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Aランクパーティー、竜の牙
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追いかけて来たハチの集団を運よく見つけた池に潜る事でやり過ごし、焚火で冷えた体を温め、濡れた服を乾かした後、森をでてキャールの街への帰路に就く。
あれからハチと接触する事も無く、やはり水の中に長時間潜っていた事でフェロモンと虫汁の匂いが落ちて攻撃対象とは判断されなかったんだと思う。
カトレアが平然と気配を消してハチをやり過ごしたのには驚きだけど、まあ元がノーライフキングだし、最悪集団で襲い掛かられても瘴気を振り撒いて追い払ってただろうし…。
うん、深く考えるのはやめよう! カトレアを基準にして行動すると命が幾つあっても足りない!!
そして森を出て余裕をもって歩く事2日、やっとキャールの街に戻って来れた。
それにしても、ルイーズさんの慎重さ、いや冒険者として当然の事なんだろうけど、念の入れようには驚いた。
街に戻る途中にある川を渡る際には、再度水浴びをし、装備品まで水洗いをする念の入れよう。
万が一、付着したフェロモンや虫汁が残っていたら最悪街にストーンキラービーの集団が来る恐れがあるからと言っていたけど、そこまで考えて街には絶対に被害が出ないようにすると言う事まで考えているとは思ってもみなかった。
ただ、一応自分は男なので、マッパになって水浴びして装備品を水洗いするのはどうかと思う…。
思春期の少年の皮を被った20代後半の男にとっては目のやり場に困るんだよね。
そして自分の予想通り垂れていないうえ形も良くそれでいてポッチとその輪郭が絶妙なバランスでなかなかのものだったよ。
ガン見してたら何故かカトレアに石を投げられたけど…。
そして街に戻ったその足でギルドへと向かう。
ドン!!
ギルドの入り口ドアを開け、中に入ろうとした瞬間、誰かとぶつかった。
ぶつかった相手はその衝撃でバランスを崩し、その場に尻餅をついてしまった。
「スイマセン、大丈夫ですか?」
慌てて声をかけ手を差し出すと、ぶつかった相手は、小声で何かを言い、ヨロヨロと立ち上がってその場を去ってしまう。
あの人、片腕の冒険者さんだ…。
見た感じ、残っているもう片方の腕もなんか不自由っぽいし、足取りも重そうだから、足にも古傷か何かがあるのかな?
なんか申し訳ないことをしてしまったから、今度見かけたらちゃんと謝ろう。
その場を目撃していたカトレアとルイーズさんには、前を見て歩かないからだとこっぴどく怒られ、あれが血の気の多い冒険者だったら喧嘩沙汰になってもおかしくないと釘をさされた。
まさに仰る通りです。
今度からちゃんと前を見て歩きます…。
その後、3人でギルドのカウンターに向かい依頼達成の報告をすると、受付のお姉さんは若干驚いたような顔をして、依頼品の鑑定と査定の為人を呼んでくる。
鑑定と査定を行うのはバンダさんと言う壮年の男性職員でなんか神経質そうな顔の割にはフレンドリーな人だ。
ただこの人はどうやらキャールにあるギルド支部内で一番優秀な鑑定スキルを持っており、どうやらこのバンダさんが自分がダンジョンから持って来た宝石類や魔道具なんかも鑑定と査定をしたらしい。
カトレアが中樽1つと大樽1つ、そしてローヤルゼリーの入ったビンを1本出すように言うのでアイテムBOXから出してバンダさんに鑑定をしてもらう。
採取して来たストーンキラービーのハチミツの質は鑑定を行ったバンダさんも驚いたようで、中樽は金貨60枚、大樽は金貨200枚、ローヤルゼリーは1ビン金貨150枚で買い取るとの事だった。
ローヤルゼリーの買取価格が高いのは納得だけど、大樽も結構な額で買い取るのはなぜに?
