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第三章 蛍宮室家
第三十二話 駆け引き
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蛍宮の宮廷は質素、悪く言えば地味だ。
先代までの皇族は高貴な血筋であり、その証として華美な装飾を施していた。だが天藍が宮廷の主になってすぐに護栄が全て引っぺがし売り払ったのだ。
財政難の穴埋めでもあるのだが、何よりも悪政のもたらした負の遺産は全て捨てようとなったのだ。
だが捨てた装飾と共に失われたものがあった。それが宮廷職員の士気だ。
常人ではありえない高級な宮廷で働くことに意義を見出している者は少なくなかった。
特に女性職員は目に見えて落胆し宮廷から華やかさは消え、賑わいも感じられなくなってしまったと残念がる者は多い。
しかし今、ぐんぐんと宮廷に再び華やかさが戻りつつあった。
それは天藍の力ではなく、たった一人の少年によってもたらされている。
「あー! 立珂様いらしてる!」
「立珂様ー!」
天藍が立珂の離宮を眺めながら執務室へ向かっていると、きゃあという歓声が聴こえてきた。
立珂にも侍女の声が聴こえたようで、立珂は両手でぶんぶんと手を振り返してくれる。その可愛らしい仕草に侍女はまた大騒ぎだ。
侍女たちは立珂の愛らしさから目を離せずにいるようだったが、そのうちの一人が驚いたような声を上げた。
「ねえ! 薄珂様こちらにいらっしゃるわよ!」
「え!?」
つられて天藍もぐるりと首を回して離宮の方を見ると、笑顔で駆け寄ってくる薄珂の姿があった。
この笑顔が自分に向けられていないと思うと腹立たしい。
「あのさ」
「も、申し訳ございません! お邪魔するつもりはなかったのですが……!」
「え? 邪魔じゃないよ。喜んでた。それで、立珂がこれみんなにって」
「え!?」
「新しい天然石持って来たんだ。眞弥(まや)さんは桃色が好きだったよね。紗綺(さあや)さんは水色で南那(なな)さんは黄色」
「覚えていて下さったんですか!?」
「当り前だよ。いつも立珂と遊んでくれてるんだから」
天藍は薄珂に見つからないようそっと侍女の顔を見たが、どれが誰だかは分からない。
だがそれが普通だ。普段接点のない、それも数十人もいる侍女の一人一人を覚えてなどいられない。
「眞弥さんは三日後だよね。二人は来月だから、もう冬物作ってると思うよ」
「私たちの予約日までご記憶なのですか!?」
「うん。あ、そうだ。蜂蜜飴あげる。立珂が最近気に入ってるんだ」
「いいんですか!?」
「いっぱいあるから。じゃあまたね」
それだけ言うと、薄珂は立珂の元へと戻って行った。
しかし侍女たちは貰った飴を握りしめて、さっきまでとはまた違う叫びをあげている。
「薄珂様のこういう気配り素敵よね」
「さすが護栄様をうならせただけあるわ。恋人いらっしゃるのかしら」
「いないらしいわよ。年上はお嫌かしら」
(は!?)
急な話題転換に、天藍は思わず声を上げそうになった。
天藍と薄珂の関係性を知っているのはごく一部だ。少し前までは『立珂の兄』という認識をされていたが、最近は『護栄が目をかけている少年』になってしまった。
おかげで薄珂個人に目を向ける者も増えてしまい、色恋に結び付けられることも少なからず見られるようになっている。
だからといって関係を公言するのは憚られた。薄珂にとって天藍は一個人だろうけれど、世界的に見れば皇太子だ。その天藍と個人的な、それも色恋となれば政治の表舞台に立たせることになるのだ。
手を貸してやろうにも皇太子自ら動くとなれば誰かに目を付けられる可能性もある。
ならば、誰もが身を引く護栄の名で守られているのが現状では一番良いと思っている。
だがこれで何もせず通り過ぎるのは癪で、天藍は侍女を横目に離宮へと足を向けた。
「やってるな」
「あ! 殿下だ!」
「立珂。ご機嫌麗しく、だ」
「お、ご、ごきげんうりゅ、うりゅ、う、る、わしく」
「いい。立珂の天真爛漫さで皆が活気付く。普段どおりに過ごせ」
「……う? てんしんらんまんってなあに?」
「ありのままの立珂様が一番可愛いということですよ」
森で育ったせいだろうか、立珂はあまり言葉を知らない。
薄珂は響玄に師事し始めてから語彙力が上がり、礼儀作法も身に付いていた。宮廷にいたころからはとても考えられない成長ぶりだ。
だがやはり、硬くならず兄弟仲睦まじくしている姿が一番良い。褒められて恥ずかしそうに微笑む立珂は同性の天藍から見ても愛らしく、他の侍女も立珂を褒めたいようでわらわらと集まってくる。
薄珂は立珂の隣を侍女に譲って一歩下がり天藍の隣にやって来てくれる。
「見ていたぞ。よく侍女の好みまで覚えてたな」
「覚えてないよ。一覧にしてるだけ」
薄珂は手に持っていた手帖を開いて見せてくれた。そこには侍女の名前と好み、そして予約日が書いてある。
