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第二章 蛍宮宮廷
第三話 変えられないもの【前編】
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部屋の奥に向かって歩くとその先にある扉を開き、案内してくれた先にあったのは薄珂と立珂が里で初めて知った紫の花畑だった。
立珂はじたばたと暴れ、ぴょんと薄珂の腕から降りて薫衣草に飛びついた。
「わあい! 薫衣草! 薫衣草! ねえねえ! ごろごろしてもいい!?」
「ええ、いいですよ」
「やったあ!」
許可が出ると、立珂は薫衣草畑に飛び込み花を食べてしまいそうな勢いで顔を埋めた。
くんくんと必死ににおいを嗅いでいて、体に染み込ませるかのようにごろごろと転がっている。
慶都も一緒に転がっていて、薫衣草を立珂の髪に飾り付けて薫衣草だらけにしている。
「ねえ。薫衣草って寝付きに関係ある? 立珂眠りが浅くてしょっちゅう寝てるんだ」
「ありますよ。有翼人は人間よりも香りに敏感らしいので好きな香りが体調に影響するようなんです。すみません、もっと気を付けてあげるべきでしたね」
「ううん。俺も全然分かってなかったんだ。ここは孔雀先生の庭?」
「そうですよ。研究用に植えているんです。持って行って良いので枕元に置いて下さい。加密列茶もあげましょう。良い香りがしますよ」
「有難う。また貰いに来ていい?」
「では定期的に持っていくよう侍女の方に頼んでおきましょうか」
「あ~……」
薄珂ははしゃいでる立珂をちらりと見ると、孔雀にこっそりと耳打ちをした。
「もしかして女の人のお香が嫌なんじゃないかな。侍女と一緒にいる時ほど昼寝したがるんだ。寝台嫌がるのもお香が焚き染められてるからだと思う。そういうことある?」
「あり得ますね。お香は天然の香りでは無いので森育ちの立珂君には気分が悪いのかもしれません。きっと薬品も」
「じゃあ寝台は止めてもらおう。あんなの無くても良いし。でも侍女は……」
「止めろというのは難しいですね。お香を使わない侍女に変えてもらうか、何か対策を打てないから天藍さんに相談してみましょう」
天藍の名を聞いて薄珂の指先がぴくりと震えた。
今の薄珂はこれ以上会話を広げることができなくて、するりと孔雀の袖から手を放して黙り込んだ。
「先生。それ聞いといてもらってもいい?」
「直接話した方がよくはないですか? 立珂君の状態にもよるでしょうし」
「うん。でも俺、天藍に会う方法知らないんだ。先生は仕事で会うよね。お願い」
「え? 待って下さい。それはどういうことです」
「どうもこうも、皇太子殿下に会う方法なんて教えてもらってないもん」
薄珂は孔雀が伸ばしてきた手をすり抜け、薫衣草と戯れる立珂の傍へ駆け寄った。
立珂は幸せいっぱいの笑顔を浮かべながら眠そうにしていて、ふふふと笑いながらうとうとし始めている。
「立珂。薫衣草もらったから部屋で寝よう」
「う……腰布と羽織つかう……」
「ああ。すぐ替えてやるから寝てていいぞ。慶都。薫衣草傍に置いてやって」
「任せろ! 立珂。薫衣草いっぱいあるからな!」
「創樹。さっきの袋ちょうだい」
「おー。これだよな」
薄珂は創樹に持って来てもらった袋から布を取り出した。
一つは立珂が腰に付けている腰布の替えで、もう一つは今着ている服の上に羽織れる上着だ。腰布は左右の釦を外せば付け替えられる便利な物だ。羽織も似たような造りになっていて、肩と袖口の釦で着脱すれば立珂が動かずとも着ることができる。
これは侍女が立珂のために作ってくれた服で、立珂の一番のお気に入りだ。薄珂は腰布と羽織りを変えてやるため立珂の服に手を伸ばしたが、創樹が不思議そうに首を傾げた。
「寝るのに替えるのか? 部屋に戻るだけだろ?」