確か大樽は巣盤ごと樽に詰め込んでたから査定価格が下がりそうな気がしたんだけど…。
そんな疑問にカトレアは胸を張りながら理由を説明してくれた。
どうやら採取が面倒だから巣盤ごと採取したのではなく、ハチの幼虫、それもまだハチの形にもなっていない状態のが居る巣盤を採取し樽に詰め込んでいたとの事だった。
そして生きた幼虫が居る巣盤が入った樽をハチミツで満たす事で、幼虫がハチミツ漬け状態になり高額で取引されるらしい。
何でも高タンパク、高カロリーで味よし、香よし、しかも滋養強壮に良いとの事で人気らしい。
いや、それにしてもストーンキラービーのローヤルゼリーと言い幼虫と言い、主な効能、滋養強壮ばっかりじゃん!!
どんだけこの世界の人は滋養強壮を求めてるんだよ!!
そして査定が終わると、カトレアは中樽、大樽、ローヤルゼリーのビン1本をギルドに引き渡し、達成及び買取報酬として金貨410枚の入った袋を受け取る。
「じゃあ、酒場でご飯でも食べながら報酬の山分けでもしましょ」
満足そうな顔でそういうカトレアを追うようにルイーズさんとギルドに併設された酒場に向かい、料理と飲み物を注文する。
「それはそうとカトレア、何故に1樽ずつしかギルドに売らなかったの? 樽もビンも各20個ほど用意して全部満タンなんだから売ってしまえばいいのに…」
「そうね、普通だったら鮮度が落ちる前に売るけど、カツヒコのアイテムBOXは鮮度落ちないでしょ! だったら定期的に売った方が儲かるからよ。 それに自分達用でもあるし」
「いや、自分達用ってどんだけハチミツを食べる気なの? あと19樽あるんだよ? 一樽あれば余裕じゃない?」
「あなたね~、この世界で甘味はどれほど価値があるか分かってないでしょ? カツヒコが転生する前に住んでた場所では甘味どころか食料にも事欠かない世界だったみたいだけど、砂糖なんて高級品なのよ?」
そういうカトレアに、転生がどうとか初めて聞いたルイーズさんが話を遮るように質問をして来る。
「カツヒコお前転生者だったのか?」
「うん、そうだけど…、言ってなかったっけ…。 てっきりカトレアが伝えてるかと思ってた…」
えっ、聞いてなかったの? という風な顔をしている自分にルイーズさんはため息をつき、今度、どんな世界に居たのかを教えてくれと言って、酒の入ったジョッキを一気に飲み干す。
まさかルイーズさん、自分が転生者だって知らなかったとは…。
カトレアの事だから既に話してると思ってたのに。
そう思いつつも運ばれてきた料理を食べながら、今回の依頼で得た教訓や反省点などを語り合う。
そんな自分達を査定の時から見ていた冒険者達は羨望の眼差しや妬みのような目で見ながら、どんな方法であんな量を採取してきたんだ? お前聞き出してこいよ! などとヒソヒソ話している。
確かに金貨410枚ってかなりの大金…、それどころかCランクやBランクの冒険者でも3~5年分の収入、いやそれ以上かもしれないし、それをたった10日もかからず手に入れたんだから当然の反応ってところかな。
まあ自分もカトレアもギルドに登録してから最短で昇格してCランクになった事で目立ってるし…。
ストーンキラービーのハチミツ採取方法、聞かれれば教えますよ。 生きて帰れる自信があるんなら…。
そう思いつつも、食事を続けながら反省会をしていると、どう考えても友好的とは思えない口調で突然後ろから声をかけられた。
「お前らが、最短昇格のルーキーか? どうも羽振りがいいみたいだし、どんな手を使って昇格したんだ? 金でも積んだか?」
そう言って挑発的な言葉を投げつけると、その仲間らしき奴4人が一斉に笑いだす。
「なんだお前らは!! このルイーズがパーティーを組んでる仲間に喧嘩を売ってるって分かってるのか?」
額に青筋を浮かべたルイーズさんが相手を睨むも、声をかけて来た男は怯む様子もなく、平然と答える。
