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酒血肉躙

乳児

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「ギャッ!」

 乳児は短く叫んだ。
 床に貼りついた乳児を引き剥がし、もう一度叩きつけた。しかし叫び声は発さない。
 構わずに再度叩きつける。

 何度も。

 何度も。

 手足は捻れ、骨は砕ける。私はぼろぼろの肉塊になるまで乳児を破壊した。
 人間は小さければ小さいほど可能性を秘めている。もしかしたらこの乳児は政治家になり、この国を支える逸材だったのかもしれない。スポーツで大成したのかもれない。

 しかし。

 私がその可能性を全て奪った。そう考えるだけで興奮し、勃起した。
 最後に肉塊と化した乳児を床に置き、足で踏みつけた。

 ぐちゅぐちゅとした感触が、足を通じて心臓へと伝わってくる。その瞬間、私の心臓は掴まれたようにきりきりと痛む。しかしその痛みは苦痛ではない。むしろ快感を伴っていた。私はため息をつき、次の標的を持ち上げた。




「ふんぎゃああああ!」

 まだなにもしていないのだが、乳児は顔を真っ赤にして泣き叫んでいた。
 私は抱っこしたまま軽く揺すってやる。

「ふぇぇ............」

 意外にも乳児は泣き止んだ。指をしゃぶりながら私をじっと見つめてくる。
 小さい時の來唯に少しだけ似ているな。
 私はそう思いながら乳児の手を握った。左右の手を握られた乳児は宙ぶらりんになる。

「ぎゃああああ!」

 肩が痛むのか、また泣き始めた。構わずに左右に引っ張る。思った通り、骨は柔らかかった。
 肩の関節はすぐに脱臼し、腕が手長猿のように延びる。今度は首だ。私は乳児の頭を掴み、引き伸ばした。
 ごりごりと音を立てたあと、乳児は白目を剥き、首が延びた。




 私はありとあらゆる殺しかたを試した。

 乳児の頭に少しずつ体重をかけ、圧死させた。

 肛門から槍を刺し、口からださせ、串刺しにした。

 首がどのくらい回るのか、ねじり切るまで回転させた。

 五人の乳児を紐でくくり、居合いの真似事をした。





 そして乳児は最後の一人になった。

 私は乳児の腹を刃で切り裂いた。傷口から血が溢れ、乳児は狂ったように泣き叫ぶ。そのぱっくりと開いた乳児の腹に両手を入れた。

 乳児の中はとても温かく、必死に小さい心臓を動かすその動きが手を伝わってくる。
 規則正しく伝わってくるその心音を感じながら、ゆっくりとかきまぜる
 乳児の臓器が私の手にまとわりつく。その臓器を掴み、そっと握り潰した。ぷつんとした感触が手のひらに広がり、どろりと体液が流れ出る。

 私は次の臓器を掴むと、また握り潰した。

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