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第七章「信頼できるトモダチ」
①
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「えっ!神山さんが旅行!?」
金曜の夜から土曜、日曜と、お店が忙しくてなかなか神山さんと話すことができなかったわたし達。月曜日は定休日だから、会えなかった。だから火曜日のお客さんが少ない時間を見計らって、神山さんと話をしようと思ったのに。
朝、お母さんとお父さんにそのことを聞いて、わたしは目をまん丸にした。
「なによ、大声出して。別にいいじゃない、神山さんが旅行したって」
「彼には長年世話になってるからな。長野の避暑地に行ったらしいから、ゆっくり羽を伸ばしてほしいもんだ」
「神山さん、暑いのが苦手なんですって。いいわよねぇ、長野。私もいつか行ってみたい」
お父さんとお母さんが笑顔で会話するのを、わたしはフクザツな心境で聞いていた。
もちろん、神山さんが旅行に行くのはいいことだけど、まさかこのタイミングだとは思わなかった。
「三泊なんだろ?帰ってきたら聞けばいい」
「そうだけど…なんだかわたしがあせっちゃうね」
ほっぺたをかきながら、アハハと笑う。一心君はいつも通りの無表情だったけど、ふいにポン、とわたしの頭に手をおいた。
「いろいろ、ありがと」
「い、一心君…どうしたの?」
「べ、別にどうもしない」
勝手に顔が赤くなって、体中の血液が逆流したような変な感覚になる。心なしか一心君の耳も赤い気がして、ますます恥ずかしくなった。
「そうだね。大人しく待ってよう」
「ん」
コクンとうなずいた一心君が、なんだか可愛い。わたしは笑って、学校へ行くための準備をはじめたのだった。
「日向、おはよ」
「おはよう、コマちゃん」
あの手紙をもらってから、コマちゃんが毎朝迎えにきてくれるようになった。
最初は「そこまでしなくていい」って断ったけど、コマちゃんはゆずらなかった。
「日向を守るのは昔から私の役目だから」って言ってくれて、改めてコマちゃんに感謝する。
そう思ってくれる友達は、すごく貴重で大切な存在だ。
「ねぇ日向。あれから、なにかされてない?」
「えっ?うん、変わりないよ」
「絶対ムリしちゃ、ダメだからね!」
「ありがとう、コマちゃん」
正直に言うと、手紙はあの一通だけじゃない。
同じような内容のものが、何通も届いてる。下駄箱だったり、机の中だったり、カバンに勝手に入ってたこともある。
【忠告はした。覚悟しろ】
一番最近の手紙にはそんな風に書かれてて、さすがに恐怖で冷や汗をかいた。
ロン君は相変わらずだし、わたしを呼び出した先輩達は、わたしが人狼かもしれないってウワサを、本当に流してしまった。
そのせいでクラスのみんなはなんだかよそよそしいし、学校中どこにいってもジロジロ見られてる気がして、毎日がゆううつだ。
だけどコマちゃんや、ハルちゃんにエッコちゃん、月森君も今までと変わらず接してくれるから、絶対負けないって勇気がわく。
犯人がもし【ウルフマン】に関わってるなら、野放しにするわけにはいかない。
わたしだけじゃなく、一心君まで危険にさらされるのだけは、嫌だから。
「三ツ星さんっ!」
わたしを呼ぶ声に振り向くと、月森君が猛ダッシュでこっちに走ってくるのが見える。あっという間に目の前まで来ると、おでこの汗を腕でグイッと拭った。
「月森君、おはよう」
「よかった、学校に着く前に会えて」
「えっ?」
「僕のせいで三ツ星さんがいろいろ言われるのは、嫌だから」
前に月森君がロン君からわたしをかばってくれた時に、変なウワサをされてしまってから、月森君はずっと気をつかってくれてる。
「ごめんね。月森君まで巻き込んで」