「このルイーズがねぇ~、大方こいつ等はお前の使いっ走りだろ? たかがBランク冒険者の使いっ走りでCランクとはキャールのギルド支部もたかが知れてるな…」
ニヤニヤと笑いながらそういう男とその仲間達、ていうかさっきからカトレアをメッチャ下卑た目で見てるけど、殺されますよ…。
自分達3人の中で一番の危険人物はカトレアだかね。 ルイーズさんはその次で更に危険人物では無いからね。
「Aランクだ…。 何処の田舎から来た冒険者かは知らないが、あたしはAランク冒険者のルイーズだ! 食い詰め冒険者の物乞いだったらお断りだからとっとと失せな!!」
イラついた様子を隠すでもなく、とっとと目の前から消えろと言うルイーズさんに向かい、男たちが大声で笑いだす。
「田舎もんはどっちだよ! まさか俺達、竜の牙を知らないとはなぁ。 俺達は有能な冒険者達のパティーを何組も面倒見てその功績でBランクからAランクパーティーに昇格してるんだ、お前みたいな自分勝手に独りよがりしている冒険者とは違うんだよ!!」
「ふん、竜の牙ねぇ~、面倒を見ているパーティーで金を持っていそうな奴らはみんなダンジョンや森で行方不明になるって言う竜の牙がAランクとは恐れ入った…」
ルイーズさんの言葉を聞き、仲間と思しき男は殺気立つも、声をかけて来たリーダーっぽい男はさして気にした様子もなく鼻で笑い、「俺らみたいに優秀な冒険者にとってそんな噂話は有名税だ」 と言ってその場を立ち去った。
ルイーズさんは不機嫌そうにジョッキの酒を飲み干してお替りを注文し、カトレアは「不快な奴、森で襲ってきてくれないかしら、地獄を見せてあげるのに…」とか言ってる。
竜の牙って確か片腕の冒険者さんが騙されたと言ってた冒険者パーティーだよな…。
自分達が依頼で得た報酬をたんまり持ってるのを知ってるみたいだったし、今後チョッカイでもかけて来るのかな?
あれからハチと接触する事も無く、やはり水の中に長時間潜っていた事でフェロモンと虫汁の匂いが落ちて攻撃対象とは判断されなかったんだと思う。
カトレアが平然と気配を消してハチをやり過ごしたのには驚きだけど、まあ元がノーライフキングだし、最悪集団で襲い掛かられても瘴気を振り撒いて追い払ってただろうし…。
うん、深く考えるのはやめよう! カトレアを基準にして行動すると命が幾つあっても足りない!!
そして森を出て余裕をもって歩く事2日、やっとキャールの街に戻って来れた。
それにしても、ルイーズさんの慎重さ、いや冒険者として当然の事なんだろうけど、念の入れようには驚いた。
街に戻る途中にある川を渡る際には、再度水浴びをし、装備品まで水洗いをする念の入れよう。
万が一、付着したフェロモンや虫汁が残っていたら最悪街にストーンキラービーの集団が来る恐れがあるからと言っていたけど、そこまで考えて街には絶対に被害が出ないようにすると言う事まで考えているとは思ってもみなかった。
ただ、一応自分は男なので、マッパになって水浴びして装備品を水洗いするのはどうかと思う…。
思春期の少年の皮を被った20代後半の男にとっては目のやり場に困るんだよね。
そして自分の予想通り垂れていないうえ形も良くそれでいてポッチとその輪郭が絶妙なバランスでなかなかのものだったよ。
ガン見してたら何故かカトレアに石を投げられたけど…。
そして街に戻ったその足でギルドへと向かう。
ドン!!
ギルドの入り口ドアを開け、中に入ろうとした瞬間、誰かとぶつかった。
ぶつかった相手はその衝撃でバランスを崩し、その場に尻餅をついてしまった。
「スイマセン、大丈夫ですか?」
慌てて声をかけ手を差し出すと、ぶつかった相手は、小声で何かを言い、ヨロヨロと立ち上がってその場を去ってしまう。
あの人、片腕の冒険者さんだ…。
見た感じ、残っているもう片方の腕もなんか不自由っぽいし、足取りも重そうだから、足にも古傷か何かがあるのかな?
