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第壱章 大きな都会、友情の森

6節目 楽器と唐辛子教室

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翌朝、私は目が覚めた。
結局私が一番最後だった。
まじか…でも昨日ワクワクして寝れなかったしね。仕方ない。
そんなこと考えてる間、アリサが見たことのないものを取り出した。気になったので聞いてみた。
「ねぇ、アリサ。その明らかに武器に見える
道具ってなに?」
すると以外な返答がきた。
『え?これはフルートなのだ!これでお手伝いサポートをするのだ!』と得意げに言った。
「…は?ふ、フルート??」
え、これってどうみてもハンマーだよね!?
あとフルートって日本にもあったことね?
「え、それってハンマーじゃないの?え、まじ?」
そういうとアリサは不思議そうな顔で首を傾げてからすごくムカつくドヤ顔で言い出した。
『え?これはハンマーに変えただけの万能長笛マスターフルートだぞ?フルートだと思ったのか?まあいいのだ!少し私がだからってそう拗ねることはないのだ!』
「…は?」
ブチ。っとと、ちょっと笑いそう殴りそうになったけど、落ち着こう。
「あ、アリサ?じ、自慢はあまり良くないなー?」
あ、少し顔に出てしまったのか、はたまた雰囲気さっきに気づいたのか、アリサの顔は楽しそうななきそうな顔をしている。
『ゆ、ユキ!ゆゆユキ様。ちょ、ちょっと落ち着くのだ!落ち着くのだ!!は、はな、話せばわかるのだ!!!あ、待っ…!』
そういうアリサのことを無視して、私は楽しいこと殴ることを始めた。

*******

僕はレオン。今、うちの家のリビングが危機的状況になっている。
アリサとユキが喧嘩をしている。
というか、ユキが一方的に殴っているだけだけど。
僕はユキを止めようと思った。
でも、すぐに「私の邪魔をしないで。楽しいこと殴り合いを教えてあげてるの。彼女にはが必要だから。」
と顔がボコボコのアリサを殴りつつ言った。
言葉の意味に気づいた途端に背中に寒気が走り、冷や汗が噴き出してきた。
これがいわゆる殺気だろう。
ユキを絶対に怒らせないほうがいいと学習した瞬間だった。

*******

私はソラです。今現在、レオンくんの実家にいます。
楽しいことがあるかなと思ってリビングに行ったら二人アリサとユキが喧嘩(?)をしてた。しかも遠くで泣きそうになって青ざめてるレオンが、『助けて、どうにかしてこの状況!!』と視線で訴えてきたの。
もう本当になんなんだろうこの状況。
ほんとうにカオス。
喧嘩は見たくないから、とりあえず私は【停止者トメルヒト】で時間を止めてからアリサを避難させた。
喧嘩した理由も何となくわかった。
きっとアリサがいつもの癖で自慢をしたんだと思う。それでユキさんを怒らせちゃったんだと思うの。
『よし…はぁ…アリサって意外と重いのね。とりあえず、これでマシになるかな?
…時間よ進め!《停止者とめるひと》!!』
ユキを落ち着かせるために一旦アリサを避難させてから時間を進めた。



*******

私はをしているといつのまにかク○野郎アリサがいなかった。どこ言ったんだあいつ。そう思いながら血眼で探してるとソラが『やめて!!!』って泣きながら叫んできた。
そして『ユキさん…!お願い…アリサを傷つけないで!あの子はいつもの癖で…自慢をしてしまっただけなの!だからお願い…!やめて!!!』と訴えられた。
そこでようやく私は冷静さをとりもどし、何故か手に持っていたナイフを落とした。
なんか怒ったら落ち着いた。私、いつの間に怒りっぽくなったんだろう。
いつのまにかボロボロのアリサも元の場所に戻っていた。
私は「アリサ、ごめん。やりすぎた、本当にごめんなさい…。」と謝ると、アリサは『私こそごめんなのだ。自慢した私も悪いのだ。今度から私も気をつけるからユキもやめるのだ。』と言った。これで仲直り(?)した。
そして私は「アリサ、そういえば続きを話して欲しいな。」と呟くように小さな声で言った。
アリサは『わ…わかったのだ。とりあえず、この万能長笛マスターフルートを使ってみるか?』といきなりハンマーのようなものをフルートに変えて言ってきた。
私はつい「まって!どうやってやったの!?っていうか使い方は!?え??」と叫び散らかしながら(?)驚いた。
するとアリサは『説明するぞ。まず、自分の頭の中でどんな形、どんな楽器にしたいかを考えるのだ。そしてその形にそれマスターフルートが変わったら、思い浮かべた使い方にするのだ。だが、中身はフルートだから、吹いて使うのを条件として形を思い浮かべるといいのだ。』と丁寧に説明してくれた。
私は久しぶりにやりたいことを思い出し、万能長笛マスターフルートを受け取ったあと早速、使ってみることにした。


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