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1章
氷龍発見だぁぁぁぁぁぁぁ!
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1.裕次郎達は氷龍の巣を目指し、歩いていた。
「イザベル! こっちでいいんだよね?」
裕次郎は振り返りながら、山の斜面を登っているイザベルに話しかける。一応立って歩けはするが、割りと角度がある。
「そうだ。山頂付近にいるはずだ」
イザベルは少しきつそうにそう言った。
どうやら鎧は山の斜面を登るのに不向きのようだ。岩に手を掛けたときに滑るらしく、何回かすごい勢いで転げ落ちていた。
イザベルが前にいると危ないので、一番後ろから着いて来ているようだ。
「見えたわよ!」
前の方にいたルイーゼが、そう叫ぶ。パンツも見えそうだ。
「ごぁぁぁぁぁ!」
「うわぁぁぁぁ!」
前と後ろから同時に叫び声がした。前を見ると氷龍が、斜面から顔を出して裕次郎を睨んでいる。
後ろを振り返ると、イザベルが山の斜面を超スピードで転がり落ちていた。
「じゃあ、私たち隠れているから!」
「裕次郎さん頑張って下さい!」
ルイーゼとシャルロットは、氷龍が現れた瞬間、岩の陰に隠れた。
裕次郎は、やはり一人で闘わなければいけないようだ。大きくため息をつき、氷龍を観察する。
体長は五メートル位か。体は最初氷で出来ているかと思ったが、よく見ると水晶のような鉱物で出来ている。太陽の光を反射して、綺麗に輝いている。
裕次郎は覚悟を決め氷龍に注意しつつ、バッグから水銃と雷刀を取り出そうとした。
『カランカランカラカラカラカラ・・・・・・』
手探りで武器を取り出そうとするが、いっこうに見つからない。焦った裕次郎は、背負ったバッグを確認しようと後ろを振り返る。
すると、遥か後方に豆粒のように小さく見える物体が二つ転がり落ちていた。急いで確認したが、バッグには魔法石以外入っていなかった。
ああああああ!! 武器全部落としちゃった!! どうしようかな!!
裕次郎が慌てて前を見ると、氷龍が吼えながらすごい勢いで斜面を降りて来ていた。
「ガァァァァァァ!」
裕次郎は慌てふためいたがその時、イザベルが言っていた言葉を思い出す。
『死にそうになったら魔術が使えるかもしれん』
そうだ! 今こそ絶体絶命でピンチの俺が、すごい力を発揮するときじゃん!
裕次郎はあえて目を閉じ、ヘンリーと戦った時の怒りを思い出す。徐々に怒りが沸き上がり、毛穴がぷつぷつと開いていくような感覚が全身を襲う。
よし。いける。
裕次郎が静かに目を開けると、すぐ近くまで氷龍が迫っていた。しかし全く慌てず、右手を前に出す。
「獄炎大爆球!」
裕次郎が呪文を唱えると魔術が発動した。
『ポッ』
その魔術は、裕次郎の右手人差し指に蝋燭のような綺麗な火を灯した。
「ガァァァ!」
前を見ると氷龍が目の前まで迫っている。
・・・なんでかな? シチュエーション的には絶対魔術発動すべきやん? 意味わからん。
『ドガァァァァン!』
氷龍が全力で突っ込んできた。裕次郎は身体中がぶっ壊れる音を聞きながら、意識を失った。
2.裕次郎が意識を取り戻すと、裏庭の入り口に寝転がっていた。
「おお。やっと目が覚めたか!」
イザベルが少し安心したように裕次郎を覗きこむ。
「・・・俺、生きてる」
裕次郎は体を起こしながら、そう呟いた。
「しかしすごいダメージだったな! 内蔵破裂に粉砕骨折、身体中バキバキのぐちゃぐちゃだったぞ!」
イザベルは思い出すように目をつむりながら、そう言った。
「・・・・・・」
裕次郎は、自分がどんな状態だったか想像するだけで具合が悪くなった。まあ、生きてたから良かった。
「ああ、やっと起きたの」
ルイーゼが、起き上がった裕次郎を見ると走り寄ってくる。
「うん。なんとか」
裕次郎は少しふらつきながらも立ち上がった。
「さっきは本当に死んだかと思ったわよ」
ルイーゼは、呆れたように首を振る。
「全くだ。やられた裕次郎を見たときにはビックリしたぞ! ルイーゼも、泣きそうだったしな!」
イザベルが、ルイーゼを見ながらそう言った。
「泣きそうなんてなってないわよ!! 勝手なこと言わないでくれる!!」
ルイーゼが、顔を真っ赤にしながらイザベルに詰め寄る。
「あ、ああ、そうなのか? どうしたのだ? 少し落ち着いたらどうだ?」
イザベルは、戸惑いながらもルイーゼをなだめる。
「違うから!」
ルイーゼは、裕次郎を睨みながらそう言うと帰っていった。
「あれ? シャルロットは?」
