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第参章 陰キャの心、熱を出す

3節目 冒険に色欲はいらぬ

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とりあえずシンを解放してから、
私は荷物の整理をした。
一応自分の持ち物は、
フル充電のスマホ、予備の木刀、剣、例のバッジ、サクラから貰ったカメラ、盾、予備の防具などなどを準備した。
そんな大荷物、持ってけるか?って思う人もいるけど、このリュックは特殊だった。
なんかド○○もんの四次元ポケットのような構造になっているらしい。
ちなみにアリサから貰った。
この不思議なリュックサックインフィニティーバッグにたくさん荷物を入れても、めちゃめちゃ軽いってこと。
これは便利だし、戦闘の邪魔にもならないのが利点だね。
とりあえず、私は準備を済ませ、
他のみんなを待つことにした。

《1時間後…》

「おっそいなぁ…。まだかな?」
『ですねぇ。』
と軽い会話を交わす。
今のところ、ソラしか来ていない。
他のみんなはまだ準備していた。

《更に2時間後…》

「遅すぎない!?」
『まあまあ、ユキさん落ち着いてくださいよ。』
『仕方ねぇよな女子だし。』
「いやそれにしても遅いよ!」
『メイクとか凝ってるんじゃないんですか?』
「いやいや戦闘行くのにメイクいるの!?」
と会話する。
ソラとレオン、シンは来ていたが。
アリサとサクラは全然来ない。
来る気配がないので、我慢ができず様子を見に行った。
すると、サクラが髪を整えていた。
アリサは服が決まらないそうだ。
いや、冒険だよ!?戦闘だよ!?!?
お出かけじゃないから!!
ふふふ~♪たーのしいおでかけだぁー♪じゃないんだよ!!
「いや…お出かけじゃないから…ね?」
と言っても、
『でも!お洒落しないと気が進まないというか…分かるよね?』
『そうだぞ!私は女子で、ズボラじゃないんだぞ!』と言い訳をしてきた。
てかアリサ普段ズボラなくせになぁ。
ああ、めんどくさい。
とりあえず、「もう置いてくでね!」
と捨て台詞を言って、先に出発した。
アリサが『ちょっと待つのだ!悪かったのだァ!!』と言ったような気がしたが、気のせいだろう。
とりあえず出発した。

まず、ソラネという人は、どうやら天空でも地底でもなく、神々の湖レイクオブザゴッドズという場所に大きなお城が築いてあるらしい。
これは人間の街エクスカリバータウンの住民からの情報だ。
ちなみに人間の街エクスカリバータウンは、人間の街だけど魔族アンヒューマン宇宙族スペースマン以外なら入れるらしい。シンは鑑定によると宇宙族スペースマンらしいので、置いてくことにした。
それは置いといて、そこへ行くには魔物の森マッシュルームフォレスト地獄の山脈ネザーマウンテンズ海賊の海ライスオーシャン、そして音楽の沼地フィッシュスワンプを抜けないといけないらしい。そうして、神々の湖レイクオブザゴッドズにたどり着く…って!
長くね!?遠くね!?!?なんかすごい道のりなんだけど!
もうこれ自殺行為同然だよ!!
なんでこんなことしないといけないの!!
まあ、多分日本っぽくしたのソラネ?って人だと思うし、なんでこの世界を日本のような世界にしたかったのかを聞きたい。それに、何よりも人間になれる薬の材料となる、幻の草の名前を知る必要がある。というか場所も知りたいな。
そして、最終目標は日本とこの世界ウルワランドをつなげるポータル的なのを作って見たいなーなんて。
だから、人間に戻るにはやるしかない。
そうして私は、覚悟を決めて旅をすると心に誓った。


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