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第参章 陰キャの心、熱を出す
4節目 地獄が産んだ山脈
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私たち一行は、魔物の森を越えることにした。
途中、黒熊や岩蝙蝠、樹木人形とか樹木妖精とかとか襲ってきたけど、みんなで協力して戦った。私は【変身者】で色んな強敵に変身した。それでも立ち向かう奴らは、シンやアリサの格闘系攻撃でメタメタにするという作戦で、難なく通り抜けれた。
そして、深い深い森をぬけた先には、未知の領域である、地獄の山脈の目の前まできた。
視界に広がるのは、魑魅魍魎の紅だった。
奥にはとても高い山々が連なり、所々紅く溶岩に染められている。
木は燃え盛り、池は赤黒く染まっていた。
一言で表すと、まさに“地獄”である。
ここに住んでいる人間族はやはりいなかった。いたら頭おかしいやつだけだ。
魔物は主に火属性が多かった。というか、火属性しかいない。謎に水属性もいたけど、基本的には火属性とたまーに闇属性の魔物だけだった。
ちなみに属性はソラが教えてくれた。おじいちゃんという人から聞いたらしい。
進む度に炎属蛇などの魔物が着々出てきて、結構厄介な山だった。靴も溶けかけてしまうし、私の場合スリッパなので尚更危ない。
なので、溶けにくい炎ノ鋼鉄という鉄を使った靴をみんなでつけた。
ちなみに全然関係ないがとても高かった。
そして、最初の難関である山が急斜面になっているところに来た。
ものすごく急で、崖がたくさんあり、ほぼ垂直であるかのような場所もあった。
だいたい高くて65°位のとこもあった。
それでも私たちは、頑張って進んだ。
すっっっっごくたいへんだったけどね。
誰だよ冒険したいって言ったやつ。
それは置いといて、どうやらここは山が三つに分かれてるらしい。
それぞれの山にエリアボスというものがいる。
なんかスマホで調べたら出てきたので、藁にすがる思いで信じることにした。
まぁ鵜呑みにはしてないけどね。
そして、私たちがいる最初の山は、3つの山の中で1番弱いエリアボスの、名持ちの魔物《爆炎の竜【カリス】》というボスである。
結構強い魔物で有名であり、名持ちということもあってとても叶う相手ではない。
ここで何人の冒険者がやられたことか。
なのに、この山では一番弱い奴であった。
つまり、最終エリアボスはものすごく強いことがわかる。
出来ればラスボスには会いたくないなぁ。
そう思うと、友桜空音というやつは、相当強いやつだとわかるね。多分そんなヤツら軽々と倒せそうだし。
(ど偏見かもね)
あとなんか妙に緊張する。なんというか、胸騒ぎがするというか、悪寒がするというか。
心臓が高鳴り、鼓動が速くなる。BPM160くらいあるかも。
酸素が送られる度に血液を送る心臓が、
どく、どくと脈を打っていく。
それをしっかりと感じ取ったのは人生で初めてだ。
これほど『死の恐怖』というものを感じたことはない。
これが、本当の『恐怖』であった。
私は、久しぶりにそれを感じた。
7歳ところと、ほぼ同じような恐怖。
ホラーゲームも屁じゃないくらい怖い。
アリサも、レオンも、ソラも、サクラも、シンも。
他のみんなも『恐怖』を感じていた。
それぞれ顔を青ざめている。
それぞれ感じたことのない気持ち。
中には感じたことのある気持ち。
でも、それを乗り越えないと強くなれない。
しかし、ぶっつけ本番である。もしも失敗したら、取り返しがつかない。
それでも…それでも夢を叶えるためには進むしかない。
自分を信じて前へ進むしかなかった。
たとえ、誰かが犠牲になっても。
犠牲になった人の分を生きなければならない。
しかし、私はそれを考えない。
絶対に犠牲者は出さない。
誰一人として犠牲者を出さず、生きる方法を考えていた。
『犠牲が出た場合』など、考えるだけで恐ろしかった。
悲しかった。冷や汗が出て、罪悪感が生まれた。
だから、必ず犠牲を出さないことを考えて、行動を取ることにする。
自分の、今まで甘い考えのみしか生み出さなかった脳をフル稼働させて、確実に生き残る方法を考えた。
そして、私たち6人は、エリアボスのステージの入り口付近で集まり、作戦会議を始めた。