「三ツ星さんが謝ることはないよ。全部、あの転校生のせいなんだから」
「そうだよ、日向はなんにも悪くない」
ロン君のせい。それは、確かにそうだ。彼はわたしに嫌な思いをさせて、一心君から遠ざけようとしてる。だけどそれに、意味があるとは思えない。
一心君にもロン君にも、プラスに働いてる気がしない。
「じゃあ、僕は先に行くよ」
月森君はそう言って、大きく一歩をふみ出す。
「あれ?一緒に行かないの?」
「また余計なウワサを増やすわけには、いかないからね」
さわやかに笑いながら、月森君は去っていった。
「アイツって、なんにも考えてないように見えて、実はいいヤツよね。うるさいけど」
「うん。すごく優しいよね」
だんだん小さくなっていく背中を見つめながら、心の中がふんわり温かくなるのを感じた。
「コマちゃんや月森君みたいな幼なじみがいて、わたしはホントに幸せ者だよ」
「そんなのわたしだって、日向がいてくれてよかったって、いつも思ってるからね」
「コマちゃん……」
「それに、日向が練習した料理もお菓子も、いつも食べさせてもらえるし」
「アハハ、なにそれ」
ニシシッと歯を見せながら笑うコマちゃんに、わたしも声を上げて笑う。
友達の大切さを改めて感じながら、照りつける太陽に負けないように、グッと背筋を伸ばした。
「ひーなたちゃん」
教室に着くと、ロン君がすぐにわたしのところまでやってくる。まだ少し早い時間なのに、もう来てるなんて。
「やだな、もう。そんな顔しなくてもいいじゃん」
「…おはよ、紅虎君」
「いつも通り、ロンでいいってば」
今日もロン君は、ニコニコ笑ってる。本当はわたしなんてすきじゃないくせに、本音を隠して演技してる。
朝から彼の顔を見ると、正直ゲンナリする。だけどわたしはふと、さっきの出来事を思い出した。
「わたしには、大好きな友達がいっぱいいるんだ。今朝もね、その子達と話しをして幸せな気分になった」
「ふぅん?そうなんだ」
ロン君の笑顔のスキマから、興味がないって感情がもれ出してるのが、ちょっとおもしろい。
「友達は、いつもわたしの味方をしてくれる。だからわたしも、それに応えたいって思う。ロン君と一心君も、そういう友達なんでしょ?」
「は?急になに言い出して…」
「なんとなくそう思っただけだよ。ロン君は、彼が本当に嫌がることはしないんじゃないかなって」
友達って、当たり前にいてくれるものじゃない。つらい気持ちを分け合った二人なら、なおさらそうだと思う。
「わたし達も、友達になれたらいいのに」
そう言うと、ロン君の顔から笑顔が消える。初めて見る複雑そうな表情に、おどろいてしまう。
「…日向ちゃんって、マジでバカ」
「はいはい。それでいいですよ」
「でも、だから俺……」
ロン君が最後まで言いきる前に、教室のドアのところで誰かがわたしの名前を呼んだ。
「三ツ星さん、先生呼んでたよ!家族から電話があったから、今すぐ職員室に来てほしいって!」
「えっ、電話?」
さっき家を出たばっかりなのに、一体なんだろう。
もしかして、一心君の身になにか……
「ありがとう、すぐ行く!」
胸さわぎを感じたわたしは、慌てて教室を飛び出す。
「…ちょっと待って、日向ちゃん!」
ロン君が焦ったような声色でわたしを呼び止めた気がしたけど、パニックで頭が回らない。
とにかく職員室に行かなくちゃって、そのことしか考えられなくて。
そのせいで、さっきわたしを呼んだ子に全く見覚えがないことに、気づくことができなかった。
急いで階段を降りようとしたわたしは、手すりをつかむ。
ドンッ!
それよりももっと強い力で、急に後ろから誰かに押された。
「え……っ?」
フワッと、体が宙に浮かぶ。なにが起きたのか、分からない。
「日向ちゃん!!」
ロン君の叫び声が聞こえたけど、すぐ近くみたいな、ずっと遠くみたいな、変な感覚。
わたし今、落ちてる……っ!
