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新たなる拠点へ
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宿に戻ると、ズボンの右足部分にある血痕と穴を見て、カトレア達は大体予想通りになったか、と言う感じの顔で報告時の様子を話す自分の言葉に耳を傾けている。
「それにしても、徐々に精神を侵食して操るような魔法とか使うだろう予想してたけど、随分お粗末ね…。 聞く限りだと効果が現れるまで時間がかかってる感じだし、まあそのおかげで帰って来れたんだから良かったんだけど」
そう言ってカトレアは話を締めくくると、今後どうするのかに話題を変えた。
「まあ、自分が元で教会から目を付けられたんだけど、このままこの王都を拠点にしてるとまた何かしら教会に絡まれる可能性があるし、いっその事ほかの国に行くってのは?」
「あたしはそれでも良いけど、どこの国に行くんだ?」
「それなんだけど、海がある国とか良くない? 海産物とか美味しそうだし」
「あなたね~、食べ物で今後の行先を決めるの?」
カトレアが呆れたような顔をしてるけど、田舎育ちだし、海がある国なら貿易とかで栄えてそうだし、海産物や貿易品とかの珍しい食材とかありそうだし。
ルイーズさんは海のある国と聞いて、交易品の珍しい酒を飲めると思ったのか「いいんじゃないか」と言い、リーズは「私は何処でもいいですよ」との事だった。
そしてカトレアも、ため息をついた後、「じゃあ海のある国ね…」と言い、地図を眺め、目的地の候補を探し始めた。
海のある国と言えば、火の国か水の国のどちらかだけど、火の国に行くには、樹の国から北上して光の国を通過した先にあり徒歩で約20日以上かかり、水の国へは、樹の国から東に迎えば徒歩で10日程ぐらいで着く、なので今回は水の国へ行く事に決まった。
実の所、光の国までは普通の道だけど、光の国と火の国の国境を越えて暫く進むと砂漠があり、5日程は砂漠を歩くことになるから、全員一致で水の国になったんだけどね…。
うん、砂漠は歩きたくない。
火の国に行くなら、水の国から北東に向うルートの方が砂漠越えも無いしね。
目的地が決まったので、出発を明後日と決め、明日は各自必要な物の買い出し、そして明後日の朝、ギルドに拠点を移す事だけ伝えて出発する事になった。
本来はギルドに拠点を移すと伝える必要は無いんだけど、教会関係者に自分達はもうこの王都に居ないと思わせて諦めて貰わないと困るし…。
ただ、教会であった事はあえて報告をしなかった。
本来は報告をするべきなんだろうけど、話し合った結果、ギルドが調査に乗り出すとその期間王都に滞在しないといけなくなるうえ、巨大組織である教会に対してギルドがどこまで対応できるのか疑問と言う理由だ。
実際Cランク冒険者の証言だけだと、教会が知らない、そんな事は無い、証拠を、など言い出したらギルドもそれ以上追及出来ず、反対に自分達が不利になる可能性もある。
だったらとっとと拠点を移してしまった方が良いと結論に至った。
それにしても、海に棲む魔物の討伐とか大丈夫かな…。
翌日は食料などの買い出し、予備の武器や野営具の補充など購入し宿に戻ると、各自が買って来た品や荷物をアイテムBOXに収納するよう依頼された。
完全に荷物持ちポジション化してるような…。
まあ空間収納だから重くも無いから何の負担にもならないから良いんだけど。
唯一カトレアだけは自前のアイテムバッグに収納していたけど、他の人はアイテムバッグ持ってないもんね。
そして出発当日、宿を引き払い、ギルドに王都を出て他の国で活動する旨を伝えた後出発をする。
うん、良い天気で旅立ち日和だ!
