46 / 73
第陸章 明日の音は、晴れ模様
番外編7 Xmas
しおりを挟む
もうすぐクリスマス。
いや、もうとっくにクリスマス。
私にとってはただの平日。
うん、平日なんだ。
ただ単にキリストの誕生日ってだけで、
別に特別な日じゃないしね…うん!
雪が降ってるからって、
あの憎きホワイトなんたらじゃないよあはは。
普通の平日だ、うん。平日だよ。
……なんだかんだ、虚しいな、私。
そう考えてるとクウマがやってきた。
『俺、好きな人のためにマフラー編んだんだー!』とか言ってるし。
リア充爆破しろ!!
そうふと考えたが、口にすることはもちろん無い。
「はぁ…今年もクリぼっちかぁ。」
と呟く。
ふと横を見るとシンがソラのいる方へかけて行った。
も、もしかして!?
ちょっと覗こう。
なんか不審者みたいだけど気にしない。
『そ、ソラ………あのさ………。』
『な~に?』
『俺、ま…前から君のことが好きでした!
つつ、付き合ってくれま…すか?』
『いいですよ。』
『お願いします…!………ふぇ?』
『いいよ、付き合ってあげる。』
『……あ、ありがとう…!』
と、甘ったるい会話が続く。
アリサとレオンは元々付き合ってたのかな…………。
それともただの友達同士の付き合いなのか分からないけど、ベタベタくっついてる。
ソラとシンはラブラブ中だ。
ずるい。リア充爆破しろ。
サクラは仮拠点で本を読んでる。ひとまず安心だ。
クウマはどこだろうか。
とりあえず寒いのでパーカーを着る。
あったか~。
リア充爆発しろーと考えながら仮拠点のテーブルでぼーっとしてると、スマホから通知が来た。
クウマからだ。
『ユキさん、今日丘の一本杉の下に来れますか?』と来た。
もしや私にとっての幸せが…!?
あはは、まぁ、そんなわけないか。
てか、なんの用事だろう?
とりあえずそのまま丘まで走ることにした。
途中鋼鉄蜘蛛や闇夜大蛇に会ったけど爆発魔法で爆発させて通った。
意外とスムーズに進めたので少しビビってるけど、走った。
そして一本杉の下で待つクウマを見つける。
雪がチラチラと降る普通の平日。
杉の木の下に立つ、狼と少女。
『ユキさん…』
クウマはどこか恥ずかしそうだ。
「なに?」
と、いつも通りに返事するユキ。
『僕…いや、俺は、前からユキさんのことが…』
ユキは、察した。
これはあの伝説の、聞くはずのなかった言葉__
『好きでした。』
その一言が放たれたと同時に、ユキの目には涙が浮かんでた。
生まれて19年の人生。初めての告白だったから。
まさか中学生に告白されるとはと、ふと思う。
でもユキは気にしなかった。
「ありがとう。でも、付き合えないよ…」
クウマは青ざめた。
覚悟はしていたが、やはり悲しかった。
振られた。…と思った。
「だって、まだクウマのこともっと知りたいもん。旅が終わったら付き合ってあげる。」
と意味がわからないことを言われたクウマは、困惑しながら、恐る恐る聞いた。
『とりあえず…OK、なのか?』
そして、ユキの口から意外な答えが来た。
「うん。付き合ってあげる。でも、今まで通りでいいよ。それだけ。ごめんね、口下手だから。」
と顔を赤らめながら言うユキ。
そして、クウマはマフラーをユキの首にかけて、幸せな顔をした。
『…よろしくっす!』と言って。
…という夢を見た。
今日のことはあまり覚えてない。
でも、夢だったことに落ち込んだ。
ん?でもやけにリアルだったな。
と思い、ポッケからスマホを取ろうとした。
…マフラーがあった。
これは夢じゃない。
そう覚ったユキは自分の言ったことが恥ずかしくなり、枕に顔を埋めてひたすら叫んだのだった。
いや、もうとっくにクリスマス。
私にとってはただの平日。
うん、平日なんだ。
ただ単にキリストの誕生日ってだけで、
別に特別な日じゃないしね…うん!
雪が降ってるからって、
あの憎きホワイトなんたらじゃないよあはは。
普通の平日だ、うん。平日だよ。
……なんだかんだ、虚しいな、私。
そう考えてるとクウマがやってきた。
『俺、好きな人のためにマフラー編んだんだー!』とか言ってるし。
リア充爆破しろ!!
そうふと考えたが、口にすることはもちろん無い。
「はぁ…今年もクリぼっちかぁ。」
と呟く。
ふと横を見るとシンがソラのいる方へかけて行った。
も、もしかして!?
ちょっと覗こう。
なんか不審者みたいだけど気にしない。
『そ、ソラ………あのさ………。』
『な~に?』
『俺、ま…前から君のことが好きでした!
つつ、付き合ってくれま…すか?』
『いいですよ。』
『お願いします…!………ふぇ?』
『いいよ、付き合ってあげる。』
『……あ、ありがとう…!』
と、甘ったるい会話が続く。
アリサとレオンは元々付き合ってたのかな…………。
それともただの友達同士の付き合いなのか分からないけど、ベタベタくっついてる。
ソラとシンはラブラブ中だ。
ずるい。リア充爆破しろ。
サクラは仮拠点で本を読んでる。ひとまず安心だ。
クウマはどこだろうか。
とりあえず寒いのでパーカーを着る。
あったか~。
リア充爆発しろーと考えながら仮拠点のテーブルでぼーっとしてると、スマホから通知が来た。
クウマからだ。
『ユキさん、今日丘の一本杉の下に来れますか?』と来た。
もしや私にとっての幸せが…!?
あはは、まぁ、そんなわけないか。
てか、なんの用事だろう?
とりあえずそのまま丘まで走ることにした。
途中鋼鉄蜘蛛や闇夜大蛇に会ったけど爆発魔法で爆発させて通った。
意外とスムーズに進めたので少しビビってるけど、走った。
そして一本杉の下で待つクウマを見つける。
雪がチラチラと降る普通の平日。
杉の木の下に立つ、狼と少女。
『ユキさん…』
クウマはどこか恥ずかしそうだ。
「なに?」
と、いつも通りに返事するユキ。
『僕…いや、俺は、前からユキさんのことが…』
ユキは、察した。
これはあの伝説の、聞くはずのなかった言葉__
『好きでした。』
その一言が放たれたと同時に、ユキの目には涙が浮かんでた。
生まれて19年の人生。初めての告白だったから。
まさか中学生に告白されるとはと、ふと思う。
でもユキは気にしなかった。
「ありがとう。でも、付き合えないよ…」
クウマは青ざめた。
覚悟はしていたが、やはり悲しかった。
振られた。…と思った。
「だって、まだクウマのこともっと知りたいもん。旅が終わったら付き合ってあげる。」
と意味がわからないことを言われたクウマは、困惑しながら、恐る恐る聞いた。
『とりあえず…OK、なのか?』
そして、ユキの口から意外な答えが来た。
「うん。付き合ってあげる。でも、今まで通りでいいよ。それだけ。ごめんね、口下手だから。」
と顔を赤らめながら言うユキ。
そして、クウマはマフラーをユキの首にかけて、幸せな顔をした。
『…よろしくっす!』と言って。
…という夢を見た。
今日のことはあまり覚えてない。
でも、夢だったことに落ち込んだ。
ん?でもやけにリアルだったな。
と思い、ポッケからスマホを取ろうとした。
…マフラーがあった。
これは夢じゃない。
そう覚ったユキは自分の言ったことが恥ずかしくなり、枕に顔を埋めてひたすら叫んだのだった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる