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サヴェジゴブリンの集落
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現れたサヴェジゴブリンのボスは右手に大斧、左手に大楯、そして金属製の胸当てをし、首からは恐らく今までこの階層で犠牲になった冒険者と思われる人の干し首が数珠つなぎになりぶら下がっている。
「趣味が悪いわね…」
カトレアが首にかかる干し首を見て嫌悪感を露わにし、ルイーズさんは怒るでもなくバトルアックスを構えいつでも斬りかかれるようタイミングを計ってる。
リーズは…、完全にドン引きしてる。
多分怖いとかそう言うのではなく、センスの悪さに引いている感じで、見るからにあんな悪趣味な魔物と戦うのが嫌と言った感じだ…。
「カツヒコ、取り巻きは私達が相手するからあの悪趣味なのを任せるわ。 所詮はホブゴブリンに毛が生えた程度だからとっとと倒しなさい!」
「えっ? 自分が相手するの? なんか生理的に嫌なんだけど…」
「私達はもっと嫌なのよ!! 涎垂らしてるし! 腹は出てるし! 胸当てしてるけど、腰に布を巻いただけで汚らしいし! 何よりも顔がキモイのよ!! 絶対臭いわよアイツ!!!」
いや、それって自分に経験を積ませる為に相手させるんじゃなくて、ただ近寄りたくないだけだよね…。
「まあ、唯一の男である自分に回って来るのは分かるけど、せめて経験の為とか訓練の成果をとか言ってくれないの? ストレートに相手したくない理由を言われると自分のやる気も無くなるんだけど…」
「じゃあ言い直す?」
「いえ、もういいです。 あのボスっぽいの相手します…」
そう言い剣を構え、一際大きいサヴェジゴブリンに向かって駆け出す。
大斧を振りかぶり大振りに斧を振り下ろす。
身体がでかい分、普通のサヴェジゴブリンよりも腕力はありそうだけど動きはその分遅い感じで斧を簡単に避けて首筋を目掛け刺突を繰り出す。
金属と金属がぶつかる音がして突き出した剣が大盾に阻まれ、直後大斧が横なぎに振られる。
後ろに飛んで斧を避け、そのまま足に力を込めて地面を蹴り一気に間合いを詰め再度首筋目掛け剣を振るう。
交差する瞬間、剣が首筋に吸い込まれ、首の半ばまで斬り裂き、直後身体を捻るようにし剣を下から上に斬りあげるようにし背中を斬ると、サヴェジゴブリンはその場に膝から崩れ落ち息絶えた。
「弱!!!! 墳墓のダンジョンのリビングアーマーの方が強かった気がするんだけど!!!」
「そうね、体格が良くて筋力があるってだけで所詮はサヴェジゴブリンだからじゃない? ただカツヒコがあの頃に比べて強くなってるってのもあるわよ」
「そう? その実感は全く無いんだけど、褒め言葉としてありがたく受け取っておきます…」
「なに? その顔…」
カトレアが自分を褒める事って今まで無かった気がするから、生理的に受け付けない相手を倒した事に対するリップサービスだと思ってたら違ったみたいだ…。
「それで思ったんだけど、今回襲って来たサヴェジゴブリンってかなり大きな群れだったって事は、巣と言うか集落的な物があるんじゃない? 調査して潰しておいた方が今後の為にも良さそうだし、冒険者から奪ったものとか金目の物とかあるんじゃない?」
「そうだな~、確かにこいつらの装備、まあ防具はロクなもんじゃないけど、武器はどう見ても冒険者が使ってたものだろうからな、あたしは賛成だな」
ルイーズさんが同意するとカトレアも同じ考えなのか、拠点を探す事に同意し、サヴェジゴブリンが逃げた方に向かってみる事になった。
因みに、今回襲撃して来たサヴェジゴブリンが持っていた武器は全部回収して自分のアイテムBOXに収納した。
只の鉄剣と大斧で特別凄い業物って訳ではないけど、売ればそこそこの値が付くから冒険者としては回収するのが基本だ。
だけど、せめて回収するの手伝ってくれません?
なんで3人は普通にサヴェジゴブリンの死体が転がっている横でメレン食べてるの?
自分の分もあるよね? 何で4等分に切らないで3等分に切ってるの?
武器の回収を終え、休憩がてらメレンを切って食べる。
うん、やっぱりメロンだ…、ただメロンは蔦植物だったような気がするけど、異世界では木に成るのか…。
世界が変われば植生も変わる。
でも味はメロン。
あと何でカトレア達はまたメレンを食べてるの?
さっき3等分して食べてたよね?
