転生するなら人間がいいな〜なんて思ってる場合？

【高野 心】編

2日目 いじめ

『おめぇもあの殺人鬼の仲間だろ！！！オラ！』
最近俺もいじめられるようになった。
柔道を受けてるし、元々皮膚も厚めだから痛みはそんなにない。
でも、クウマは不安そうな目で俺を見てきた。
そして、
『やめてっす！！いじめないでっす！！！』
そう言ってクウマは両手を広げ、俺の前に立った。
いじめっ子はそれでも蹴るのを辞めない。というか、ターゲットをクウマに変えやがった。
俺は我慢できず殴ってしまった。
『ぶへ！！な、なにすんだよ！！』
「おめぇさ……いじめんの良くねぇぞ？相手の事情も何も知らねぇくせに『おめぇは殺人鬼だ』とか何とかよ？たとえクウマの父ちゃんが殺人鬼だとしてもよ。クウマが悪いってなるわけねぇだろボケ。クウマの父ちゃんが悪くて、クウマはナーンもかんけぇねぇ。だからな。クウマをいじめるやつは、女も男も関係なく片っ端から殴ってやっからな！！」
『ひぃ！！すんませんでしたぁ！！』
いじめっ子の先程までいじめていたとは思えないような逃げ足っぷりをみて、思わず笑いを抑えられなかった。
『シン…本当に……ありがとう…！！』
クウマは、泣きじゃくりながら言ってくれた。

その後、夏海と言う子が行方不明になったり、クウマの姉ちゃんが居なくなったりした。

そして、突然その日は来た。
クウマから呼び出しが来たのだった。