東方並行時空 〜Parallel Girls

獣野狐夜

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止められない好奇心

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 信じられない。

 目の前に…

 私そっくりの人がいる…!!!

『…よく見たらあんた、私と顔そっくりね。』
「そ、そうです…ねッ…」
『とりあえず、名乗ったらどうなの?』
「は、はひ…私は……博田レイム…と言います…」
『名前までそっくりね…異変か何かかしら…。
 私は博麗霊夢、この神社の巫女をしているものよ。あなた、泊まる場所に困ってそうだから…そこの友達と一緒に一晩ここで泊まりなさい。』
「えっ…あ…」
『事情は明日聞くわ。ひとまず私は他になにか変なことがないか見回りに行ってくるわ。あなたとそこのお友達はここで大人しくしといて。』
「…わ、わかりまひた……。」

 意見する暇もなく博麗霊夢そっくりさんは大幣を手に空高く飛んだ。
 ……飛んだ??
 目の前で少女が飛んだことで、私はますますこの世界に興味を抱く。
 いや
 うつつを抜かしている場合じゃなかった。
 ほかの友人たちもここに運ばなきゃ、危ない。
 本でも読んだけど、この世界は人を食べる妖怪もいる。
 一刻も早く助けなければ。

 私は急いで目覚めた場所に戻った。
 そして1人ずつ背負ってゆっくり往復した。
 サクヤさんに、レミリアさん。
 ヨウム先輩に、サナエ先輩。
 そして………ここで気づく。
 
 どこへ行ったのだろうか…
 もしかして………
 ……!?

 ✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳

 ほぼ同時刻。
 博田レイムレイム博麗霊夢このせかいのレイムと初接触したタイミング。
 宇佐見レンヤ少女が目覚める。

「……んぅ………ここ………は…?」

 目が覚めると天井があるはずの場所には、宝石のように鏤められた星々が煌めく。
 おかしい。
 先程まで自分は自室で眠っていたはずだ。
 それがどうしてこうなった?
 これは…何かのドッキリか?
 そう疑わなければ、気が狂ってしまいそうになる。
 やはりおかしい。
 私の知らない空気。
 知らない匂いがする。
 寝ぼけて外へ出たとしても、私の近所には
 少なくとも
 流石の「秘封倶楽部」会長の私でも怖くなってしまう。

 怖いものや超常現象が好きで、その正体を暴こうと勝手に立ち上げた倶楽部「秘封倶楽部」だが、正直に言うと…
 私は東方の大ファンである。
 中でも私は宇佐見菫子のファンである。
 視力は悪くないが伊達眼鏡をかけて、黒いカンカン帽を作って、コスプレをして学校へ来るほどに好きである。
 私は
 同じく東方好きの友達からスミレコに似ていると言われたことがある。
 とても嬉しかった。
 しかし、私はそれだけでは満足しない。
 本人に会いたい。
 きっとあの世界げんそうきょうは、存在する。
 そう信じて生きてきた。

 しかし、そんなことよりも今の状況を整理しなければ行けない。
 混乱で整理が追いつかないが、状況が分からなければ動けない。
 まずは周りを見てみよう。
 私はひとまず立ち上がった。
 ……横を見ると、
 
 中には知り合いもいる。
 この銀髪でショートヘアーの少女と、深緑色の長い髪の少女は知らないが
 残りの2人は昨日会った2人だ。
 確か………さんとさんと名乗っていたっけ。
 あのボブヘアーの眼鏡の子2人をあの人はと呼んでいた。
 確かに似ているが、
 今は分からない。
 あの金髪の少女にも……。
 とりあえず今は周囲の確認のために目に入った階段を降りることにした。
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