裕次郎は、辺りを見回しながら、姿を探すが見当たらない。
「シャルロットならとっくの昔に帰ったぞ。サキが待っているし、私たちも帰ろう」
イザベルが、そう言うと歩きだした。
3.家に帰ってくると、サキが出迎えてくれた。
「パパ! ママ! おかえり!」
サキが嬉そうに裕次郎に飛び付く。
「わんわん!」
豆芝もしっぽをブンブン振って嬉しそうだ。
「それでは私は鎧を脱いでくるぞ」
イザベルは、そう言うと自分の部屋に入っていった。
「・・・今日も疲れたな」
裕次郎はサキを抱いたまま自分の部屋に入り、考える。
俺、このままじゃ絶対死ぬよなぁ・・・今日もマジで死んだと思ったし・・・なんかいい方法ないかなぁ・・・
「裕次郎! ちょっといいか!」
部屋で考え事をしていると、イザベルが呼んでいる声が聞こえてきた。
「すぐ行く!」
裕次郎が部屋を出ると、鎧を脱いだイザベルが座っていた。
「裕次郎に母上から手紙が来ていた」
そう言うと、裕次郎に手紙を渡す。封を切り、中身を確認する。
『裕次郎さんへ。先日は私の夫が失礼しました。実は貴方の魔法と魔術について大至急確認しなければいけない事があります。サキちゃんを連れて、明日来て下さい。
追伸。イザベルには手紙を見せないでください』
・・・前に来た手紙と何となく似てる。裕次郎はそう思った。
「何が書いてあったのだ?」
イザベルが聞いてきたが、慌ててごまかす。
「え?ああ、なんか聞きたいことがあるらしくて、明日来いって」
「そうなのか。なら私もいくぞ!」
「えっと、俺とサキだけでと書いてあるから・・・」
「・・・そうなのか」
イザベルが少し寂しそうに見えた裕次郎は、必死にフォローする。
「多分大したことじゃないよ!そうだ!帰りにお土産も買ってくるから!」
「・・・そうか。そうだな!明日は母上としっかり話してくるといいぞ!」
元気になったイザベルは、部屋に戻っていった。
「サキ、明日は出掛けるぞ!」
裕次郎は抱いていたサキにそう言った。
「パパとふたり?」
サキは『ギュッ』と裕次郎にしがみついてきた。
「うん! 俺とサキとでお出掛けだ!」
そう言って裕次郎がサキの頭を撫でると、少しくすぐったそうに目を細めた。
しかしサキの頭を撫でながら裕次郎は一つの疑問が浮かんでいた。
(なんで魔法と魔術なんだろう? 俺がヘンリーさんの屋敷で使ったのは魔術だ。それをイザベルのお母さんが見抜いたのは分かる。でも魔法が何か関係あるのか?)
続く。
「イザベル! こっちでいいんだよね?」
裕次郎は振り返りながら、山の斜面を登っているイザベルに話しかける。一応立って歩けはするが、割りと角度がある。
「そうだ。山頂付近にいるはずだ」
イザベルは少しきつそうにそう言った。
どうやら鎧は山の斜面を登るのに不向きのようだ。岩に手を掛けたときに滑るらしく、何回かすごい勢いで転げ落ちていた。
イザベルが前にいると危ないので、一番後ろから着いて来ているようだ。
「見えたわよ!」
前の方にいたルイーゼが、そう叫ぶ。パンツも見えそうだ。
「ごぁぁぁぁぁ!」
「うわぁぁぁぁ!」
前と後ろから同時に叫び声がした。前を見ると氷龍が、斜面から顔を出して裕次郎を睨んでいる。
後ろを振り返ると、イザベルが山の斜面を超スピードで転がり落ちていた。
「じゃあ、私たち隠れているから!」
「裕次郎さん頑張って下さい!」
ルイーゼとシャルロットは、氷龍が現れた瞬間、岩の陰に隠れた。
裕次郎は、やはり一人で闘わなければいけないようだ。大きくため息をつき、氷龍を観察する。
体長は五メートル位か。体は最初氷で出来ているかと思ったが、よく見ると水晶のような鉱物で出来ている。太陽の光を反射して、綺麗に輝いている。
裕次郎は覚悟を決め氷龍に注意しつつ、バッグから水銃と雷刀を取り出そうとした。
『カランカランカラカラカラカラ・・・・・・』
手探りで武器を取り出そうとするが、いっこうに見つからない。焦った裕次郎は、背負ったバッグを確認しようと後ろを振り返る。
すると、遥か後方に豆粒のように小さく見える物体が二つ転がり落ちていた。急いで確認したが、バッグには魔法石以外入っていなかった。
ああああああ!! 武器全部落としちゃった!! どうしようかな!!
裕次郎が慌てて前を見ると、氷龍が吼えながらすごい勢いで斜面を降りて来ていた。
「ガァァァァァァ!」
裕次郎は慌てふためいたがその時、イザベルが言っていた言葉を思い出す。
『死にそうになったら魔術が使えるかもしれん』
そうだ! 今こそ絶体絶命でピンチの俺が、すごい力を発揮するときじゃん!
