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【アリサ・ナトリム】編
2日目 晴れと入道雲
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私はとりあえず、狐の女の子を探すことにした。
一緒に暮らしてる猫耳のレオンを誘って、冒険に出ることにした。
『なーレオン!』
『…な、なんですか?』
『おまえ、人間って嫌いか?』
『………うん、嫌い。』
『そっか。私は好きだぞ!』
『そ、そうなんだ…。』
『なんだ、硬いぞ?私と喋るのが嫌なのか?』
『ううん。そんなことないよ。ただ、僕が喋っていいのかなって…。』
『なんだ!そんなことか!私は全然気にしないぞ??私と、気軽に喋って欲しいぞ!!』
『……ちょっと固くなるかもしれないけど………いいのかな?』
『全然いいぞ!………レオン。私はレオンを兄弟みたいと思ってるんだぞ。私は仲良くしたいだけなのだ!』
『……ありがとう。』
『べつにいいぞ!』
そんな会話をしてる時、
森の中の大岩の上で、泣いている女の子がいた。
『………おじいちゃん…。』
そう呟きながら、すすり泣いていた。
私は咄嗟に
『どうしたのだ?こんなところで。』
と聞いた。
すると、その女の子は
『………あ、ご、ごめんなさい。………どちら様でしょうか?』
と聞いた。
警戒しているようで、…というか、怖がっているようで、少し震えている。
『私はアリサなのだ!こっちはレオンなのだ!よろしくなのだ!』
『……よろしく…私はソラ…って言います。』
『ソラちゃんか!よろしくなのだ!』
その子は獣の耳が生えていなかった。
人間なのか?
……レオンは大丈夫なのか?
それが、ソラとの出会い。
その日はよく晴れていて、入道雲がハッキリと見えていた。
そして、私の………いや、あたしの冒険の、全ての始まりだったのだ。
一緒に暮らしてる猫耳のレオンを誘って、冒険に出ることにした。
『なーレオン!』
『…な、なんですか?』
『おまえ、人間って嫌いか?』
『………うん、嫌い。』
『そっか。私は好きだぞ!』
『そ、そうなんだ…。』
『なんだ、硬いぞ?私と喋るのが嫌なのか?』
『ううん。そんなことないよ。ただ、僕が喋っていいのかなって…。』
『なんだ!そんなことか!私は全然気にしないぞ??私と、気軽に喋って欲しいぞ!!』
『……ちょっと固くなるかもしれないけど………いいのかな?』
『全然いいぞ!………レオン。私はレオンを兄弟みたいと思ってるんだぞ。私は仲良くしたいだけなのだ!』
『……ありがとう。』
『べつにいいぞ!』
そんな会話をしてる時、
森の中の大岩の上で、泣いている女の子がいた。
『………おじいちゃん…。』
そう呟きながら、すすり泣いていた。
私は咄嗟に
『どうしたのだ?こんなところで。』
と聞いた。
すると、その女の子は
『………あ、ご、ごめんなさい。………どちら様でしょうか?』
と聞いた。
警戒しているようで、…というか、怖がっているようで、少し震えている。
『私はアリサなのだ!こっちはレオンなのだ!よろしくなのだ!』
『……よろしく…私はソラ…って言います。』
『ソラちゃんか!よろしくなのだ!』
その子は獣の耳が生えていなかった。
人間なのか?
……レオンは大丈夫なのか?
それが、ソラとの出会い。
その日はよく晴れていて、入道雲がハッキリと見えていた。
そして、私の………いや、あたしの冒険の、全ての始まりだったのだ。
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