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第六章
お洒落なランチと、あの人③
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こんなお洒落な場所でランチなんて、いつぶりだろう。会社ではいつもお弁当だったし、そうじゃなかったとしても一緒に外でランチする人なんていなかった。
それに、私と仲よくするとその人が三ノ宮さん達に目をつけられてしまうから、自然と一人を選んだというのもある。
「おいしそうだね、食べよ食べよ」
「いただきまーすっ」
ササッと写真を撮った後、私達は手を合わせた。
古民家風のカフェで、外観も内装も凄く素敵だ。手作りの雑貨もたくさんおいてあるから、食べた後でゆっくり見るのも楽しみ。
私達が頼んだのは、和牛のステーキランチ。前菜、手作りパン、ポタージュ、メインのステーキ、それからプチデザートと選べるドリンク。
こんなにたくさんの種類、自分で作ろうと思ったら凄く大変だろうな、とついつい考えてしまう。
(あ、このサーモンのマリネおいしい。真似できるかな)
「相変わらず、来未はおいしそうに食べるね」
やえちゃんに視線を向けると、彼女は猫目の目元を優しげに細めていた。
その表情を見て、なぜだか大澤係長が浮かんでくる。
「来未が作ってくれた唐揚げ、あれおいしかったなぁ」
「覚えてくれてるんだ」
「よく来未の家に転がり込んでたからね」
「アハハッ」
まだお母さんも生きていたあの頃は、毎日が幸せだった。
「私は何回も留年しかけたけど」
「四年の時の先生、レポートの採点やたらと厳しかったよね」
「今の仕事、経済学部で習ったことほぼ関係ないし。意味なかったわ」
「いつか役に立つかもしれないよ?」
「主婦になって家計簿つける時とか?」
「そうそう」
こうして他愛ない話に花を咲かせていると、昔と何も変わっていないみたいだと思う。
懐かしくて、少しだけ寂しい。
それに、私と仲よくするとその人が三ノ宮さん達に目をつけられてしまうから、自然と一人を選んだというのもある。
「おいしそうだね、食べよ食べよ」
「いただきまーすっ」
ササッと写真を撮った後、私達は手を合わせた。
古民家風のカフェで、外観も内装も凄く素敵だ。手作りの雑貨もたくさんおいてあるから、食べた後でゆっくり見るのも楽しみ。
私達が頼んだのは、和牛のステーキランチ。前菜、手作りパン、ポタージュ、メインのステーキ、それからプチデザートと選べるドリンク。
こんなにたくさんの種類、自分で作ろうと思ったら凄く大変だろうな、とついつい考えてしまう。
(あ、このサーモンのマリネおいしい。真似できるかな)
「相変わらず、来未はおいしそうに食べるね」
やえちゃんに視線を向けると、彼女は猫目の目元を優しげに細めていた。
その表情を見て、なぜだか大澤係長が浮かんでくる。
「来未が作ってくれた唐揚げ、あれおいしかったなぁ」
「覚えてくれてるんだ」
「よく来未の家に転がり込んでたからね」
「アハハッ」
まだお母さんも生きていたあの頃は、毎日が幸せだった。
「私は何回も留年しかけたけど」
「四年の時の先生、レポートの採点やたらと厳しかったよね」
「今の仕事、経済学部で習ったことほぼ関係ないし。意味なかったわ」
「いつか役に立つかもしれないよ?」
「主婦になって家計簿つける時とか?」
「そうそう」
こうして他愛ない話に花を咲かせていると、昔と何も変わっていないみたいだと思う。
懐かしくて、少しだけ寂しい。
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