なんか申し訳ないことをしてしまったから、今度見かけたらちゃんと謝ろう。
その場を目撃していたカトレアとルイーズさんには、前を見て歩かないからだとこっぴどく怒られ、あれが血の気の多い冒険者だったら喧嘩沙汰になってもおかしくないと釘をさされた。
まさに仰る通りです。
今度からちゃんと前を見て歩きます…。
その後、3人でギルドのカウンターに向かい依頼達成の報告をすると、受付のお姉さんは若干驚いたような顔をして、依頼品の鑑定と査定の為人を呼んでくる。
鑑定と査定を行うのはバンダさんと言う壮年の男性職員でなんか神経質そうな顔の割にはフレンドリーな人だ。
ただこの人はどうやらキャールにあるギルド支部内で一番優秀な鑑定スキルを持っており、どうやらこのバンダさんが自分がダンジョンから持って来た宝石類や魔道具なんかも鑑定と査定をしたらしい。
カトレアが中樽1つと大樽1つ、そしてローヤルゼリーの入ったビンを1本出すように言うのでアイテムBOXから出してバンダさんに鑑定をしてもらう。
採取して来たストーンキラービーのハチミツの質は鑑定を行ったバンダさんも驚いたようで、中樽は金貨60枚、大樽は金貨200枚、ローヤルゼリーは1ビン金貨150枚で買い取るとの事だった。
ローヤルゼリーの買取価格が高いのは納得だけど、大樽も結構な額で買い取るのはなぜに?
確か大樽は巣盤ごと樽に詰め込んでたから査定価格が下がりそうな気がしたんだけど…。
そんな疑問にカトレアは胸を張りながら理由を説明してくれた。
どうやら採取が面倒だから巣盤ごと採取したのではなく、ハチの幼虫、それもまだハチの形にもなっていない状態のが居る巣盤を採取し樽に詰め込んでいたとの事だった。
そして生きた幼虫が居る巣盤が入った樽をハチミツで満たす事で、幼虫がハチミツ漬け状態になり高額で取引されるらしい。
何でも高タンパク、高カロリーで味よし、香よし、しかも滋養強壮に良いとの事で人気らしい。
いや、それにしてもストーンキラービーのローヤルゼリーと言い幼虫と言い、主な効能、滋養強壮ばっかりじゃん!!
どんだけこの世界の人は滋養強壮を求めてるんだよ!!
そして査定が終わると、カトレアは中樽、大樽、ローヤルゼリーのビン1本をギルドに引き渡し、達成及び買取報酬として金貨410枚の入った袋を受け取る。
「じゃあ、酒場でご飯でも食べながら報酬の山分けでもしましょ」
満足そうな顔でそういうカトレアを追うようにルイーズさんとギルドに併設された酒場に向かい、料理と飲み物を注文する。
「それはそうとカトレア、何故に1樽ずつしかギルドに売らなかったの? 樽もビンも各20個ほど用意して全部満タンなんだから売ってしまえばいいのに…」
「そうね、普通だったら鮮度が落ちる前に売るけど、カツヒコのアイテムBOXは鮮度落ちないでしょ! だったら定期的に売った方が儲かるからよ。 それに自分達用でもあるし」
「いや、自分達用ってどんだけハチミツを食べる気なの? あと19樽あるんだよ? 一樽あれば余裕じゃない?」
「あなたね~、この世界で甘味はどれほど価値があるか分かってないでしょ? カツヒコが転生する前に住んでた場所では甘味どころか食料にも事欠かない世界だったみたいだけど、砂糖なんて高級品なのよ?」
そういうカトレアに、転生がどうとか初めて聞いたルイーズさんが話を遮るように質問をして来る。
「カツヒコお前転生者だったのか?」
「うん、そうだけど…、言ってなかったっけ…。 てっきりカトレアが伝えてるかと思ってた…」
えっ、聞いてなかったの? という風な顔をしている自分にルイーズさんはため息をつき、今度、どんな世界に居たのかを教えてくれと言って、酒の入ったジョッキを一気に飲み干す。