「やだ……っ」
気づいた時には、もう遅い。ギュッと強く目を閉じて、わたしをおそうだろう衝撃を覚悟した。
「日向!」
一瞬、名前を呼ばれただけで、その声の持ち主が誰なのかすぐに分かった。
ここにいるはずのない、わたしの大切な友達。
「いっしん、くん……?」
痛みの代わりに感じたのは、誰かの体温。目を開けたわたしの視界に一番に映ったのは、キャップのスキマから覗くキレイな金色の瞳だった。
金曜の夜から土曜、日曜と、お店が忙しくてなかなか神山さんと話すことができなかったわたし達。月曜日は定休日だから、会えなかった。だから火曜日のお客さんが少ない時間を見計らって、神山さんと話をしようと思ったのに。
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もちろん、神山さんが旅行に行くのはいいことだけど、まさかこのタイミングだとは思わなかった。
「三泊なんだろ?帰ってきたら聞けばいい」
「そうだけど…なんだかわたしがあせっちゃうね」
ほっぺたをかきながら、アハハと笑う。一心君はいつも通りの無表情だったけど、ふいにポン、とわたしの頭に手をおいた。
「いろいろ、ありがと」
「い、一心君…どうしたの?」
「べ、別にどうもしない」
勝手に顔が赤くなって、体中の血液が逆流したような変な感覚になる。心なしか一心君の耳も赤い気がして、ますます恥ずかしくなった。
「そうだね。大人しく待ってよう」
「ん」
コクンとうなずいた一心君が、なんだか可愛い。わたしは笑って、学校へ行くための準備をはじめたのだった。
「日向、おはよ」
「おはよう、コマちゃん」
あの手紙をもらってから、コマちゃんが毎朝迎えにきてくれるようになった。
最初は「そこまでしなくていい」って断ったけど、コマちゃんはゆずらなかった。
「日向を守るのは昔から私の役目だから」って言ってくれて、改めてコマちゃんに感謝する。
そう思ってくれる友達は、すごく貴重で大切な存在だ。
「ねぇ日向。あれから、なにかされてない?」
「えっ?うん、変わりないよ」
「絶対ムリしちゃ、ダメだからね!」
「ありがとう、コマちゃん」
正直に言うと、手紙はあの一通だけじゃない。
同じような内容のものが、何通も届いてる。下駄箱だったり、机の中だったり、カバンに勝手に入ってたこともある。
【忠告はした。覚悟しろ】
一番最近の手紙にはそんな風に書かれてて、さすがに恐怖で冷や汗をかいた。
ロン君は相変わらずだし、わたしを呼び出した先輩達は、わたしが人狼かもしれないってウワサを、本当に流してしまった。
そのせいでクラスのみんなはなんだかよそよそしいし、学校中どこにいってもジロジロ見られてる気がして、毎日がゆううつだ。
だけどコマちゃんや、ハルちゃんにエッコちゃん、月森君も今までと変わらず接してくれるから、絶対負けないって勇気がわく。
犯人がもし【ウルフマン】に関わってるなら、野放しにするわけにはいかない。
わたしだけじゃなく、一心君まで危険にさらされるのだけは、嫌だから。
「三ツ星さんっ!」
わたしを呼ぶ声に振り向くと、月森君が猛ダッシュでこっちに走ってくるのが見える。あっという間に目の前まで来ると、おでこの汗を腕でグイッと拭った。
「月森君、おはよう」
「よかった、学校に着く前に会えて」
「えっ?」
「僕のせいで三ツ星さんがいろいろ言われるのは、嫌だから」
前に月森君がロン君からわたしをかばってくれた時に、変なウワサをされてしまってから、月森君はずっと気をつかってくれてる。
「ごめんね。月森君まで巻き込んで」
「三ツ星さんが謝ることはないよ。全部、あの転校生のせいなんだから」
「そうだよ、日向はなんにも悪くない」
ロン君のせい。それは、確かにそうだ。彼はわたしに嫌な思いをさせて、一心君から遠ざけようとしてる。だけどそれに、意味があるとは思えない。
一心君にもロン君にも、プラスに働いてる気がしない。