なのに今度は4等分にして更に一番小さいの自分に渡したよね?
扱い酷くない?
そう思いつつメレンを食べ終え、サヴェジゴブリンの逃げた方へ進んで行く。
カトレアの探知に一瞬反応があったみたいだけど、即座に探知の範囲外に逃げられたようでその後カトレアの探知圏内に反応は現れなかった。
ただ、一瞬反応があった場所に向かうと、そこには粗末ながらも木の柵で囲った集落的な物があった。
「探知に反応がないって事は、さっきのサヴェジゴブリンは集落総出の戦力って事?」
「分からないわ、ただサヴェジゴブリンを纏めていたあの悪趣味な奴を倒した事で離散した可能性もあるわね」
「まあいいんじゃないか? 今は反応無いんだ…、ってかすかに反応があるな、地下か?」
カトレアも見落としてたみたいだけど、ルイーズさんの探知には微かに反応があったみたいだ。
「とりあえずその反応があった場所を調べてみる? 生き残りが居ればまたここに集まって大規模な群れになりそうだし、調べるだけ調べて、回収できそうな物は回収して燃やすんで良いんだよね?」
「ええ、ゴブリンやオークの集落は全滅させられなくても制圧したら燃やすのが基本よ、じゃないとまたその場所で群れを作るからね」
そういいカトレアはルイーズさんが見つけた反応のある建物に入りる。
どうやら食料庫のようで干した肉や採って来たメレンや他の野草などが置かれていて、地下には冒険者から奪ったであろう武器や防具が乱雑に置かれ、部屋の隅には牢屋みたいな物があった。
「あなた人間? 生きてる?」
牢屋越しにカトレアが声をかけると、中から半泣きの青年が格子を掴み隙間から顔をだした。
「に、人間です! 人です、サヴェジゴブリンじゃ無いです! 助けてください! 冒険者にポーターとして同行してたら捕まって…」
「その冒険者は?」
「急の事だったのであまり覚えてませんが、突然矢と石が飛んで来て…、私は多分石が頭に当たって気を失ったのでどうなったかは…」
「そう、まあ私達は下層に向かうから助けても下層の町に連れて行く事になるけどそれでもいい?」
カトレアがそう言うと、青年はそれでも良いから助けてくれと懇願してる。
まあ上層に行きたかったら自分一人で行かないといけないから選択肢は無いよね…。
それにしても牢からだして食事をあげたらがっつくように食べてた。
どうやら食事は殆ど与えられてなかったみたいだ。
それにしても何でこの人だけ生かしてたんだろう?
「趣味が悪いわね…」
カトレアが首にかかる干し首を見て嫌悪感を露わにし、ルイーズさんは怒るでもなくバトルアックスを構えいつでも斬りかかれるようタイミングを計ってる。
リーズは…、完全にドン引きしてる。
多分怖いとかそう言うのではなく、センスの悪さに引いている感じで、見るからにあんな悪趣味な魔物と戦うのが嫌と言った感じだ…。
「カツヒコ、取り巻きは私達が相手するからあの悪趣味なのを任せるわ。 所詮はホブゴブリンに毛が生えた程度だからとっとと倒しなさい!」
「えっ? 自分が相手するの? なんか生理的に嫌なんだけど…」
「私達はもっと嫌なのよ!! 涎垂らしてるし! 腹は出てるし! 胸当てしてるけど、腰に布を巻いただけで汚らしいし! 何よりも顔がキモイのよ!! 絶対臭いわよアイツ!!!」
いや、それって自分に経験を積ませる為に相手させるんじゃなくて、ただ近寄りたくないだけだよね…。
「まあ、唯一の男である自分に回って来るのは分かるけど、せめて経験の為とか訓練の成果をとか言ってくれないの? ストレートに相手したくない理由を言われると自分のやる気も無くなるんだけど…」
「じゃあ言い直す?」
「いえ、もういいです。 あのボスっぽいの相手します…」
そう言い剣を構え、一際大きいサヴェジゴブリンに向かって駆け出す。
大斧を振りかぶり大振りに斧を振り下ろす。
身体がでかい分、普通のサヴェジゴブリンよりも腕力はありそうだけど動きはその分遅い感じで斧を簡単に避けて首筋を目掛け刺突を繰り出す。
金属と金属がぶつかる音がして突き出した剣が大盾に阻まれ、直後大斧が横なぎに振られる。
後ろに飛んで斧を避け、そのまま足に力を込めて地面を蹴り一気に間合いを詰め再度首筋目掛け剣を振るう。
交差する瞬間、剣が首筋に吸い込まれ、首の半ばまで斬り裂き、直後身体を捻るようにし剣を下から上に斬りあげるようにし背中を斬ると、サヴェジゴブリンはその場に膝から崩れ落ち息絶えた。