まさかルイーズさん、自分が転生者だって知らなかったとは…。
カトレアの事だから既に話してると思ってたのに。
そう思いつつも運ばれてきた料理を食べながら、今回の依頼で得た教訓や反省点などを語り合う。
そんな自分達を査定の時から見ていた冒険者達は羨望の眼差しや妬みのような目で見ながら、どんな方法であんな量を採取してきたんだ? お前聞き出してこいよ! などとヒソヒソ話している。
確かに金貨410枚ってかなりの大金…、それどころかCランクやBランクの冒険者でも3~5年分の収入、いやそれ以上かもしれないし、それをたった10日もかからず手に入れたんだから当然の反応ってところかな。
まあ自分もカトレアもギルドに登録してから最短で昇格してCランクになった事で目立ってるし…。
ストーンキラービーのハチミツ採取方法、聞かれれば教えますよ。 生きて帰れる自信があるんなら…。
そう思いつつも、食事を続けながら反省会をしていると、どう考えても友好的とは思えない口調で突然後ろから声をかけられた。
「お前らが、最短昇格のルーキーか? どうも羽振りがいいみたいだし、どんな手を使って昇格したんだ? 金でも積んだか?」
そう言って挑発的な言葉を投げつけると、その仲間らしき奴4人が一斉に笑いだす。
「なんだお前らは!! このルイーズがパーティーを組んでる仲間に喧嘩を売ってるって分かってるのか?」
額に青筋を浮かべたルイーズさんが相手を睨むも、声をかけて来た男は怯む様子もなく、平然と答える。
「このルイーズがねぇ~、大方こいつ等はお前の使いっ走りだろ? たかがBランク冒険者の使いっ走りでCランクとはキャールのギルド支部もたかが知れてるな…」
ニヤニヤと笑いながらそういう男とその仲間達、ていうかさっきからカトレアをメッチャ下卑た目で見てるけど、殺されますよ…。
自分達3人の中で一番の危険人物はカトレアだかね。 ルイーズさんはその次で更に危険人物では無いからね。
「Aランクだ…。 何処の田舎から来た冒険者かは知らないが、あたしはAランク冒険者のルイーズだ! 食い詰め冒険者の物乞いだったらお断りだからとっとと失せな!!」
イラついた様子を隠すでもなく、とっとと目の前から消えろと言うルイーズさんに向かい、男たちが大声で笑いだす。
「田舎もんはどっちだよ! まさか俺達、竜の牙を知らないとはなぁ。 俺達は有能な冒険者達のパティーを何組も面倒見てその功績でBランクからAランクパーティーに昇格してるんだ、お前みたいな自分勝手に独りよがりしている冒険者とは違うんだよ!!」
「ふん、竜の牙ねぇ~、面倒を見ているパーティーで金を持っていそうな奴らはみんなダンジョンや森で行方不明になるって言う竜の牙がAランクとは恐れ入った…」
ルイーズさんの言葉を聞き、仲間と思しき男は殺気立つも、声をかけて来たリーダーっぽい男はさして気にした様子もなく鼻で笑い、「俺らみたいに優秀な冒険者にとってそんな噂話は有名税だ」 と言ってその場を立ち去った。
ルイーズさんは不機嫌そうにジョッキの酒を飲み干してお替りを注文し、カトレアは「不快な奴、森で襲ってきてくれないかしら、地獄を見せてあげるのに…」とか言ってる。
竜の牙って確か片腕の冒険者さんが騙されたと言ってた冒険者パーティーだよな…。
自分達が依頼で得た報酬をたんまり持ってるのを知ってるみたいだったし、今後チョッカイでもかけて来るのかな?
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