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第一章
唐揚げのお弁当と、元上司⑦
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「お忙しいですもんね、大澤係長」
「まぁ、ぼちぼちかな」
そんな会話を交わしていた時、大澤係長の肩越しに見えた。会社の自動ドアからこっちに向かってくるのは、三ノ宮さん達だ。
絶対に、会いたくない。
「山田さん?」
「ごめんなさい係長、私これで失礼します!」
「え、ちょ」
「失礼しましたっ」
こんなところで大澤係長と話してるところなんて見られたら、また明日からなんて言われるか分からない。
私は係長にガバッと勢いよく頭を下げると、逃げるようにその場を立ち去った。
「はぁ……っ」
取り敢えず、会社の近くの公園まで走った。ここと駅は正反対だから、あの人達がこっちにくることはまずないだろう。
急に走ったせいで、胸が苦しい。ちょっとベンチで休もうと、近くにあったそれに腰を下ろした。
でもよかった、見られなくて。
大澤係長みたいな人気者と話してるなんて、また三ノ宮さんからの当たりが強く…
「あ」
はたと、気付いた。
(私、もう会社辞めたんだった)
「バカだなぁ」
思わず、笑いそうになった。
ぐぅぅぅぅ
気が抜けた瞬間さっきの大澤係長みたいにお腹が鳴り、慌てて手でそこを押さえる。
「山田さんも鳴ってんじゃん」
「わぁっ!」
お、大澤係長がなんでここにいるの!
「逃げるから思わず追いかけてしまった」
(意味分かんない!)
「まぁ、ぼちぼちかな」
そんな会話を交わしていた時、大澤係長の肩越しに見えた。会社の自動ドアからこっちに向かってくるのは、三ノ宮さん達だ。
絶対に、会いたくない。
「山田さん?」
「ごめんなさい係長、私これで失礼します!」
「え、ちょ」
「失礼しましたっ」
こんなところで大澤係長と話してるところなんて見られたら、また明日からなんて言われるか分からない。
私は係長にガバッと勢いよく頭を下げると、逃げるようにその場を立ち去った。
「はぁ……っ」
取り敢えず、会社の近くの公園まで走った。ここと駅は正反対だから、あの人達がこっちにくることはまずないだろう。
急に走ったせいで、胸が苦しい。ちょっとベンチで休もうと、近くにあったそれに腰を下ろした。
でもよかった、見られなくて。
大澤係長みたいな人気者と話してるなんて、また三ノ宮さんからの当たりが強く…
「あ」
はたと、気付いた。
(私、もう会社辞めたんだった)
「バカだなぁ」
思わず、笑いそうになった。
ぐぅぅぅぅ
気が抜けた瞬間さっきの大澤係長みたいにお腹が鳴り、慌てて手でそこを押さえる。
「山田さんも鳴ってんじゃん」
「わぁっ!」
お、大澤係長がなんでここにいるの!
「逃げるから思わず追いかけてしまった」
(意味分かんない!)
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