上 下
12 / 121

墳墓のダンジョン2

しおりを挟む
探索を初めてから4日が経過したけど、未だにダンジョンの1階層でスケルトンを浄化し続けている。
そんな中、物は試しと薪を拾う際に見つけた丈夫そうな木の棒でスケルトンを殴ってみたら、頭部を破壊しない限り動き続けるという事も判明し、暫くは物理で頭部を攻撃し魔力を温存することにした。

ていうか、木の棒を横に薙いだら、上半身だけになったスケルトンが這って向かって来たんだもん、焦って頭部を何度も叩き粉砕したら消滅したので恐らく物理の場合は頭部が弱点、なら頭部を破壊すれば良いだけだからわざわざ浄化魔法を使わず、魔力を温存し不測の事態に備えた方が良いんだよね。
それにしても、上半身だけの骨が這って来るって結構えぐい光景だよ。

とは言え1階層でダラダラスケルトンを倒していても意味がないので、木の棒を片手にダンジョンの下層を目指す。

そして2階層に居る魔物は、スケルトン、うん、1階層と変わらないね、とりあえず正面から歩み寄って頭部を木の棒で破壊する。
頭蓋骨が陥没したスケルトンはそのまま崩れ落ち、魔石のみを残して消滅。
スケルトンはのんびり歩いているだけで、動きも緩慢だし、これなら木の棒で無双できそう。

そう思いながら、2階層を探索し、3階層に進む。
どうやら階層が深くなるとスケルトンの数が増えるような感じだけど、3階層に到達すると、スケルトンの密度が増したきがする。
そして感覚的にもう夕方だろうと思ったらダンジョンの外で休み、また朝から探索するというのを繰り返しつつ下層へと進んでいく。

一応収納魔法に保管した焚き火用の木は大量にあるのでダンジョン内でも焚火は出来るし、木の棒が折れてもスペアになるから便利なんだけど、安全地帯を見つけないとダンジョン内で寝れないんだよね…。
流石にスケルトンが跋扈するところでは寝れんしね。

そんな生活を3日程した頃、やっと10階層に到着。
うん、10階層、階段を降りたらそこは扉だった…。

これ絶対階層主とかいうパターンだよね。
スケルトンを倒しまくったおかげで多少は強くなってるだろうし、、身体も軽いし腕力も増した気がするから大丈夫でしょ。

そう思いながら扉を押して開こうとしますが、扉はびくともしない。
はい、引くタイプの扉でした…。
ていうか普通は押して開くタイプでしょ! 何故に手前に引くタイプの扉を設置する!!
そんなツッコミを心の中で入れながら部屋に入ると、赤いスケルトンが広い部屋の中央に佇んでいる。
これが階層主?

赤いって事は火を使うとか、何か特殊な力でも…。
そう思いながら、木の棒を構え、様子を伺うと、赤いスケルトンはこちらを認識したのかゆったりとした動きでこちらに向かって来る。

「先手必勝!!!」
そう叫び、木の棒を振り上げ赤いスケルトンの頭部を目掛け木の棒を振り下ろす。

バキバキバキ…。

「えっ?」
階層主っぽい赤いスケルトンはあっさりと頭部を破壊されると、崩れ落ちて消滅してしまった…。

えっ? 赤いから火を使うとか、普通のスケルトンの3倍の速さを誇るとか、そう言うの無いの?
木の棒で一撃って…。
普通のスケルトンと変わらんじゃん! ならなんで赤いんだよ!

そんな驚きを隠せず動揺をしていると、ガチャリと向かい側の扉の鍵が開く音がし下層へと続く扉が開くようになった。
階層主を倒すと下に続く扉の鍵が開くんだ…。

そんな事を思いながら赤いスケルトンの魔石を拾うと、魔石は赤では無く、1センチ程の黄色い魔石が転がっている
赤と黄色で何か違いがあるのかな?
村に居た冒険者には魔石の事を聞いていなかったから違いが分からん。

とりあえず、アイテムボックスに黄色い魔石を収納し、ダンジョン攻略を今日はここまでにしてダンジョンの入り口に戻るか、この階層で寝るかどうしようか考える。

う~ん、何かこの階層って階層主しかいなかったし、安全な気がするんだけど。
試しにここで休んでみるかな…。

魔物がこの10階層に来ませんように…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生したら守護者?になり称号に『お詫び』があるのだが

紗砂
ファンタジー
ある日、トラックに轢かれ死んだ都木涼。 そんな都木の目の前に現れたのは転生神だと名乗る不審者。 転生神)『誰が不審者じゃ!      わしは、列記とした神で…』 そんな不審……痛い奴……転生神のミスにより記憶があるまま転生してしまった。 転生神)『す、スルーしたじゃと!?      しかもミスしたなどと…』 しかもその世界は、なんと剣と魔法の世界だった。 ステータスの職業欄は何故か2つあるし?つきだし……。 ?って何だよ?って!! 転生神)『わし知らんもん。      わしはミスしとらんし』 そんな転生神によって転生させられた冒険者?のお話。 転生神)『ほれ、さっさと読ん……』 コメディー&バトルファンタジー(のつもり)スタートです! 転生神)『何故無視するんじゃぁぁ!』 転生神)『今の題は仮じゃからな!      題名募集中じゃ!』

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る

Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される ・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。 実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。 ※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。

異世界転生したら何でも出来る天才だった。

桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。 だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。 そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。 =========================== 始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

処理中です...