裕次郎はあえて目を閉じ、ヘンリーと戦った時の怒りを思い出す。徐々に怒りが沸き上がり、毛穴がぷつぷつと開いていくような感覚が全身を襲う。
よし。いける。
裕次郎が静かに目を開けると、すぐ近くまで氷龍が迫っていた。しかし全く慌てず、右手を前に出す。
「獄炎大爆球!」
裕次郎が呪文を唱えると魔術が発動した。
『ポッ』
その魔術は、裕次郎の右手人差し指に蝋燭のような綺麗な火を灯した。
「ガァァァ!」
前を見ると氷龍が目の前まで迫っている。
・・・なんでかな? シチュエーション的には絶対魔術発動すべきやん? 意味わからん。
『ドガァァァァン!』
氷龍が全力で突っ込んできた。裕次郎は身体中がぶっ壊れる音を聞きながら、意識を失った。
2.裕次郎が意識を取り戻すと、裏庭の入り口に寝転がっていた。
「おお。やっと目が覚めたか!」
イザベルが少し安心したように裕次郎を覗きこむ。
「・・・俺、生きてる」
裕次郎は体を起こしながら、そう呟いた。
「しかしすごいダメージだったな! 内蔵破裂に粉砕骨折、身体中バキバキのぐちゃぐちゃだったぞ!」
イザベルは思い出すように目をつむりながら、そう言った。
「・・・・・・」
裕次郎は、自分がどんな状態だったか想像するだけで具合が悪くなった。まあ、生きてたから良かった。
「ああ、やっと起きたの」
ルイーゼが、起き上がった裕次郎を見ると走り寄ってくる。
「うん。なんとか」
裕次郎は少しふらつきながらも立ち上がった。
「さっきは本当に死んだかと思ったわよ」
ルイーゼは、呆れたように首を振る。
「全くだ。やられた裕次郎を見たときにはビックリしたぞ! ルイーゼも、泣きそうだったしな!」
イザベルが、ルイーゼを見ながらそう言った。
「泣きそうなんてなってないわよ!! 勝手なこと言わないでくれる!!」
ルイーゼが、顔を真っ赤にしながらイザベルに詰め寄る。
「あ、ああ、そうなのか? どうしたのだ? 少し落ち着いたらどうだ?」
イザベルは、戸惑いながらもルイーゼをなだめる。
「違うから!」
ルイーゼは、裕次郎を睨みながらそう言うと帰っていった。
「あれ? シャルロットは?」
裕次郎は、辺りを見回しながら、姿を探すが見当たらない。
「シャルロットならとっくの昔に帰ったぞ。サキが待っているし、私たちも帰ろう」
イザベルが、そう言うと歩きだした。
3.家に帰ってくると、サキが出迎えてくれた。
「パパ! ママ! おかえり!」
サキが嬉そうに裕次郎に飛び付く。
「わんわん!」
豆芝もしっぽをブンブン振って嬉しそうだ。
「それでは私は鎧を脱いでくるぞ」
イザベルは、そう言うと自分の部屋に入っていった。
「・・・今日も疲れたな」
裕次郎はサキを抱いたまま自分の部屋に入り、考える。
俺、このままじゃ絶対死ぬよなぁ・・・今日もマジで死んだと思ったし・・・なんかいい方法ないかなぁ・・・
「裕次郎! ちょっといいか!」
部屋で考え事をしていると、イザベルが呼んでいる声が聞こえてきた。
「すぐ行く!」
裕次郎が部屋を出ると、鎧を脱いだイザベルが座っていた。
「裕次郎に母上から手紙が来ていた」
そう言うと、裕次郎に手紙を渡す。封を切り、中身を確認する。
『裕次郎さんへ。先日は私の夫が失礼しました。実は貴方の魔法と魔術について大至急確認しなければいけない事があります。サキちゃんを連れて、明日来て下さい。
追伸。イザベルには手紙を見せないでください』
・・・前に来た手紙と何となく似てる。裕次郎はそう思った。
「何が書いてあったのだ?」
イザベルが聞いてきたが、慌ててごまかす。
「え?ああ、なんか聞きたいことがあるらしくて、明日来いって」
「そうなのか。なら私もいくぞ!」
「えっと、俺とサキだけでと書いてあるから・・・」
「・・・そうなのか」
イザベルが少し寂しそうに見えた裕次郎は、必死にフォローする。
「多分大したことじゃないよ!そうだ!帰りにお土産も買ってくるから!」
「・・・そうか。そうだな!明日は母上としっかり話してくるといいぞ!」
元気になったイザベルは、部屋に戻っていった。
「サキ、明日は出掛けるぞ!」
裕次郎は抱いていたサキにそう言った。
「パパとふたり?」
サキは『ギュッ』と裕次郎にしがみついてきた。
「うん! 俺とサキとでお出掛けだ!」
そう言って裕次郎がサキの頭を撫でると、少しくすぐったそうに目を細めた。
しかしサキの頭を撫でながら裕次郎は一つの疑問が浮かんでいた。
(なんで魔法と魔術なんだろう? 俺がヘンリーさんの屋敷で使ったのは魔術だ。それをイザベルのお母さんが見抜いたのは分かる。でも魔法が何か関係あるのか?)
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