ようするに覚えていたのではなく、ここにいる侍女に彼女たちの名前を聞いて調べただけだ。
「何でそんなのを作ったんだ」
「響玄先生が顧客を掴むには情報の把握からって言ってたから」
「……まんまと喜んでだぞ」
「ほんと? 飴は?」
「大喜び。大事に握ってた」
「そっか。よかった。響玄先生が売れないから捨てるって言ってたけど一般人にはご褒美だよね」
「立珂が好きという方がご褒美だ。それは本当なのか?」
「おいしーって食べてたよ」
薄珂はすかさず、飴好感触、と記載をした。些細なことでも記録していく姿は護栄を思い出させる。
(……なるほど。これか)
実のところ、天藍は何故あれほどまでに護栄が目を掛けるのかあまり分かっていなかった。
商談の様子はたしかに目を見張るものがあった。だが、商談をうまくこなす程度は護栄にとって脅威にもならない。
だが自分と同じ発想で同じことをするというのは、遠くない将来脅威になりえるかもしれないと思ったのだろう。護栄が本気になれば薄珂が勝利することなど万に一つもないだろうが、それは少し見てみたい気がした。
成長した薄珂が護栄と共に自分の傍にいるところを想像すると少しだけ面白い。つい笑いを零すと、薄珂がぼそりと何か呟いた。
「……あのさ」
「うん?」
「えと……」
「何だ。何でも言え」
「……護栄様が、俺も座して人を狂わせる時が来るだろうって」
「はあ?」
薄珂は不安そうな顔をして俯いた。いつも立珂の前では笑顔を絶やさないのに、これはとても珍しい。
(また余計なことを……)
基本的に護栄は言葉が足りず、そのくせ一言も二言も多い。
対等かそれ以上と認められる相手がいないのは仕方ないにしても、言わなくて良いことを言うのは護栄の悪い癖だ。
「お前にやられた負け惜しみだよ。もっと利用してやれ。便利だぞ、あいつは」
「……そうだね。護栄様はいつも助けてくれる」
「それだ。何で俺じゃなくてあいつにばっかり頼るんだ」
「それは……」
薄珂は少しだけ頬を赤くして、ちょこっとだけ口を尖らせた。
「そうすれば天藍は俺を気にするでしょ」
「……お前なあ」
「対等じゃないんだから少しくらい許してよ」
あどけない子供のような顔で笑い、薄珂は天藍の手をすり抜け立珂の元へと戻って行った。
護栄の言いたいことが分かった気がした。
先代までの皇族は高貴な血筋であり、その証として華美な装飾を施していた。だが天藍が宮廷の主になってすぐに護栄が全て引っぺがし売り払ったのだ。
財政難の穴埋めでもあるのだが、何よりも悪政のもたらした負の遺産は全て捨てようとなったのだ。
だが捨てた装飾と共に失われたものがあった。それが宮廷職員の士気だ。
常人ではありえない高級な宮廷で働くことに意義を見出している者は少なくなかった。
特に女性職員は目に見えて落胆し宮廷から華やかさは消え、賑わいも感じられなくなってしまったと残念がる者は多い。
しかし今、ぐんぐんと宮廷に再び華やかさが戻りつつあった。
それは天藍の力ではなく、たった一人の少年によってもたらされている。
「あー! 立珂様いらしてる!」
「立珂様ー!」
天藍が立珂の離宮を眺めながら執務室へ向かっていると、きゃあという歓声が聴こえてきた。
立珂にも侍女の声が聴こえたようで、立珂は両手でぶんぶんと手を振り返してくれる。その可愛らしい仕草に侍女はまた大騒ぎだ。
侍女たちは立珂の愛らしさから目を離せずにいるようだったが、そのうちの一人が驚いたような声を上げた。
「ねえ! 薄珂様こちらにいらっしゃるわよ!」
「え!?」
つられて天藍もぐるりと首を回して離宮の方を見ると、笑顔で駆け寄ってくる薄珂の姿があった。
この笑顔が自分に向けられていないと思うと腹立たしい。
「あのさ」
「も、申し訳ございません! お邪魔するつもりはなかったのですが……!」
「え? 邪魔じゃないよ。喜んでた。それで、立珂がこれみんなにって」
「え!?」
「新しい天然石持って来たんだ。眞弥(まや)さんは桃色が好きだったよね。紗綺(さあや)さんは水色で南那(なな)さんは黄色」
「覚えていて下さったんですか!?」
「当り前だよ。いつも立珂と遊んでくれてるんだから」
天藍は薄珂に見つからないようそっと侍女の顔を見たが、どれが誰だかは分からない。
だがそれが普通だ。普段接点のない、それも数十人もいる侍女の一人一人を覚えてなどいられない。
「眞弥さんは三日後だよね。二人は来月だから、もう冬物作ってると思うよ」
「私たちの予約日までご記憶なのですか!?」
「うん。あ、そうだ。蜂蜜飴あげる。立珂が最近気に入ってるんだ」
「いいんですか!?」
「いっぱいあるから。じゃあまたね」
それだけ言うと、薄珂は立珂の元へと戻って行った。
しかし侍女たちは貰った飴を握りしめて、さっきまでとはまた違う叫びをあげている。
「薄珂様のこういう気配り素敵よね」
「さすが護栄様をうならせただけあるわ。恋人いらっしゃるのかしら」
「いないらしいわよ。年上はお嫌かしら」
(は!?)
