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第陸章 明日の音は、晴れ模様
4節目 全知を司る厨二病
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“神様”になってから一週間がたった。
創造神の力を借りてるから、城を造るのにも想像するだけで直ぐに建てれた。
造ったけど、日本城見たくなっちゃった。その後も色々創ったけど……。
まるで…日本みたいになった。
富士山のような大きな山が出来て、その四合の所に城が建っていた。
山の近くには祭りのような賑やかな屋台?と、天使?達の住宅街が並んでいた。
住宅は昔ながらの木材と鉄板の家が沢山建っていた。
…家が恋しくなった。
クウマとユウカに会いたい。お母さんにも会いたいな。
いつか、帰れるのかな…。
そうやって思いにふけつつ、城の畳の上で考え事をしていると、目の前に黒い鉄の扉がいつの間にかできてた。
とても分厚く、重そうな扉だった。
気になったので、自分の細い腕で一生懸命それを開けてみると…。
目の前には実家があった。私の部屋だった。
夢なのかな……と頬をつねろうとすると、奥から声が聞こえた。
『ねえさーん!大丈夫ー?祭りから2週間だったけど、ホテルとかで泊まってた?』
クウマがやってきた。
ユウカも、『おねちゃん!おかえいー!』と嬉しそうに言った。
私は部屋に入れないようにさりげなく扉を閉めて、廊下で2人を抱きしめた。
「……ただいま。」
久々の家だ。でも、時々戻らないと……ああ、大変な仕事だな。
そうだ、一週間に3回だけ、家に帰ろう。
☆☆☆☆☆☆☆
誰かが日記を開く。
拙い字で、何かが書かれていた。
〇がつ△にち
おにいちゃんはどこだろう。
とつぜんどこかいった。
しょうがくいちねんせいのうちは、
おにいちゃんをさがしたよ。
おねえちゃんはたまにかえってくるけど、
おうちはさみしい。
4月1日からおにいちゃんがいない。
かなしいよ。さびしいよ。
だから、おねえちゃんのへやにこっそりはいってみた。
おおきなドアがひとつ、あった。
いっしょうけんめいがんばってあけてみても、まっしろなひかりしかなかったよ。
とりあえずくぐってみよっかな。
ドラ〇もんみたいにハワイにいけるかも。
くぐってみたら…。
どこだろう、ここ。
つちがむらさきいろで、そらがまっくら。
ここは…おしろ?
なんかおおきいおねえさんがこっちにきた。
『われのしろにかってにはいるしんにゅうしゃはいったいだれだ?』
おねえさんのこえはおおきかった。
「わたしは、ユウカです。おっきいドアくぐったら、ここにきちゃった。」
『そうかそうか。なら、われがおぬしをそだててあげようじゃないか。』
きょうから、おねえさんのこどもになった。
かっこいいおねえさんだ。
おねえちゃんとおにいちゃんはかえってくるかな…。
日記はここで途切れていた。
男は、部屋を出た。
☆☆☆☆☆☆☆
私たちはとりあえずナウアエルさんについて行くことにした。
案内されたところは目的地とは全然違う、全知神泉だ。
…ナウアエルさん以外みんな引いていた。
そう、想像と真逆の世界観だった。
『何ここ…地獄なのか?』とアリサは震えるように言う。
『とりあえず、禍々しいな。』とシンは呟く。
「いや、ここ、天国的な場所じゃないの!?!?」と当の私は困惑した。
なんというか、えっと…天国と言うより、地獄のようだった。
あれ、ここ、天国的な場所じゃなかったっけ?と、脳内がバグるほどに困惑していた。
なんか、イメージ的に魔界みたいだと思った。地獄の山脈を思い出す。少し寒気がした。
空にはドラゴンのようなものが飛んでるし………。
《変身対象ガ増エマシタ。》
…変身できるものが増えた気がする。
声も聞こえた気がするが気の所為だと信じようそうしよう。
気が付くと、誰かがこっちに向かってきた。
『ふっふっふ…………よ~うこそっ!!我が魔王城へ~っ!我が名は!!十文字夏海と申す者だ!!!しかし………くくくっ、これは人形に過ぎない………我が魂は別の次元にて存在している………。くくく、我を倒すことは不可能であるっ!!そしてそして……お前らはもしや、ウルワランドの破壊を試みる秘密組織、ドラコリスの連中だな……?くく………最強の魔王とて、この世を破壊するのを抑えているというのに………愚かだな……あ~っはっはっはっは!!!』厨二病患者っぽいというか、完全に厨二病患ってますねありがとうございました。
と言うか、女子じゃない?女子だねコレ女子ですねはいはい。
外見的には中学生に見えるし中二の厨二病ってか!?……すみませんでした。(?)