「弱!!!! 墳墓のダンジョンのリビングアーマーの方が強かった気がするんだけど!!!」
「そうね、体格が良くて筋力があるってだけで所詮はサヴェジゴブリンだからじゃない? ただカツヒコがあの頃に比べて強くなってるってのもあるわよ」
「そう? その実感は全く無いんだけど、褒め言葉としてありがたく受け取っておきます…」
「なに? その顔…」
カトレアが自分を褒める事って今まで無かった気がするから、生理的に受け付けない相手を倒した事に対するリップサービスだと思ってたら違ったみたいだ…。
「それで思ったんだけど、今回襲って来たサヴェジゴブリンってかなり大きな群れだったって事は、巣と言うか集落的な物があるんじゃない? 調査して潰しておいた方が今後の為にも良さそうだし、冒険者から奪ったものとか金目の物とかあるんじゃない?」
「そうだな~、確かにこいつらの装備、まあ防具はロクなもんじゃないけど、武器はどう見ても冒険者が使ってたものだろうからな、あたしは賛成だな」
ルイーズさんが同意するとカトレアも同じ考えなのか、拠点を探す事に同意し、サヴェジゴブリンが逃げた方に向かってみる事になった。
因みに、今回襲撃して来たサヴェジゴブリンが持っていた武器は全部回収して自分のアイテムBOXに収納した。
只の鉄剣と大斧で特別凄い業物って訳ではないけど、売ればそこそこの値が付くから冒険者としては回収するのが基本だ。
だけど、せめて回収するの手伝ってくれません?
なんで3人は普通にサヴェジゴブリンの死体が転がっている横でメレン食べてるの?
自分の分もあるよね? 何で4等分に切らないで3等分に切ってるの?
武器の回収を終え、休憩がてらメレンを切って食べる。
うん、やっぱりメロンだ…、ただメロンは蔦植物だったような気がするけど、異世界では木に成るのか…。
世界が変われば植生も変わる。
でも味はメロン。
あと何でカトレア達はまたメレンを食べてるの?
さっき3等分して食べてたよね?
なのに今度は4等分にして更に一番小さいの自分に渡したよね?
扱い酷くない?
そう思いつつメレンを食べ終え、サヴェジゴブリンの逃げた方へ進んで行く。
カトレアの探知に一瞬反応があったみたいだけど、即座に探知の範囲外に逃げられたようでその後カトレアの探知圏内に反応は現れなかった。
ただ、一瞬反応があった場所に向かうと、そこには粗末ながらも木の柵で囲った集落的な物があった。
「探知に反応がないって事は、さっきのサヴェジゴブリンは集落総出の戦力って事?」
「分からないわ、ただサヴェジゴブリンを纏めていたあの悪趣味な奴を倒した事で離散した可能性もあるわね」
「まあいいんじゃないか? 今は反応無いんだ…、ってかすかに反応があるな、地下か?」
カトレアも見落としてたみたいだけど、ルイーズさんの探知には微かに反応があったみたいだ。
「とりあえずその反応があった場所を調べてみる? 生き残りが居ればまたここに集まって大規模な群れになりそうだし、調べるだけ調べて、回収できそうな物は回収して燃やすんで良いんだよね?」
「ええ、ゴブリンやオークの集落は全滅させられなくても制圧したら燃やすのが基本よ、じゃないとまたその場所で群れを作るからね」
そういいカトレアはルイーズさんが見つけた反応のある建物に入りる。
どうやら食料庫のようで干した肉や採って来たメレンや他の野草などが置かれていて、地下には冒険者から奪ったであろう武器や防具が乱雑に置かれ、部屋の隅には牢屋みたいな物があった。
「あなた人間? 生きてる?」
牢屋越しにカトレアが声をかけると、中から半泣きの青年が格子を掴み隙間から顔をだした。
「に、人間です! 人です、サヴェジゴブリンじゃ無いです! 助けてください! 冒険者にポーターとして同行してたら捕まって…」
「その冒険者は?」
「急の事だったのであまり覚えてませんが、突然矢と石が飛んで来て…、私は多分石が頭に当たって気を失ったのでどうなったかは…」
「そう、まあ私達は下層に向かうから助けても下層の町に連れて行く事になるけどそれでもいい?」
カトレアがそう言うと、青年はそれでも良いから助けてくれと懇願してる。
まあ上層に行きたかったら自分一人で行かないといけないから選択肢は無いよね…。
それにしても牢からだして食事をあげたらがっつくように食べてた。
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