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第二章 蛍宮宮廷
第十五話 崩壊の鐘が鳴る【前編】
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同時刻、謹慎を言い付けられた護栄は業務にまつわる一切を置いて身一つで自室を出た。
少し前なら薄珂と立珂を憎んだだろう。しかし今は罪の意識だけでなく、自分が有翼人を全く理解していないことを悔やんでいた。
(理解していると思っていたがその気になっていただけだった。せめて一言謝りたいが)
それはおそらく叶わないだろう。天藍ですら面会を許されないのに、加害者である護栄が会ってもらえるわけがない。
仮に立珂が良しと言っても薄珂が許しはしないだろう。彼等を愛する慶真一家も同様だ。
(様子だけでも知りたい。あの離宮は古すぎて防壁も無い。他の離宮からは立ち入りもしやすいから安全とは言い難い)
御璽で立ち入りを禁止したところで犯罪者は気にもしないだろう。
たとえ頑丈な壁に囲ったとしても金剛のように並外れた力を持つ獣人なら多少の障害などものともしない。
そこにきて立珂たちの離宮は武装していない人間でも難なく入れてしまう。
(警備の増員だけ確認しよう。遠くから様子を見るだけだ)
罪滅ぼしにもならないだろうが今の護栄にできることはこのくらいだ。
護栄は忍ぶように立珂たちの離宮へ足を運んだ。しかし門の前に到着すると想像もしていない集団がいた。
「依織殿? こんな所で何をしているんです。この離宮は立ち入り禁止ですよ」
「護栄殿! いえ、その、これは」
「愛憐姫の離宮はここではありませんよ。まさか侍女も揃って迷子でもないでしょうに。どうしたんです」
ふと妙に感じて護栄は眉を顰めた。
依織も護衛も侍女も、彼らは愛憐の傍を離れないはずだ。薄珂が立珂を守るように、決して傍を離れず守るのが職務だからだ。
けれどここに愛憐の姿はなく、依織はやけにおろおろとしていて問題が起きているのは明らかだ。
問いただそうとしたその時、がしゃんと何かが壊れるような大きな音がした。ぎゃあぎゃあと言い争いが聞こえたが、その声は薄珂と愛憐の声だ。
「まさか姫は中に!? 何のために入ったのです!」
「そ、それが、ただ、退屈だから散歩をと……!」
「馬鹿な! 御璽の意味すら分かりませんか明恭の姫は!」
護栄は立ち入り禁止の札を睨んだ。これは御璽という犯すことの許されない勅命だ。無視して入るわけにはいかない。
しかし薄珂が立珂の名を叫ぶ声が聴こえた。弟を守る時はいつも必死だったがこんな悲痛な叫びは聞いた事が無かった。
(立珂殿に何かあったのか!)
護栄は立ち入り禁止の札をもう一度にらんだ。これを破れば厳罰だ。法は等しく平等に判決をくだす。
だが護栄は走り出した。札を横目に通り過ぎ中へ踏み込もうとしたが、依織がぎょっと目をひん剥いて護栄の手を掴んだ。
「馬鹿なことはお止め下さい! 貴方まで罰を受けることになります!」
「馬鹿はどちらです! これは立珂殿を守るために建てられた札! 立珂殿を守る行動を殿下が罰するわけがないでしょう!」
「しかし万が一があれば」
「命と命令、どちらが大切かも分かりませんか!」
――どの口が言ってるんだ。
護栄が立珂にしたことを知ればきっとそう言うだろう。だが護栄はもう迷わなかった。
「罰が恐ろしいならそこにいなさい。ですが誰の行動がどんな罰になるかは考えた方がよいでしょうね」
「罪とは、それは、まさか」
護栄は顔を真っ青にする依織を捨てて離宮へ入った。
そこは思わず口を塞ぐ惨状だった。立珂は血を流し倒れて薄珂は泣き叫び、愛憐の服にも立珂の血が飛び散っている。床には引き裂かれ血に染まった服が散らばっていた。侍女が立珂のために作った服で、どれも宮廷で用意していた生地だ。
想像もしていなかった状況に、護栄は愛憐を跳ねのけ薄珂と立珂に駆け寄った。
「なんということだ……!」
「護栄様、なんでここに」
薄珂はかつて弟を傷付けた男の登場に恐れたのか、弟をぎゅっと抱きしめて身を引いた。
同時に自分のしたことがどれだけ愚かで恐ろしいことだったのかも理解した。震える二人の姿を見て、護栄は子供らを守らなくてはと背に庇った。
「姫。こんなことは許されませんよ」
「護栄殿ともあろう方が何を言ってるのかしら。ちょうど良かったですわ。その子達を捨てていらっしゃいませ。天藍様の足を引っ張る子です」
「それで立珂殿を傷つけたのですか」
「掴みかかってきたから振りほどいただけ。勝手に転んだのよ。足腰弱いんですって?」
この状況でよくもそんな侮辱を言えたものだ。
しかし護栄も薄珂と立珂を追い出そうとしていた。これと同じことをしていたのだと、ようやく己の愚かさを理解した。
そしてその愚かさを薄珂は許さなかった。横たわる立珂から離れ愛憐を殴りに行ったのだ。
「薄珂殿! お止しなさい!」
「放せ! こいつ! こいつが!」
「落ち着きなさい!」
ぱしんっ、と鋭い音が響いた。護栄が薄珂の頬を叩いたのだ。
「己の復讐心を満たすことと立珂殿を守ることのどちらが大切なんです! 今すべきことは何ですか!」
おそらく護栄から立珂を想う言葉が出るなど予想もしていなかったのだろう。薄珂は目をぱちくりとして立ち尽くしていた。
「あなたは立珂殿から離れてはいけません。抱いておあげなさい」
「う、うん……」
「芳明先生を呼びましょう。慶都殿! 慶真殿! いないんですか!」
ちょうど帰って来たのか騒ぎを聞きつけたのか、慶都一家がばたばたと走ってきた。
大人たちは惨状に驚き思わず足を止めたが、慶都はまっすぐ立珂に駆け寄った。
「立珂! どうしたんだ!」
「手当てが必要です。孔雀殿へ医務局へ来るよう伝えて下さい。そのあと芳明先生の診療所へ行き『立珂殿が愛憐姫に怪我をさせられたので入院の準備をして下さい』と伝えてるんです」
「分かった! 立珂! 待ってろ!」
慶都は服を脱ぎ棄てると獣化し翼を広げ飛び立った。
いつもなら獣化をとがめるところだが、慶真と白那も今回ばかりは何も言わず見送った。
「慶真殿と白那殿は二人を医務局へ。私は殿下に知らせてまいります」
「分かりました。あなた、立珂ちゃんを抱いてあげて」
「ああ。薄珂君は立珂君の手を握って。離れてはいけませんよ」
薄珂と慶都一家が行動に移り、残ったのは愛憐と護栄の二人だけだった。
それから少しするとようやく依織たちが追いかけてきた。しかし愛憐を守ろうと立ちはだかることすらせず、ただ後ろで顔を青くしている。
愛憐は部下の様子に苛立ったのかこれ見よがしなため息を吐いて足を踏み鳴らした。
「護栄殿! どういうつもりなの! 私に逆らうのですか!」
「私の主は天藍様です。あなたに逆らえないのは今ようやく駆けつけたそこの方々だけ」
びくりと側近の青年たちは震えあがった。姫を守るべく飛び出すこともしない。
姫に対して不敬だとどなるくらいはできるだろうに、ただ震えている。
「皆様はこの国の法についてはご存知ですか」
「知るわけないでしょう。私は明恭の皇女です」
「では滞在中はあなた方も我が国の法に従い処罰できることは」
「処罰? 皇女である私に何を馬鹿なことを」
愛憐は護栄の言葉を鼻で笑った。しかしさすがにまずいと思ったのか、ようやく依織が愛憐の前に立ち頭を下げる。
「申し訳ございません! すぐに帰国し陛下から指示を頂戴してまいります!」
「いいえ。帰国は許しません。殿下、もしくは来賓を害する犯罪があった場合は御璽をもって緊急裁判が執り行われます」
「裁判? 私は皇女ですよ」
いつまで同じことを繰り返すのだろう。皇女皇女とそれしか言わない愛憐にいら立ちが募る。
そして皇女を守ることすら躊躇った、護栄と同じく側近という立場にいる依織にはそれ以上の怒りを覚えた。彼らが務めを果たしていたならこんな事にはならなかっただろう。時には憎まれてでも主を守るべきなのだ。
護栄はその判断を誤ったばかりだが、それでも彼らの行動がいかに恥ずべきことかは分かる。
「誰の行動がどんな罰になるかは分かりましたか」
「そ、それは……」
「さあ、罰を頂きにまいりましょうか」
少し前なら薄珂と立珂を憎んだだろう。しかし今は罪の意識だけでなく、自分が有翼人を全く理解していないことを悔やんでいた。
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(警備の増員だけ確認しよう。遠くから様子を見るだけだ)
罪滅ぼしにもならないだろうが今の護栄にできることはこのくらいだ。
護栄は忍ぶように立珂たちの離宮へ足を運んだ。しかし門の前に到着すると想像もしていない集団がいた。
「依織殿? こんな所で何をしているんです。この離宮は立ち入り禁止ですよ」
「護栄殿! いえ、その、これは」
「愛憐姫の離宮はここではありませんよ。まさか侍女も揃って迷子でもないでしょうに。どうしたんです」
ふと妙に感じて護栄は眉を顰めた。
依織も護衛も侍女も、彼らは愛憐の傍を離れないはずだ。薄珂が立珂を守るように、決して傍を離れず守るのが職務だからだ。
けれどここに愛憐の姿はなく、依織はやけにおろおろとしていて問題が起きているのは明らかだ。
問いただそうとしたその時、がしゃんと何かが壊れるような大きな音がした。ぎゃあぎゃあと言い争いが聞こえたが、その声は薄珂と愛憐の声だ。
「まさか姫は中に!? 何のために入ったのです!」
「そ、それが、ただ、退屈だから散歩をと……!」
「馬鹿な! 御璽の意味すら分かりませんか明恭の姫は!」
護栄は立ち入り禁止の札を睨んだ。これは御璽という犯すことの許されない勅命だ。無視して入るわけにはいかない。
しかし薄珂が立珂の名を叫ぶ声が聴こえた。弟を守る時はいつも必死だったがこんな悲痛な叫びは聞いた事が無かった。
(立珂殿に何かあったのか!)
護栄は立ち入り禁止の札をもう一度にらんだ。これを破れば厳罰だ。法は等しく平等に判決をくだす。
だが護栄は走り出した。札を横目に通り過ぎ中へ踏み込もうとしたが、依織がぎょっと目をひん剥いて護栄の手を掴んだ。
「馬鹿なことはお止め下さい! 貴方まで罰を受けることになります!」
「馬鹿はどちらです! これは立珂殿を守るために建てられた札! 立珂殿を守る行動を殿下が罰するわけがないでしょう!」
「しかし万が一があれば」
「命と命令、どちらが大切かも分かりませんか!」
――どの口が言ってるんだ。
護栄が立珂にしたことを知ればきっとそう言うだろう。だが護栄はもう迷わなかった。
「罰が恐ろしいならそこにいなさい。ですが誰の行動がどんな罰になるかは考えた方がよいでしょうね」
「罪とは、それは、まさか」
護栄は顔を真っ青にする依織を捨てて離宮へ入った。
そこは思わず口を塞ぐ惨状だった。立珂は血を流し倒れて薄珂は泣き叫び、愛憐の服にも立珂の血が飛び散っている。床には引き裂かれ血に染まった服が散らばっていた。侍女が立珂のために作った服で、どれも宮廷で用意していた生地だ。
想像もしていなかった状況に、護栄は愛憐を跳ねのけ薄珂と立珂に駆け寄った。
「なんということだ……!」
「護栄様、なんでここに」
薄珂はかつて弟を傷付けた男の登場に恐れたのか、弟をぎゅっと抱きしめて身を引いた。
同時に自分のしたことがどれだけ愚かで恐ろしいことだったのかも理解した。震える二人の姿を見て、護栄は子供らを守らなくてはと背に庇った。
「姫。こんなことは許されませんよ」
「護栄殿ともあろう方が何を言ってるのかしら。ちょうど良かったですわ。その子達を捨てていらっしゃいませ。天藍様の足を引っ張る子です」
「それで立珂殿を傷つけたのですか」
「掴みかかってきたから振りほどいただけ。勝手に転んだのよ。足腰弱いんですって?」
この状況でよくもそんな侮辱を言えたものだ。
しかし護栄も薄珂と立珂を追い出そうとしていた。これと同じことをしていたのだと、ようやく己の愚かさを理解した。
そしてその愚かさを薄珂は許さなかった。横たわる立珂から離れ愛憐を殴りに行ったのだ。
「薄珂殿! お止しなさい!」
「放せ! こいつ! こいつが!」
「落ち着きなさい!」
ぱしんっ、と鋭い音が響いた。護栄が薄珂の頬を叩いたのだ。
「己の復讐心を満たすことと立珂殿を守ることのどちらが大切なんです! 今すべきことは何ですか!」
おそらく護栄から立珂を想う言葉が出るなど予想もしていなかったのだろう。薄珂は目をぱちくりとして立ち尽くしていた。
「あなたは立珂殿から離れてはいけません。抱いておあげなさい」
「う、うん……」
「芳明先生を呼びましょう。慶都殿! 慶真殿! いないんですか!」
ちょうど帰って来たのか騒ぎを聞きつけたのか、慶都一家がばたばたと走ってきた。
大人たちは惨状に驚き思わず足を止めたが、慶都はまっすぐ立珂に駆け寄った。
「立珂! どうしたんだ!」
「手当てが必要です。孔雀殿へ医務局へ来るよう伝えて下さい。そのあと芳明先生の診療所へ行き『立珂殿が愛憐姫に怪我をさせられたので入院の準備をして下さい』と伝えてるんです」
「分かった! 立珂! 待ってろ!」
慶都は服を脱ぎ棄てると獣化し翼を広げ飛び立った。
いつもなら獣化をとがめるところだが、慶真と白那も今回ばかりは何も言わず見送った。
「慶真殿と白那殿は二人を医務局へ。私は殿下に知らせてまいります」
「分かりました。あなた、立珂ちゃんを抱いてあげて」
「ああ。薄珂君は立珂君の手を握って。離れてはいけませんよ」
薄珂と慶都一家が行動に移り、残ったのは愛憐と護栄の二人だけだった。
それから少しするとようやく依織たちが追いかけてきた。しかし愛憐を守ろうと立ちはだかることすらせず、ただ後ろで顔を青くしている。
愛憐は部下の様子に苛立ったのかこれ見よがしなため息を吐いて足を踏み鳴らした。
「護栄殿! どういうつもりなの! 私に逆らうのですか!」
「私の主は天藍様です。あなたに逆らえないのは今ようやく駆けつけたそこの方々だけ」
びくりと側近の青年たちは震えあがった。姫を守るべく飛び出すこともしない。
姫に対して不敬だとどなるくらいはできるだろうに、ただ震えている。
「皆様はこの国の法についてはご存知ですか」
「知るわけないでしょう。私は明恭の皇女です」
「では滞在中はあなた方も我が国の法に従い処罰できることは」
「処罰? 皇女である私に何を馬鹿なことを」
愛憐は護栄の言葉を鼻で笑った。しかしさすがにまずいと思ったのか、ようやく依織が愛憐の前に立ち頭を下げる。
「申し訳ございません! すぐに帰国し陛下から指示を頂戴してまいります!」
「いいえ。帰国は許しません。殿下、もしくは来賓を害する犯罪があった場合は御璽をもって緊急裁判が執り行われます」
「裁判? 私は皇女ですよ」
いつまで同じことを繰り返すのだろう。皇女皇女とそれしか言わない愛憐にいら立ちが募る。
そして皇女を守ることすら躊躇った、護栄と同じく側近という立場にいる依織にはそれ以上の怒りを覚えた。彼らが務めを果たしていたならこんな事にはならなかっただろう。時には憎まれてでも主を守るべきなのだ。
護栄はその判断を誤ったばかりだが、それでも彼らの行動がいかに恥ずべきことかは分かる。
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