「でも距離あるからね。人目に付くのにだらしないのは恥ずかしいんだって。だから隠すんだ」
「それで色々持って来たのか。大変だな、お前も。俺弟の世話なんてしてやらない」
「何でだよ。兄貴が下の子を守るのは当然だ。幸せでいられるように守ってやれるのが幸せじゃないか」
「うちの弟は立珂みたいに可愛くないんだよ」
「弟は可愛いものだ。俺はそういう冗談嫌いだよ」
薄珂は創樹と慶都とじゃれるように話をしながら、何か言いたげな顔をしている孔雀にお礼だけ言うと逃げるように部屋を出た。
部屋に戻るといつも通りに侍女が数名で部屋の掃除やら片付けやらをしている。
今までだったら何も気にしなかったが、気付いてみれば部屋中が何かしらの香りが漂っている。これでは生活をすればするほど香りが増え、敏感な立珂はそれが苦痛になっていたのだ。
申し訳ない気持ちになっていると、とんっと後ろから肩をたたかれた。心配そうに顔を覗き込んでくれたのは慶都の母、白那だ。
「薄珂ちゃん。立珂ちゃん大丈夫?」
「おばさん!」
「孔雀先生に聞いたわ。私たちのところにいらっしゃい。香は使って無いしお庭に向けて窓が開くし」
「いいの!? 有難う! 行くよ!」
慶都の一家は薄珂と立珂と同時に里を出て蛍宮にやって来た。父親の慶真が宮廷勤めに戻ったこともあり、宮廷に一家で一つの部屋を貰って使っている。
侍女たちに背を向け慶都一家の部屋へ駆け込むと、白那は真っ先に窓を開け露台へ繋がる扉を開けてくれる。
「とりあえず露台に出て。慶都、創樹君。孔雀先生がお布団を用意してくれてるから貰ってきて」
「分かった! 立珂、待ってろ。大丈夫だからな」
慶都はきゅっと立珂の指を握り、よしよしと撫でると部屋を飛び出した。創樹もそれを追い、薄珂は頼もしい友人たちを見送ると露台の揺り椅子に腰かける。ゆらゆらと揺れると立珂は気持ちよさそうにぷうぷうと寝息を立てた。
白那は机に薫衣草をどっさりと飾ってくれて、薄珂と立珂の周りも埋め尽くすように敷き詰めてくれると辺りは薫衣草の香りに包まれた。
それから何の飾り気も無い端切れ布をぱぱっと縫い合わせて袋状にし、そこにぎゅぎゅっと薫衣草を詰めこんでいく。それに紐を括りつけて立珂の首に掛けると眉を下げてにやにやと楽しそうに笑った。
「幸せそうだ。やっぱり薫衣草が良いんだ」
「よかったわ。元々お昼寝多いからそういうものなのかと思ってたの。ごめんなさいね」
「ううん。俺も気付けてなかったし。でもよかった」
安心しきった顔で眠る姿に安堵していると、どたばたと足音を立てて慶都と創樹が戻って来た。それぞれ布団と枕を持っている。
「貰ってきた!」
「慶都の隣の部屋に置いてちょうだい。薄珂ちゃんと立珂ちゃんのお部屋にしましょう」
「ほんと!? やったあ! また立珂と一緒に寝れる!」
「学舎行き始めてから会える時間減ったもんな」
蛍宮に来てから慶都は天藍と慶真の薦めで学舎に通い勉強をし始めていた。
里ではそういうものが無かったし、何より立珂と離れることを嫌がっていた。しかし父の「立珂君を守る力を身に付けるため」という一言で異も無く通い始めた。これは立珂も寂しがっていたから前のように一緒に暮らせるのは有難い。
「薄珂ちゃん移動できる? 横にしてあげましょう」
「俺も! 俺も一緒にお昼寝する!」
「はいはい。分かったから静かにしなさい。立珂ちゃん起きちゃうでしょ」
用意してくれた布団に立珂を寝かせると、慶都も一緒に転がりくふふと笑っている。まるでそれに答えるかのように寝ている立珂もくふふと笑った。
見慣れた光景に安心し、付き合ってくれた創樹に頭を下げた。
「ごめんな、創樹。孔雀先生に用あったんだろ?」
「いや、会ってみたかっただけ。格好良いよなあ、孔雀先生」
創樹は目をきらきらと輝かせた。先ほども妙に浮かれていたが、その表情はうっとりとしている。
「……もしかして好きなの?」
「当り前だろ! 孔雀先生は獣人の救世主なんだ! あの金剛を倒したんだぞ!」
「金剛?」
立珂はじたばたと暴れ、ぴょんと薄珂の腕から降りて薫衣草に飛びついた。
「わあい! 薫衣草! 薫衣草! ねえねえ! ごろごろしてもいい!?」
「ええ、いいですよ」
「やったあ!」
許可が出ると、立珂は薫衣草畑に飛び込み花を食べてしまいそうな勢いで顔を埋めた。
くんくんと必死ににおいを嗅いでいて、体に染み込ませるかのようにごろごろと転がっている。
慶都も一緒に転がっていて、薫衣草を立珂の髪に飾り付けて薫衣草だらけにしている。
「ねえ。薫衣草って寝付きに関係ある? 立珂眠りが浅くてしょっちゅう寝てるんだ」
「ありますよ。有翼人は人間よりも香りに敏感らしいので好きな香りが体調に影響するようなんです。すみません、もっと気を付けてあげるべきでしたね」
「ううん。俺も全然分かってなかったんだ。ここは孔雀先生の庭?」
「そうですよ。研究用に植えているんです。持って行って良いので枕元に置いて下さい。加密列茶もあげましょう。良い香りがしますよ」
「有難う。また貰いに来ていい?」
「では定期的に持っていくよう侍女の方に頼んでおきましょうか」
「あ~……」
薄珂ははしゃいでる立珂をちらりと見ると、孔雀にこっそりと耳打ちをした。
「もしかして女の人のお香が嫌なんじゃないかな。侍女と一緒にいる時ほど昼寝したがるんだ。寝台嫌がるのもお香が焚き染められてるからだと思う。そういうことある?」
「あり得ますね。お香は天然の香りでは無いので森育ちの立珂君には気分が悪いのかもしれません。きっと薬品も」
「じゃあ寝台は止めてもらおう。あんなの無くても良いし。でも侍女は……」
「止めろというのは難しいですね。お香を使わない侍女に変えてもらうか、何か対策を打てないから天藍さんに相談してみましょう」
天藍の名を聞いて薄珂の指先がぴくりと震えた。
今の薄珂はこれ以上会話を広げることができなくて、するりと孔雀の袖から手を放して黙り込んだ。
「先生。それ聞いといてもらってもいい?」
「直接話した方がよくはないですか? 立珂君の状態にもよるでしょうし」
「うん。でも俺、天藍に会う方法知らないんだ。先生は仕事で会うよね。お願い」
「え? 待って下さい。それはどういうことです」
「どうもこうも、皇太子殿下に会う方法なんて教えてもらってないもん」
薄珂は孔雀が伸ばしてきた手をすり抜け、薫衣草と戯れる立珂の傍へ駆け寄った。
立珂は幸せいっぱいの笑顔を浮かべながら眠そうにしていて、ふふふと笑いながらうとうとし始めている。
「立珂。薫衣草もらったから部屋で寝よう」
「う……腰布と羽織つかう……」
「ああ。すぐ替えてやるから寝てていいぞ。慶都。薫衣草傍に置いてやって」
「任せろ! 立珂。薫衣草いっぱいあるからな!」
「創樹。さっきの袋ちょうだい」
「おー。これだよな」
薄珂は創樹に持って来てもらった袋から布を取り出した。
一つは立珂が腰に付けている腰布の替えで、もう一つは今着ている服の上に羽織れる上着だ。腰布は左右の釦を外せば付け替えられる便利な物だ。羽織も似たような造りになっていて、肩と袖口の釦で着脱すれば立珂が動かずとも着ることができる。
これは侍女が立珂のために作ってくれた服で、立珂の一番のお気に入りだ。薄珂は腰布と羽織りを変えてやるため立珂の服に手を伸ばしたが、創樹が不思議そうに首を傾げた。
「寝るのに替えるのか? 部屋に戻るだけだろ?」
「でも距離あるからね。人目に付くのにだらしないのは恥ずかしいんだって。だから隠すんだ」
「それで色々持って来たのか。大変だな、お前も。俺弟の世話なんてしてやらない」
「何でだよ。兄貴が下の子を守るのは当然だ。幸せでいられるように守ってやれるのが幸せじゃないか」
「うちの弟は立珂みたいに可愛くないんだよ」
「弟は可愛いものだ。俺はそういう冗談嫌いだよ」
薄珂は創樹と慶都とじゃれるように話をしながら、何か言いたげな顔をしている孔雀にお礼だけ言うと逃げるように部屋を出た。
部屋に戻るといつも通りに侍女が数名で部屋の掃除やら片付けやらをしている。
今までだったら何も気にしなかったが、気付いてみれば部屋中が何かしらの香りが漂っている。これでは生活をすればするほど香りが増え、敏感な立珂はそれが苦痛になっていたのだ。
申し訳ない気持ちになっていると、とんっと後ろから肩をたたかれた。心配そうに顔を覗き込んでくれたのは慶都の母、白那だ。
「薄珂ちゃん。立珂ちゃん大丈夫?」
「おばさん!」
「孔雀先生に聞いたわ。私たちのところにいらっしゃい。香は使って無いしお庭に向けて窓が開くし」
「いいの!? 有難う! 行くよ!」
慶都の一家は薄珂と立珂と同時に里を出て蛍宮にやって来た。父親の慶真が宮廷勤めに戻ったこともあり、宮廷に一家で一つの部屋を貰って使っている。
侍女たちに背を向け慶都一家の部屋へ駆け込むと、白那は真っ先に窓を開け露台へ繋がる扉を開けてくれる。
「とりあえず露台に出て。慶都、創樹君。孔雀先生がお布団を用意してくれてるから貰ってきて」
「分かった! 立珂、待ってろ。大丈夫だからな」
慶都はきゅっと立珂の指を握り、よしよしと撫でると部屋を飛び出した。創樹もそれを追い、薄珂は頼もしい友人たちを見送ると露台の揺り椅子に腰かける。ゆらゆらと揺れると立珂は気持ちよさそうにぷうぷうと寝息を立てた。
白那は机に薫衣草をどっさりと飾ってくれて、薄珂と立珂の周りも埋め尽くすように敷き詰めてくれると辺りは薫衣草の香りに包まれた。
それから何の飾り気も無い端切れ布をぱぱっと縫い合わせて袋状にし、そこにぎゅぎゅっと薫衣草を詰めこんでいく。それに紐を括りつけて立珂の首に掛けると眉を下げてにやにやと楽しそうに笑った。
「幸せそうだ。やっぱり薫衣草が良いんだ」
「よかったわ。元々お昼寝多いからそういうものなのかと思ってたの。ごめんなさいね」
「ううん。俺も気付けてなかったし。でもよかった」
安心しきった顔で眠る姿に安堵していると、どたばたと足音を立てて慶都と創樹が戻って来た。それぞれ布団と枕を持っている。
「貰ってきた!」
「慶都の隣の部屋に置いてちょうだい。薄珂ちゃんと立珂ちゃんのお部屋にしましょう」
「ほんと!? やったあ! また立珂と一緒に寝れる!」
「学舎行き始めてから会える時間減ったもんな」
蛍宮に来てから慶都は天藍と慶真の薦めで学舎に通い勉強をし始めていた。
里ではそういうものが無かったし、何より立珂と離れることを嫌がっていた。しかし父の「立珂君を守る力を身に付けるため」という一言で異も無く通い始めた。これは立珂も寂しがっていたから前のように一緒に暮らせるのは有難い。
「薄珂ちゃん移動できる? 横にしてあげましょう」
「俺も! 俺も一緒にお昼寝する!」
「はいはい。分かったから静かにしなさい。立珂ちゃん起きちゃうでしょ」
用意してくれた布団に立珂を寝かせると、慶都も一緒に転がりくふふと笑っている。まるでそれに答えるかのように寝ている立珂もくふふと笑った。
見慣れた光景に安心し、付き合ってくれた創樹に頭を下げた。
「ごめんな、創樹。孔雀先生に用あったんだろ?」
「いや、会ってみたかっただけ。格好良いよなあ、孔雀先生」
創樹は目をきらきらと輝かせた。先ほども妙に浮かれていたが、その表情はうっとりとしている。
「……もしかして好きなの?」
「当り前だろ! 孔雀先生は獣人の救世主なんだ! あの金剛を倒したんだぞ!」
「金剛?」
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