どうするかを考えるために。
みんなで無事に生き残るために。
必ず、成功をさせるために。
途中、黒熊や岩蝙蝠、樹木人形とか樹木妖精とかとか襲ってきたけど、みんなで協力して戦った。私は【変身者】で色んな強敵に変身した。それでも立ち向かう奴らは、シンやアリサの格闘系攻撃でメタメタにするという作戦で、難なく通り抜けれた。
そして、深い深い森をぬけた先には、未知の領域である、地獄の山脈の目の前まできた。
視界に広がるのは、魑魅魍魎の紅だった。
奥にはとても高い山々が連なり、所々紅く溶岩に染められている。
木は燃え盛り、池は赤黒く染まっていた。
一言で表すと、まさに“地獄”である。
ここに住んでいる人間族はやはりいなかった。いたら頭おかしいやつだけだ。
魔物は主に火属性が多かった。というか、火属性しかいない。謎に水属性もいたけど、基本的には火属性とたまーに闇属性の魔物だけだった。
ちなみに属性はソラが教えてくれた。おじいちゃんという人から聞いたらしい。
進む度に炎属蛇などの魔物が着々出てきて、結構厄介な山だった。靴も溶けかけてしまうし、私の場合スリッパなので尚更危ない。
なので、溶けにくい炎ノ鋼鉄という鉄を使った靴をみんなでつけた。
ちなみに全然関係ないがとても高かった。
そして、最初の難関である山が急斜面になっているところに来た。
ものすごく急で、崖がたくさんあり、ほぼ垂直であるかのような場所もあった。
だいたい高くて65°位のとこもあった。
それでも私たちは、頑張って進んだ。
すっっっっごくたいへんだったけどね。
誰だよ冒険したいって言ったやつ。
それは置いといて、どうやらここは山が三つに分かれてるらしい。
それぞれの山にエリアボスというものがいる。
なんかスマホで調べたら出てきたので、藁にすがる思いで信じることにした。
まぁ鵜呑みにはしてないけどね。
そして、私たちがいる最初の山は、3つの山の中で1番弱いエリアボスの、名持ちの魔物《爆炎の竜【カリス】》というボスである。
結構強い魔物で有名であり、名持ちということもあってとても叶う相手ではない。
ここで何人の冒険者がやられたことか。
なのに、この山では一番弱い奴であった。
つまり、最終エリアボスはものすごく強いことがわかる。
出来ればラスボスには会いたくないなぁ。
そう思うと、友桜空音というやつは、相当強いやつだとわかるね。多分そんなヤツら軽々と倒せそうだし。
(ど偏見かもね)
あとなんか妙に緊張する。なんというか、胸騒ぎがするというか、悪寒がするというか。
心臓が高鳴り、鼓動が速くなる。BPM160くらいあるかも。
酸素が送られる度に血液を送る心臓が、
どく、どくと脈を打っていく。
それをしっかりと感じ取ったのは人生で初めてだ。
これほど『死の恐怖』というものを感じたことはない。
これが、本当の『恐怖』であった。
私は、久しぶりにそれを感じた。
7歳ところと、ほぼ同じような恐怖。
ホラーゲームも屁じゃないくらい怖い。
アリサも、レオンも、ソラも、サクラも、シンも。
他のみんなも『恐怖』を感じていた。
それぞれ顔を青ざめている。
それぞれ感じたことのない気持ち。
中には感じたことのある気持ち。
でも、それを乗り越えないと強くなれない。
しかし、ぶっつけ本番である。もしも失敗したら、取り返しがつかない。
それでも…それでも夢を叶えるためには進むしかない。
自分を信じて前へ進むしかなかった。
たとえ、誰かが犠牲になっても。
犠牲になった人の分を生きなければならない。
しかし、私はそれを考えない。
絶対に犠牲者は出さない。
誰一人として犠牲者を出さず、生きる方法を考えていた。
『犠牲が出た場合』など、考えるだけで恐ろしかった。
悲しかった。冷や汗が出て、罪悪感が生まれた。
だから、必ず犠牲を出さないことを考えて、行動を取ることにする。
自分の、今まで甘い考えのみしか生み出さなかった脳をフル稼働させて、確実に生き残る方法を考えた。
そして、私たち6人は、エリアボスのステージの入り口付近で集まり、作戦会議を始めた。
どうするかを考えるために。
みんなで無事に生き残るために。
必ず、成功をさせるために。
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