成長する殺人鬼1(完結)

一二の三太郎

文字の大きさ
上 下
17 / 39
三章 葵ちゃんは告白したい

『葵』強姦

しおりを挟む
 俺は、父が実の娘に欲情している事を知っていた。葵のストリップショーをしっかりと横目で盗み見ながら、愚かにも発情していた。
 葵にしても、まだ触られてもいないくせに、股間を愛液で濡らしている。上の口では泣きながら拒否しているくせに、下の口ではよだれを垂らしながら頬張りたがっている。意味が分からない。
「お互いの気持ちがはっきりした所ですし、良いですよね」
 今俺の目の前には、凸と凹が立っている。合体させない訳にはいかないだろう。
「じゃあ、どうぞ性交してください」
 俺がそう言うが、父は黙ったまま動かない。股間をパンパンに腫らしているくせに、まるで性交したくないかのように振る舞っている。こいつは頭がおかしいのではないだろうか。
 俺はため息をつき、背中を押してやる。
「人質が死んでもいいんですか」
 父はぶるぶる震えながら、葵を見た。
 しばしの沈黙の後、葵は小さく震える声で呟いた。
「......お兄ちゃん達助ける為だから。私、大丈夫だから」
 涙をポロポロ流しながら、気丈に振る舞っている。
「......そうか」
 父は、唇を噛み締め、うつ向く。
 俺は、その様子を笑いを堪えながら見物していた。
 こいつらは俺から性交しろと言われ、俺から俺を殺すと脅され、俺を助ける為に性交しようとしている。
 あまりにも滑稽ではないだろうか。全てを知った俺からしてみれば、こいつらの行為では誰も救えないし、意味もない。
 父は決心したように葵の肩に手を置き、ゆっくりと押し倒した。

 ――父はゆっくりとズボンのチャックを下ろし、欲望を解き放った。
 抑えを失った蛇は、反動で上下に振れる。身体には青々とした血管が浮き出てきていた。
 葵は、泣きじゃくりながら股を開いた。部屋の中に、葵の匂いが充満する。
 その匂いを嗅いだ蛇は、狂ったようにいきり立った。
 匂いを嗅ぐように、ゆっくりと葵の股を這って奥に進む。ついに、突き当たりまでやってきた。
 蛇は匂いを探すように、なめ回し始める。
 葵は、蛇が股間へ触れるたび、まだ未成熟な身体を、敏感に跳ね上げる。
 蛇はついに匂いの根源を突き止め、そこにある巣穴へ潜り込んだ。
 すると、一斉に葵が絡み付いてきた――

 ついに父が葵と繋がった。
 葵は顔をしかめながら、声が漏れないよう、両手で口を抑えている。
 父は、一定のリズムでピストン運動を繰り返す。その度に、小さな葵の身体が突き上げられ、上下する。
 二人の身体が動く度に、荒いため息と、粘膜が擦れ合う湿った音が、合体中の性器から聞こえてきた。
 徐々に父の動きが早くなり、葵の喘ぎ声が、抑えた手の隙間から漏れ始めてきた。
 我慢できなくなりつつあった葵は、思わず父の動きを止めようと手を伸ばす。しかし父はその手を床に押さえ付け、腰を振る。
 口を抑える手を失った葵は、父のピストン運動に合わせて喘ぎ声を部屋に響かせた――。

 二人は、結局三十分以上性交を続けていた。後半、父は獣と化し、本能のままに肉欲に溺れた。
 未成熟の乳房を吸い、毛の生えていない性器を舐め回す。その度に、葵の身体は痙攣し、何度も絶頂を迎えた。
 身体中を弄ばれる葵は喘ぎ声を出し続けていたが、父の顔を一度として見ることは無かった。目尻には乾くことなく流れ続けた涙が水溜まりを作っていた。
「もうやめてもいいですよ」
 俺は、三十分以上腰を振っている父に声をかけた。しかし、声が聞こえていないかのようにピストン運動を繰り返す――。
 俺はこの時父が、いや『七人目』が、ショーを台無しにしていた事に気がついた。
 父の配役は、最高の愛情を見せる役だ。それを、こいつはただ性欲にまかせてレイプしているだけだはないか。これではあまりにも『八人目』である葵がかわいそうだ。
 俺はピストン運動を続ける『七人目』のこめかみに拳銃を突きつけ、引き金を引いた。
 乾いた音が響き、ピタリと『七人目』の動きが止まる。丸い穴の空いたこめかみから、血がダラダラと流れ落ちてきた。グラリと身体を揺らし、頭から床に倒れ込む。
 ピクリとも動かない『七人目』の、股間は葵の膣に突き刺さったままだった。
 葵は横を向いたまま、気絶したようにピクリとも動かない。
 俺はとりあえず『七人目』を退かそうと身体を持ち上げた。すると、葵に栓をしていた『七人目』の性器が糸を引きながら外れ、中から赤い血が、ドロリと流れ出てきた。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

バベル病院の怪

中岡 始
ホラー
地方都市の市街地に、70年前に建設された円柱形の奇妙な廃病院がある。かつては最先端のモダンなデザインとして話題になったが、今では心霊スポットとして知られ、地元の若者が肝試しに訪れる場所となっていた。 大学生の 森川悠斗 は都市伝説をテーマにした卒業研究のため、この病院の調査を始める。そして、彼はX(旧Twitter)アカウント @babel_report を開設し、廃病院での探索をリアルタイムで投稿しながらフォロワーと情報を共有していった。 最初は何の変哲もない探索だったが、次第に不審な現象が彼の投稿に現れ始める。「背景に知らない人が写っている」「投稿の時間が巻き戻っている」「彼が知らないはずの情報を、誰かが先に投稿している」。フォロワーたちは不安を募らせるが、悠斗本人は気づかない。 そして、ある日を境に @babel_report の投稿が途絶える。 その後、彼のフォロワーの元に、不気味なメッセージが届き始める—— 「次は、君の番だよ」

ゾンビと片腕少女はどのように死んだのか特殊部隊員は語る

leon
ホラー
元特殊作戦群の隊員が親友の娘「詩織」を連れてゾンビが蔓延する世界でどのように生き、どのように死んでいくかを語る

#■■■■村

白鳥ましろ
ホラー
この作品はモキュメンタリーです 『私』を探して

夜に融ける。

エシュ
ホラー
短編ホラーです。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

悪夢

ちゃっぷ
ホラー
後味の悪い話、何となく思いついた話、昔見た夢の話などをポツポツと思いついた時に書いていきます。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【1分読書】意味が分かると怖いおとぎばなし

響ぴあの
ホラー
【1分読書】 意味が分かるとこわいおとぎ話。 意外な事実や知らなかった裏話。 浦島太郎は神になった。桃太郎の闇。本当に怖いかちかち山。かぐや姫は宇宙人。白雪姫の王子の誤算。舌切りすずめは三角関係の話。早く人間になりたい人魚姫。本当は怖い眠り姫、シンデレラ、さるかに合戦、はなさかじいさん、犬の呪いなどなど面白い雑学と創作短編をお楽しみください。 どこから読んでも大丈夫です。1話完結ショートショート。

処理中です...