う。
ブチッ。なぜか私の中の何かが切れた。
よし、この子と遊ぼうか…!(狂気)
「ふふふ。私が遊んであげる。ふふふふ…!!」
周りは青ざめていた。多分察してたのだろう。
彼女は誰にも止められない。
『あ、これ、殺されるヤツ?』と
ナツミがなんか言ってたのが最後の記憶だった。
*******
あ、終わったな……ナツミ。
ユキのやつ、バカにされるとすぐ怒って、“遊び”と称して殺そうとするからマジで面倒くさいんだよね…。
あたしにはもう止められない感じだわ。
1回禁句に触れそうになったとき、怖いもの無しのあたしでも震えたからね。
ユキの殺気には誰もが怖がる。
そりゃコミュ障で陰キャのイメージのあの子が怒ることはやばいことだしねどころじゃない。
だって、あたしの唯一やりたくないことだし、
何より現世でヤクザっぽい人が禁句を言った時、ユキが定規で殺しかけたからね。
さすがに捕まって欲しくないから全力で止めたけど、あのままにしてたらヤクザのおっちゃん死んでたかもしれないなぁ。
今でも寒気がするな。
とまあ、これはあたしでも止められないかも。
ナツミさん、ご冥福をお祈りします。
*******
とりあえず、ナツミと遊んだ。
『あ……が…………………し…に…………かけ……た………がぁ。』
と、ナツミがなんか言ってた。
サクラは『ど、どんまい…。』と困った顔で呟いていた。
ただ遊んだだけなのになんで困るんだろうな、あはは。
アリサは『ああ…私の次に被害者が出たのだ………はわわ…………。』と心無しかナツミを哀れんでいた。
とりあえず、現世のみんな、あけましておめでとうございます。(3月)
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