「じゃあ、僕は先に行くよ」
月森君はそう言って、大きく一歩をふみ出す。
「あれ?一緒に行かないの?」
「また余計なウワサを増やすわけには、いかないからね」
さわやかに笑いながら、月森君は去っていった。
「アイツって、なんにも考えてないように見えて、実はいいヤツよね。うるさいけど」
「うん。すごく優しいよね」
だんだん小さくなっていく背中を見つめながら、心の中がふんわり温かくなるのを感じた。
「コマちゃんや月森君みたいな幼なじみがいて、わたしはホントに幸せ者だよ」
「そんなのわたしだって、日向がいてくれてよかったって、いつも思ってるからね」
「コマちゃん……」
「それに、日向が練習した料理もお菓子も、いつも食べさせてもらえるし」
「アハハ、なにそれ」
ニシシッと歯を見せながら笑うコマちゃんに、わたしも声を上げて笑う。
友達の大切さを改めて感じながら、照りつける太陽に負けないように、グッと背筋を伸ばした。
「ひーなたちゃん」
教室に着くと、ロン君がすぐにわたしのところまでやってくる。まだ少し早い時間なのに、もう来てるなんて。
「やだな、もう。そんな顔しなくてもいいじゃん」
「…おはよ、紅虎君」
「いつも通り、ロンでいいってば」
今日もロン君は、ニコニコ笑ってる。本当はわたしなんてすきじゃないくせに、本音を隠して演技してる。
朝から彼の顔を見ると、正直ゲンナリする。だけどわたしはふと、さっきの出来事を思い出した。
「わたしには、大好きな友達がいっぱいいるんだ。今朝もね、その子達と話しをして幸せな気分になった」
「ふぅん?そうなんだ」
ロン君の笑顔のスキマから、興味がないって感情がもれ出してるのが、ちょっとおもしろい。
「友達は、いつもわたしの味方をしてくれる。だからわたしも、それに応えたいって思う。ロン君と一心君も、そういう友達なんでしょ?」
「は?急になに言い出して…」
「なんとなくそう思っただけだよ。ロン君は、彼が本当に嫌がることはしないんじゃないかなって」
友達って、当たり前にいてくれるものじゃない。つらい気持ちを分け合った二人なら、なおさらそうだと思う。
「わたし達も、友達になれたらいいのに」
そう言うと、ロン君の顔から笑顔が消える。初めて見る複雑そうな表情に、おどろいてしまう。
「…日向ちゃんって、マジでバカ」
「はいはい。それでいいですよ」
「でも、だから俺……」
ロン君が最後まで言いきる前に、教室のドアのところで誰かがわたしの名前を呼んだ。
「三ツ星さん、先生呼んでたよ!家族から電話があったから、今すぐ職員室に来てほしいって!」
「えっ、電話?」
さっき家を出たばっかりなのに、一体なんだろう。
もしかして、一心君の身になにか……
「ありがとう、すぐ行く!」
胸さわぎを感じたわたしは、慌てて教室を飛び出す。
「…ちょっと待って、日向ちゃん!」
ロン君が焦ったような声色でわたしを呼び止めた気がしたけど、パニックで頭が回らない。
とにかく職員室に行かなくちゃって、そのことしか考えられなくて。
そのせいで、さっきわたしを呼んだ子に全く見覚えがないことに、気づくことができなかった。
急いで階段を降りようとしたわたしは、手すりをつかむ。
ドンッ!
それよりももっと強い力で、急に後ろから誰かに押された。
「え……っ?」
フワッと、体が宙に浮かぶ。なにが起きたのか、分からない。
「日向ちゃん!!」
ロン君の叫び声が聞こえたけど、すぐ近くみたいな、ずっと遠くみたいな、変な感覚。
わたし今、落ちてる……っ!
「やだ……っ」
気づいた時には、もう遅い。ギュッと強く目を閉じて、わたしをおそうだろう衝撃を覚悟した。
「日向!」
一瞬、名前を呼ばれただけで、その声の持ち主が誰なのかすぐに分かった。
ここにいるはずのない、わたしの大切な友達。
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