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第一章「名前とは全然違うんだ」
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「逃げようとしてもムダだぞ、ルミエール姫。お前は俺達が捕まえて、どっかの国に高値で売り払ってやる」
「そうとも。国民からは感謝されるかもしれないな。ワガママ姫がいなくなるんだから」
「嫌われ者の姫さまがいなくなっても、誰も悲しまないだろうさ」
じりじりと近づいてくる影に、わたしは腕を振り回して必死に抵抗する。
「わたしはルミエールじゃない!こっちに来ないで!」
「ハハッ、そんな嘘が通用するかい」
「しかしえらく変な格好してるな。見たことない服着てるぞ」
「またぜいたくして異国の服でも取り寄せたんだろうさ」
バカにしたように笑う人達と、震えるわたし。夢のはずなのに、心臓がバクバクして痛いし、汗が止まらない。
「ほら、さっさと来るんだよワガママ姫!」
腕を掴まれて、振り解こうとしてもびくともしない。
「やめて、離して、わたしは姫じゃない!」
「暴れるなこの……っ!」
「やだやだやだぁ!!なんなのこの夢!!」
怖いし、気持ち悪いし、掴まれてる腕の感触もやたらとハッキリしてる。
絶対に嫌だって、全身が拒否する。夢なのにゾワゾワして、涙が止まらなかった。
「たすけて、助けてぇ……っ!」
力いっぱいありったけの叫び声を上げた瞬間、地面を力強く蹴るような足音が聞こえてきた。
「お前達、一体なにをやっている!」
「まずい、あの白い馬……国の騎士団だ!」
「さっさと逃げるぞ!」
腕を掴んでいた腕がパッと離れる。その瞬間、わたしは勢いよく地面に倒れ込んだ。
「絶対に逃すな、追え!」
「はっ!」
馬に乗った人達が、すぐさま森の中に消えていく。白い馬に乗った男の人が、馬から降りてわたしに手を差し伸べた。
「そうとも。国民からは感謝されるかもしれないな。ワガママ姫がいなくなるんだから」
「嫌われ者の姫さまがいなくなっても、誰も悲しまないだろうさ」
じりじりと近づいてくる影に、わたしは腕を振り回して必死に抵抗する。
「わたしはルミエールじゃない!こっちに来ないで!」
「ハハッ、そんな嘘が通用するかい」
「しかしえらく変な格好してるな。見たことない服着てるぞ」
「またぜいたくして異国の服でも取り寄せたんだろうさ」
バカにしたように笑う人達と、震えるわたし。夢のはずなのに、心臓がバクバクして痛いし、汗が止まらない。
「ほら、さっさと来るんだよワガママ姫!」
腕を掴まれて、振り解こうとしてもびくともしない。
「やめて、離して、わたしは姫じゃない!」
「暴れるなこの……っ!」
「やだやだやだぁ!!なんなのこの夢!!」
怖いし、気持ち悪いし、掴まれてる腕の感触もやたらとハッキリしてる。
絶対に嫌だって、全身が拒否する。夢なのにゾワゾワして、涙が止まらなかった。
「たすけて、助けてぇ……っ!」
力いっぱいありったけの叫び声を上げた瞬間、地面を力強く蹴るような足音が聞こえてきた。
「お前達、一体なにをやっている!」
「まずい、あの白い馬……国の騎士団だ!」
「さっさと逃げるぞ!」
腕を掴んでいた腕がパッと離れる。その瞬間、わたしは勢いよく地面に倒れ込んだ。
「絶対に逃すな、追え!」
「はっ!」
馬に乗った人達が、すぐさま森の中に消えていく。白い馬に乗った男の人が、馬から降りてわたしに手を差し伸べた。
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