キャールの街ではそこそこ有意義な活動が出来たけど、樹の国王都バラムイでは思い出してもこれと言って有意義な活動をした記憶が無いし、むしろ面倒事に巻き込まれた感が満載で良い思い出と言うと、宿に風呂がついてたぐらいだ…。
水の国では良い宿があって有意義な活動が出来るといいな。
そして出発から4日目、樹の国から水の国に入り、6日後には水の国王都シールラに到着した。
途中、稀に探知で発見したオークに加え、サーベルボアなどの獣を狩りつつ進んではいたけど、盗賊に襲われる事も無く平和な行程だった。
王都の門の前には予想通り大勢の人が並び、中に入る為の検査をしているが、冒険者証を持っているので、列に並ばず人が普通に出入りしている方に向かい、衛兵に冒険者証を呈示する。
リーズはDランク、カトレアと自分はCランクだったので、衛兵は若干ぶっきらぼうな対応だったけど、ルイーズさんがAランクと分かると、態度が急変し、良い宿やおススメのお店、ギルドの場所など色々と教えてくれた。
やっぱりランクが高い冒険者だと、態度も変わって来るんだな…。
特にトラブルと言うトラブルも無く、水の国王都シールラに足を踏み入れると、バラムイと異なる活気に満ちていた。
シールラは高い城壁に囲まれてはいるものの、海側に城壁は無く、岸壁となっていて船を直接接舷して荷下ろしなどが出来るようになっている。
しかも川の水を引き込んで王都のそこら中に水路が張り巡らされ、いざとなったら水路にかかる木の橋を燃やせば水路が水堀になるという、防衛も考慮されている作りだ。
勿論城壁が無い岸壁側にも水路があり海側から攻撃を受けても防衛できるようになっている。
キャールの街は変な形の城壁だったけど、シールラはかなり考えられた造りになってるな…。
これも召喚者か転生者が考えたのかな。
そして、おススメされた宿に向かい、部屋を確保した後、ギルドに向かう。
なんかギルドで良く絡まれるけど、ここでは絡まれませんように。
そう思いながらギルドに足を踏み入れると、海の男!! っという風体の冒険者が併設された酒場で酒を飲んで騒いでいた。
う~ん、なんだろう…、この場違いな感じの雰囲気。
鎧とか着てる人居ないし、ここはギルドで合ってるよね?
「それにしても、徐々に精神を侵食して操るような魔法とか使うだろう予想してたけど、随分お粗末ね…。 聞く限りだと効果が現れるまで時間がかかってる感じだし、まあそのおかげで帰って来れたんだから良かったんだけど」
そう言ってカトレアは話を締めくくると、今後どうするのかに話題を変えた。
「まあ、自分が元で教会から目を付けられたんだけど、このままこの王都を拠点にしてるとまた何かしら教会に絡まれる可能性があるし、いっその事ほかの国に行くってのは?」
「あたしはそれでも良いけど、どこの国に行くんだ?」
「それなんだけど、海がある国とか良くない? 海産物とか美味しそうだし」
「あなたね~、食べ物で今後の行先を決めるの?」
カトレアが呆れたような顔をしてるけど、田舎育ちだし、海がある国なら貿易とかで栄えてそうだし、海産物や貿易品とかの珍しい食材とかありそうだし。
ルイーズさんは海のある国と聞いて、交易品の珍しい酒を飲めると思ったのか「いいんじゃないか」と言い、リーズは「私は何処でもいいですよ」との事だった。
そしてカトレアも、ため息をついた後、「じゃあ海のある国ね…」と言い、地図を眺め、目的地の候補を探し始めた。
海のある国と言えば、火の国か水の国のどちらかだけど、火の国に行くには、樹の国から北上して光の国を通過した先にあり徒歩で約20日以上かかり、水の国へは、樹の国から東に迎えば徒歩で10日程ぐらいで着く、なので今回は水の国へ行く事に決まった。
実の所、光の国までは普通の道だけど、光の国と火の国の国境を越えて暫く進むと砂漠があり、5日程は砂漠を歩くことになるから、全員一致で水の国になったんだけどね…。
うん、砂漠は歩きたくない。