急な話題転換に、天藍は思わず声を上げそうになった。
天藍と薄珂の関係性を知っているのはごく一部だ。少し前までは『立珂の兄』という認識をされていたが、最近は『護栄が目をかけている少年』になってしまった。
おかげで薄珂個人に目を向ける者も増えてしまい、色恋に結び付けられることも少なからず見られるようになっている。
だからといって関係を公言するのは憚られた。薄珂にとって天藍は一個人だろうけれど、世界的に見れば皇太子だ。その天藍と個人的な、それも色恋となれば政治の表舞台に立たせることになるのだ。
手を貸してやろうにも皇太子自ら動くとなれば誰かに目を付けられる可能性もある。
ならば、誰もが身を引く護栄の名で守られているのが現状では一番良いと思っている。
だがこれで何もせず通り過ぎるのは癪で、天藍は侍女を横目に離宮へと足を向けた。
「やってるな」
「あ! 殿下だ!」
「立珂。ご機嫌麗しく、だ」
「お、ご、ごきげんうりゅ、うりゅ、う、る、わしく」
「いい。立珂の天真爛漫さで皆が活気付く。普段どおりに過ごせ」
「……う? てんしんらんまんってなあに?」
「ありのままの立珂様が一番可愛いということですよ」
森で育ったせいだろうか、立珂はあまり言葉を知らない。
薄珂は響玄に師事し始めてから語彙力が上がり、礼儀作法も身に付いていた。宮廷にいたころからはとても考えられない成長ぶりだ。
だがやはり、硬くならず兄弟仲睦まじくしている姿が一番良い。褒められて恥ずかしそうに微笑む立珂は同性の天藍から見ても愛らしく、他の侍女も立珂を褒めたいようでわらわらと集まってくる。
薄珂は立珂の隣を侍女に譲って一歩下がり天藍の隣にやって来てくれる。
「見ていたぞ。よく侍女の好みまで覚えてたな」
「覚えてないよ。一覧にしてるだけ」
薄珂は手に持っていた手帖を開いて見せてくれた。そこには侍女の名前と好み、そして予約日が書いてある。
ようするに覚えていたのではなく、ここにいる侍女に彼女たちの名前を聞いて調べただけだ。
「何でそんなのを作ったんだ」
「響玄先生が顧客を掴むには情報の把握からって言ってたから」
「……まんまと喜んでだぞ」
「ほんと? 飴は?」
「大喜び。大事に握ってた」
「そっか。よかった。響玄先生が売れないから捨てるって言ってたけど一般人にはご褒美だよね」
「立珂が好きという方がご褒美だ。それは本当なのか?」
「おいしーって食べてたよ」
薄珂はすかさず、飴好感触、と記載をした。些細なことでも記録していく姿は護栄を思い出させる。
(……なるほど。これか)
実のところ、天藍は何故あれほどまでに護栄が目を掛けるのかあまり分かっていなかった。
商談の様子はたしかに目を見張るものがあった。だが、商談をうまくこなす程度は護栄にとって脅威にもならない。
だが自分と同じ発想で同じことをするというのは、遠くない将来脅威になりえるかもしれないと思ったのだろう。護栄が本気になれば薄珂が勝利することなど万に一つもないだろうが、それは少し見てみたい気がした。
成長した薄珂が護栄と共に自分の傍にいるところを想像すると少しだけ面白い。つい笑いを零すと、薄珂がぼそりと何か呟いた。
「……あのさ」
「うん?」
「えと……」
「何だ。何でも言え」
「……護栄様が、俺も座して人を狂わせる時が来るだろうって」
「はあ?」
薄珂は不安そうな顔をして俯いた。いつも立珂の前では笑顔を絶やさないのに、これはとても珍しい。
(また余計なことを……)
基本的に護栄は言葉が足りず、そのくせ一言も二言も多い。
対等かそれ以上と認められる相手がいないのは仕方ないにしても、言わなくて良いことを言うのは護栄の悪い癖だ。
「お前にやられた負け惜しみだよ。もっと利用してやれ。便利だぞ、あいつは」
「……そうだね。護栄様はいつも助けてくれる」
「それだ。何で俺じゃなくてあいつにばっかり頼るんだ」
「それは……」
薄珂は少しだけ頬を赤くして、ちょこっとだけ口を尖らせた。
「そうすれば天藍は俺を気にするでしょ」
「……お前なあ」
「対等じゃないんだから少しくらい許してよ」
あどけない子供のような顔で笑い、薄珂は天藍の手をすり抜け立珂の元へと戻って行った。
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