と、脳内でボケとツッコミを炸裂している私を横目にシンとクウマは思い出したかのように言った。
『おまえ、もしかして不登校だった“あの”夏海か?』
『あー、あの2年生の時突然不登校になった“あの”女子のこと?』
それを聞いていたナツミという人物は『なななななな…なぬ!?何を言っておるのだ!?……ざざざざ、戯言をよせっ!!わわわ我はそそそそっそそっそんな香澄ヶ坂中学校の連中なんて知らぬっ!!!……………あ!』
となんか色々言いながらあっさりボロを出していた。
『はぁ…仕方ない。我の事情を話すしかないな。……あ、言っとくけd……コホン、言っておくが、貴様らを認めたという訳では無いからな。これは特別だ。』と、ツンデレを醸しながら来た経緯を教えてくれた。
どうやらこのナツミというやつは2年生の時、下校の途中に白い部屋に来て、“ラン”と呼ばれる子供?に‘’神様”として証を与えられて、何故かここに暮らしているらしい。
いやいやいや、どう見ても神の真似事をする痛い厨二病ですねありがとうございました。
ん、待って?“ラン”ってどういう人物だろう?
このナツミというどう見ても普通の子を“神様”にした人物は一体何者なの………?
謎は深まるばかりだけど、とりあえず、ナツミの城に行くことにした。
創造神の力を借りてるから、城を造るのにも想像するだけで直ぐに建てれた。
造ったけど、日本城見たくなっちゃった。その後も色々創ったけど……。
まるで…日本みたいになった。
富士山のような大きな山が出来て、その四合の所に城が建っていた。
山の近くには祭りのような賑やかな屋台?と、天使?達の住宅街が並んでいた。
住宅は昔ながらの木材と鉄板の家が沢山建っていた。
…家が恋しくなった。
クウマとユウカに会いたい。お母さんにも会いたいな。
いつか、帰れるのかな…。
そうやって思いにふけつつ、城の畳の上で考え事をしていると、目の前に黒い鉄の扉がいつの間にかできてた。
とても分厚く、重そうな扉だった。
気になったので、自分の細い腕で一生懸命それを開けてみると…。
目の前には実家があった。私の部屋だった。
夢なのかな……と頬をつねろうとすると、奥から声が聞こえた。
『ねえさーん!大丈夫ー?祭りから2週間だったけど、ホテルとかで泊まってた?』
クウマがやってきた。
ユウカも、『おねちゃん!おかえいー!』と嬉しそうに言った。
私は部屋に入れないようにさりげなく扉を閉めて、廊下で2人を抱きしめた。
「……ただいま。」
久々の家だ。でも、時々戻らないと……ああ、大変な仕事だな。
そうだ、一週間に3回だけ、家に帰ろう。
☆☆☆☆☆☆☆
誰かが日記を開く。
拙い字で、何かが書かれていた。
〇がつ△にち
おにいちゃんはどこだろう。
とつぜんどこかいった。
しょうがくいちねんせいのうちは、
おにいちゃんをさがしたよ。
おねえちゃんはたまにかえってくるけど、
おうちはさみしい。
4月1日からおにいちゃんがいない。
かなしいよ。さびしいよ。
だから、おねえちゃんのへやにこっそりはいってみた。
おおきなドアがひとつ、あった。
いっしょうけんめいがんばってあけてみても、まっしろなひかりしかなかったよ。
とりあえずくぐってみよっかな。
ドラ〇もんみたいにハワイにいけるかも。
くぐってみたら…。
どこだろう、ここ。
つちがむらさきいろで、そらがまっくら。
ここは…おしろ?