火の国に行くなら、水の国から北東に向うルートの方が砂漠越えも無いしね。
目的地が決まったので、出発を明後日と決め、明日は各自必要な物の買い出し、そして明後日の朝、ギルドに拠点を移す事だけ伝えて出発する事になった。
本来はギルドに拠点を移すと伝える必要は無いんだけど、教会関係者に自分達はもうこの王都に居ないと思わせて諦めて貰わないと困るし…。
ただ、教会であった事はあえて報告をしなかった。
本来は報告をするべきなんだろうけど、話し合った結果、ギルドが調査に乗り出すとその期間王都に滞在しないといけなくなるうえ、巨大組織である教会に対してギルドがどこまで対応できるのか疑問と言う理由だ。
実際Cランク冒険者の証言だけだと、教会が知らない、そんな事は無い、証拠を、など言い出したらギルドもそれ以上追及出来ず、反対に自分達が不利になる可能性もある。
だったらとっとと拠点を移してしまった方が良いと結論に至った。
それにしても、海に棲む魔物の討伐とか大丈夫かな…。
翌日は食料などの買い出し、予備の武器や野営具の補充など購入し宿に戻ると、各自が買って来た品や荷物をアイテムBOXに収納するよう依頼された。
完全に荷物持ちポジション化してるような…。
まあ空間収納だから重くも無いから何の負担にもならないから良いんだけど。
唯一カトレアだけは自前のアイテムバッグに収納していたけど、他の人はアイテムバッグ持ってないもんね。
そして出発当日、宿を引き払い、ギルドに王都を出て他の国で活動する旨を伝えた後出発をする。
うん、良い天気で旅立ち日和だ!
キャールの街ではそこそこ有意義な活動が出来たけど、樹の国王都バラムイでは思い出してもこれと言って有意義な活動をした記憶が無いし、むしろ面倒事に巻き込まれた感が満載で良い思い出と言うと、宿に風呂がついてたぐらいだ…。
水の国では良い宿があって有意義な活動が出来るといいな。
そして出発から4日目、樹の国から水の国に入り、6日後には水の国王都シールラに到着した。
途中、稀に探知で発見したオークに加え、サーベルボアなどの獣を狩りつつ進んではいたけど、盗賊に襲われる事も無く平和な行程だった。
王都の門の前には予想通り大勢の人が並び、中に入る為の検査をしているが、冒険者証を持っているので、列に並ばず人が普通に出入りしている方に向かい、衛兵に冒険者証を呈示する。
リーズはDランク、カトレアと自分はCランクだったので、衛兵は若干ぶっきらぼうな対応だったけど、ルイーズさんがAランクと分かると、態度が急変し、良い宿やおススメのお店、ギルドの場所など色々と教えてくれた。
やっぱりランクが高い冒険者だと、態度も変わって来るんだな…。
特にトラブルと言うトラブルも無く、水の国王都シールラに足を踏み入れると、バラムイと異なる活気に満ちていた。
シールラは高い城壁に囲まれてはいるものの、海側に城壁は無く、岸壁となっていて船を直接接舷して荷下ろしなどが出来るようになっている。
しかも川の水を引き込んで王都のそこら中に水路が張り巡らされ、いざとなったら水路にかかる木の橋を燃やせば水路が水堀になるという、防衛も考慮されている作りだ。
勿論城壁が無い岸壁側にも水路があり海側から攻撃を受けても防衛できるようになっている。
キャールの街は変な形の城壁だったけど、シールラはかなり考えられた造りになってるな…。
これも召喚者か転生者が考えたのかな。
そして、おススメされた宿に向かい、部屋を確保した後、ギルドに向かう。
なんかギルドで良く絡まれるけど、ここでは絡まれませんように。
そう思いながらギルドに足を踏み入れると、海の男!! っという風体の冒険者が併設された酒場で酒を飲んで騒いでいた。
う~ん、なんだろう…、この場違いな感じの雰囲気。
鎧とか着てる人居ないし、ここはギルドで合ってるよね?
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