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第四章 翼衣專店
第十話 『天一有翼人店』に集う仲間たち【中編】
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立珂は服の説明をして、栄様はこれがいいと思うよ、と薦めている。
「へえ。格好良いですね」
「これは腰がきゅっとしてるのがかっこいいの」
「すっきりして良いですね。殿下にもこういうのを着てほしいものです」
「普段変な格好してるの?」
「変ではないですが、皇太子としての威厳はありません。供を連れ街を歩く時はもっと皇太子らしい服にしていただかないと」
「見た目は大事だもんね」
「そういうことです。帰って来たらぜひ進めて下さい。薄珂殿の言うことなら聞くでしょう」
「それもどうなんだか」
そうして、護栄は物色した後数点購入してくれた。
その間もずっと周囲の人々はじっと見つめてきていて、どこもかしこも営業を中断してしまっている。
二人が去った後も『天一有翼人店』は注目を集め、一日中ざわざわし続けていた。
けれど購入目的の客はぱらぱらと数名やってくるだけで、売れたのは数点だけで初日は終了した。
そしてその夜。
きっと立珂は悲しんでいるだろうと思ったが、予想以上にふんふんと鼻息荒く、いつも以上にたくさんの腸詰を食べていた。
「明日は並べ方変えたい!」
「新しい挑戦だな。どう変えるんだ?」
「護栄様が買ってくれたのを前に出すの。同じの欲しがる人多いと思うんだ。『りっかのおみせ』でも僕と同じの欲しいって言う人多いし」
「そうか。そうだよな。凄いな立珂。よく思いついたな」
「えへへ。人いっぱい来るかな」
「絶対来るぞ。きっかけさえ掴めばこっちのもんだ」
「こっちのもん!」
護栄の名前でようやく売れるだけ――というのを気にして落ち込むかと思ったがそうでもないようだった。
なら一緒に使える肌着は近くに置こう、装飾品は会計へ行く流れで見れる場所が良いか、などまるで専門家のようになっている。
「みんな護栄様とお揃いになるのおもしろいね」
「立珂の服が人気になるとお揃いの人増えるな」
「あ! じゃあ僕と薄珂のは売っちゃだめ! お揃いじゃなくなっちゃう!」
「そうだ! 俺たちだけのお揃いが無くなる!」
「だめー! だめー!」
立珂はいつものようにぎゅっと薄珂に抱きついた。
お揃いにすることは立珂の信念で、これは薄珂も譲れない。
二人だけの服もいっぱい作ろうと約束し、腸詰をいつもの三倍食べて眠りについた。
「へえ。格好良いですね」
「これは腰がきゅっとしてるのがかっこいいの」
「すっきりして良いですね。殿下にもこういうのを着てほしいものです」
「普段変な格好してるの?」
「変ではないですが、皇太子としての威厳はありません。供を連れ街を歩く時はもっと皇太子らしい服にしていただかないと」
「見た目は大事だもんね」
「そういうことです。帰って来たらぜひ進めて下さい。薄珂殿の言うことなら聞くでしょう」
「それもどうなんだか」
そうして、護栄は物色した後数点購入してくれた。
その間もずっと周囲の人々はじっと見つめてきていて、どこもかしこも営業を中断してしまっている。
二人が去った後も『天一有翼人店』は注目を集め、一日中ざわざわし続けていた。
けれど購入目的の客はぱらぱらと数名やってくるだけで、売れたのは数点だけで初日は終了した。
そしてその夜。
きっと立珂は悲しんでいるだろうと思ったが、予想以上にふんふんと鼻息荒く、いつも以上にたくさんの腸詰を食べていた。
「明日は並べ方変えたい!」
「新しい挑戦だな。どう変えるんだ?」
「護栄様が買ってくれたのを前に出すの。同じの欲しがる人多いと思うんだ。『りっかのおみせ』でも僕と同じの欲しいって言う人多いし」
「そうか。そうだよな。凄いな立珂。よく思いついたな」
「えへへ。人いっぱい来るかな」
「絶対来るぞ。きっかけさえ掴めばこっちのもんだ」
「こっちのもん!」
護栄の名前でようやく売れるだけ――というのを気にして落ち込むかと思ったがそうでもないようだった。
なら一緒に使える肌着は近くに置こう、装飾品は会計へ行く流れで見れる場所が良いか、などまるで専門家のようになっている。
「みんな護栄様とお揃いになるのおもしろいね」
「立珂の服が人気になるとお揃いの人増えるな」
「あ! じゃあ僕と薄珂のは売っちゃだめ! お揃いじゃなくなっちゃう!」
「そうだ! 俺たちだけのお揃いが無くなる!」
「だめー! だめー!」
立珂はいつものようにぎゅっと薄珂に抱きついた。
お揃いにすることは立珂の信念で、これは薄珂も譲れない。
二人だけの服もいっぱい作ろうと約束し、腸詰をいつもの三倍食べて眠りについた。
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