なんかおおきいおねえさんがこっちにきた。
『われのしろにかってにはいるしんにゅうしゃはいったいだれだ?』
おねえさんのこえはおおきかった。
「わたしは、ユウカです。おっきいドアくぐったら、ここにきちゃった。」
『そうかそうか。なら、われがおぬしをそだててあげようじゃないか。』
きょうから、おねえさんのこどもになった。
かっこいいおねえさんだ。
おねえちゃんとおにいちゃんはかえってくるかな…。
日記はここで途切れていた。
男は、部屋を出た。
☆☆☆☆☆☆☆
私たちはとりあえずナウアエルさんについて行くことにした。
案内されたところは目的地とは全然違う、全知神泉だ。
…ナウアエルさん以外みんな引いていた。
そう、想像と真逆の世界観だった。
『何ここ…地獄なのか?』とアリサは震えるように言う。
『とりあえず、禍々しいな。』とシンは呟く。
「いや、ここ、天国的な場所じゃないの!?!?」と当の私は困惑した。
なんというか、えっと…天国と言うより、地獄のようだった。
あれ、ここ、天国的な場所じゃなかったっけ?と、脳内がバグるほどに困惑していた。
なんか、イメージ的に魔界みたいだと思った。地獄の山脈を思い出す。少し寒気がした。
空にはドラゴンのようなものが飛んでるし………。
《変身対象ガ増エマシタ。》
…変身できるものが増えた気がする。
声も聞こえた気がするが気の所為だと信じようそうしよう。
気が付くと、誰かがこっちに向かってきた。
『ふっふっふ…………よ~うこそっ!!我が魔王城へ~っ!我が名は!!十文字夏海と申す者だ!!!しかし………くくくっ、これは人形に過ぎない………我が魂は別の次元にて存在している………。くくく、我を倒すことは不可能であるっ!!そしてそして……お前らはもしや、ウルワランドの破壊を試みる秘密組織、ドラコリスの連中だな……?くく………最強の魔王とて、この世を破壊するのを抑えているというのに………愚かだな……あ~っはっはっはっは!!!』厨二病患者っぽいというか、完全に厨二病患ってますねありがとうございました。
と言うか、女子じゃない?女子だねコレ女子ですねはいはい。
外見的には中学生に見えるし中二の厨二病ってか!?……すみませんでした。(?)
と、脳内でボケとツッコミを炸裂している私を横目にシンとクウマは思い出したかのように言った。
『おまえ、もしかして不登校だった“あの”夏海か?』
『あー、あの2年生の時突然不登校になった“あの”女子のこと?』
それを聞いていたナツミという人物は『なななななな…なぬ!?何を言っておるのだ!?……ざざざざ、戯言をよせっ!!わわわ我はそそそそっそそっそんな香澄ヶ坂中学校の連中なんて知らぬっ!!!……………あ!』
となんか色々言いながらあっさりボロを出していた。
『はぁ…仕方ない。我の事情を話すしかないな。……あ、言っとくけd……コホン、言っておくが、貴様らを認めたという訳では無いからな。これは特別だ。』と、ツンデレを醸しながら来た経緯を教えてくれた。
どうやらこのナツミというやつは2年生の時、下校の途中に白い部屋に来て、“ラン”と呼ばれる子供?に‘’神様”として証を与えられて、何故かここに暮らしているらしい。
いやいやいや、どう見ても神の真似事をする痛い厨二病ですねありがとうございました。
ん、待って?“ラン”ってどういう人物だろう?
このナツミというどう見ても普通の子を“神様”にした人物は一体何者なの………?
謎は深まるばかりだけど、とりあえず、ナツミの城に行くことにした。
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