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第1章 交友部
堕天使なのかも(20/28)
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養護教諭の、天江名先生。
可愛い顔や美女は最近度々見るが、
本気の癒しと言うべき存在には初めて会った気がする。
しばらくはぽおっとなって、彼女の美しさに見惚れた。
「ところで先生!さっき連絡もらったやつだけど……」
「そうそう!ついに届いたわよ!」
氣持先輩が切り込み、先生と話し始める。
その間周りを見渡してみた。
薬棚に本棚、身体測定の器具が隅に片してある。ベッドも四床並んでいた。
一番右奥、窓際にはデスクと椅子。
大方、想像通りの保健室のレイアウト。
ふと目の前を先生が通り過ぎ、戸棚を開いた。
錠剤が詰まった小さめの瓶を取り出すと、先輩に手渡す。
「はい、これね!貴重なんだから、大事に使ってよ?」
「ありがとう、先生!あ、そういえば渥愛先生が何で自分に知らせないんだーって拗ねてたよ~」
「本当に?良い大人のくせに~。決まってるでしょ、あの人に教えたら勝手に持ってってすぐ使い切っちゃうんだもん」
「なるほどぉ……まいっか!これで目一杯楽しめるしっ!」
にっこり笑顔でサムズアップし合う二人。状況が全然読めなかった。
「えーと、すみません。それ何ですか……?」
恐る恐る尋ねてみる。
すると先生は笑顔で説明してくれた。
「避妊薬よ!それも超即効性の。飲んで数分も経てば、何発精液を出されても妊娠しなくなるわ」
耳を疑った。
知識の足りない僕でも、あり得ないことだとすぐ分かる。
……というか今、天使みたいな声ですごいことを口にしたような。
「そ、そんな薬あるわけ……」
「あ・る・のっ!……といっても、某国でようやく実証実験にパスして、これから量産に移っていく段階のやつ。もちろん日本の認可も下りてないけど……あ、でも前に越出先生にあげた利尿薬も同じね!」
和やかな微笑みで、さらっと恐ろしいことを言う。
最早、唖然。
そんな薬剤の入手など、マ◯ィアやヤ◯ザにしかできないのでは……
冷や汗を流し考えを巡らせる僕の隣で、氣持先輩が嬉々として瓶から薬を手に出す。
持ってきたお茶のペットボトルを開けると、一錠口に含んでくっと流し込んだ。
しばらく普通にお茶を飲んだ後、突然彼女の目が輝きだす。
「んんっ!なんか避妊できそうな気分!」
「おぉ、良いぞ~!……さあ、お二人様ご案内!」
意味不明な氣持先輩の言葉に続き、先生はベッドのカーテンを開ける。
シーツも枕もかけ布団も、真っ白で綺麗に整っていた。
「おっと、これこれ!忘れてた。真奏くん?」
先生に呼ばれて振り向く。
すかさず彼女は、僕の口に何かを突っ込んだ。
それは、哺乳瓶。
中には色のついた液体が入っている。
「はい、チュッチュ~」
そして天使の甘やかすような声。
僕は思わず赤子のようにちゅっちゅと哺乳瓶を吸ってしまった。
これが、引き金だった……!
可愛い顔や美女は最近度々見るが、
本気の癒しと言うべき存在には初めて会った気がする。
しばらくはぽおっとなって、彼女の美しさに見惚れた。
「ところで先生!さっき連絡もらったやつだけど……」
「そうそう!ついに届いたわよ!」
氣持先輩が切り込み、先生と話し始める。
その間周りを見渡してみた。
薬棚に本棚、身体測定の器具が隅に片してある。ベッドも四床並んでいた。
一番右奥、窓際にはデスクと椅子。
大方、想像通りの保健室のレイアウト。
ふと目の前を先生が通り過ぎ、戸棚を開いた。
錠剤が詰まった小さめの瓶を取り出すと、先輩に手渡す。
「はい、これね!貴重なんだから、大事に使ってよ?」
「ありがとう、先生!あ、そういえば渥愛先生が何で自分に知らせないんだーって拗ねてたよ~」
「本当に?良い大人のくせに~。決まってるでしょ、あの人に教えたら勝手に持ってってすぐ使い切っちゃうんだもん」
「なるほどぉ……まいっか!これで目一杯楽しめるしっ!」
にっこり笑顔でサムズアップし合う二人。状況が全然読めなかった。
「えーと、すみません。それ何ですか……?」
恐る恐る尋ねてみる。
すると先生は笑顔で説明してくれた。
「避妊薬よ!それも超即効性の。飲んで数分も経てば、何発精液を出されても妊娠しなくなるわ」
耳を疑った。
知識の足りない僕でも、あり得ないことだとすぐ分かる。
……というか今、天使みたいな声ですごいことを口にしたような。
「そ、そんな薬あるわけ……」
「あ・る・のっ!……といっても、某国でようやく実証実験にパスして、これから量産に移っていく段階のやつ。もちろん日本の認可も下りてないけど……あ、でも前に越出先生にあげた利尿薬も同じね!」
和やかな微笑みで、さらっと恐ろしいことを言う。
最早、唖然。
そんな薬剤の入手など、マ◯ィアやヤ◯ザにしかできないのでは……
冷や汗を流し考えを巡らせる僕の隣で、氣持先輩が嬉々として瓶から薬を手に出す。
持ってきたお茶のペットボトルを開けると、一錠口に含んでくっと流し込んだ。
しばらく普通にお茶を飲んだ後、突然彼女の目が輝きだす。
「んんっ!なんか避妊できそうな気分!」
「おぉ、良いぞ~!……さあ、お二人様ご案内!」
意味不明な氣持先輩の言葉に続き、先生はベッドのカーテンを開ける。
シーツも枕もかけ布団も、真っ白で綺麗に整っていた。
「おっと、これこれ!忘れてた。真奏くん?」
先生に呼ばれて振り向く。
すかさず彼女は、僕の口に何かを突っ込んだ。
それは、哺乳瓶。
中には色のついた液体が入っている。
「はい、チュッチュ~」
そして天使の甘やかすような声。
僕は思わず赤子のようにちゅっちゅと哺乳瓶を吸ってしまった。
これが、引き金だった……!
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