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第六章 伝える想いと伝わる想い
ヘルヘイム捜索①
しおりを挟む改めて僕達の現状の目的を確認する。
①結城さんを止めること
②ヘルヘイムを殲滅すること
大きく分けてこの二つだが問題がある。
両方とも相手のいる場所が分からない。
正直ここが一番困る。その為動くに動けず
まだ里に留まっている。
「今は待つしかないか、セシリア達
見つけてると良いんだけどな」
………………▽
ここは廃墟となった名もなき村
そこにはセシリア、梵字、坂本、
大地、未希5人が向かっている。
この場所に闇ギルドヘルヘイムのアジトが
あると情報が入ったからだ!他にも
アジトの情報が入っているがそこは残りの
異世界人と国王軍の別部隊が向かっている。
「皆さんここからは気を引き締めたほうが
良さそうです!」※セシリア
村があと少しと近づくにつれ、
異様な気配が強まっている。
これは一般人には決して分からないが、
聖女であるセシリアにはピリピリと
肌に感じでしまう。
「セシリア、あれおかしくない?」
※未希
未希の指差す先には尖った避雷針の
ようなものが設置されていた。
「あれからは磁場のようなものがは
流れているね。侵入者を見つける装置と
言ったところか」※坂本
坂本は植物を通してその微弱な電気を
感知、接近できる距離を調べる。
「ん!ダメか!周りにも同じように
設置されている。磁場に当たらずには
通れない」※坂本
「坂本さん、それなら下から
行きましょう」※大地
「意外と単純に通れましたね!」
※セシリア
穴から出てくるセシリア
坂本が確認をしつつ、大地の魔法で
地面にトンネルを掘り下をくぐり内側に
侵入した。
「さすが大地、頭良い~」※未希
フーーと盛り上がる……………が!
「どうやら、ここに何かあるのは
確定したな!」※梵字
木々の間から数十体ものモンスターが
こちらを睨んでいる。
「結局見つかってるじゃん大地」※未希
「俺が悪いのか?ちゃんと躱しましたよね!
坂本さん」
「大地くんすまんな!どうやらあれ
以外にも仕掛けがあったようだ!」※坂本
「ま~よいではこんな奴らなど殲滅して
しまえば良い」※梵字
梵字は巨大な筆を横に構え
『大炎上 火達磨』
筆の一振りで火の字が複数モンスターに
飛んでいく。
当たると身体に火の字が刻まれ、
大炎上、モンスターは燃えながらもだえ
苦しみバタリと次々倒れていく。
「は~私もやりますかね」※坂本
『森玉』
緑のボールをモンスターの中に投げ込む。
地面にボールが当たるとツルが成長し
近くに入るモンスターに巻きつき
絞め殺す。
「皆さんお疲れ様です。大体片付きまし
たね。うーん残りは私がやりますね!」
※セシリア
セシリアは「ヒュー」と消えるような
速さで移動、次々と殴り飛ばしている。
「相変わらず、セシリアは戦場に立つと
違うわね!動きも尋常じゃないわ!」※未希
「それにまだ30体以上モンスターが
いるのにどんどん減ってるぞ!
すげぇーなー」※大地
4人の異世界人はそれぞれセシリアの
戦闘を見て驚いていた。そして何事もなく
戻った姿を見てすこーし寒気がした。
モンスターを殲滅しそのまま奥へと
向う。そこは廃村となった村があり人の
気配がある?ここには人は居ないはず。
家から出てきたのは、
「魔族が何故ここに?」※セシリア
「ホントだ嫌がったぞ!聖女だ!」
※村人の魔族
家から魔族が次々と出てくる。
これだけの魔族を相手にするのは
至難の業、ここは引かねばならないかと
セシリアは考えていると
「な~あんたら何しに来た?俺達を殺しに
来たのか?」
※村人の魔族
「いえ、こちらに闇ギルドヘルヘイムが
いると聞いてきました。あなた達は一体」
※セシリア
「そうか………あんた達騙されたな!
ここにはそんなやつは居ないよ!
俺達はただ静かに暮らしたいだけだ!」
※魔族の村人
そこにいる魔族達の中には子供もいて、
母親にしがみつき震えている。その他の
大人たちですらよく見ると足が震えている
………私は話を聞くことにした。
この村は逃亡した魔族の集落だった。
ヒト族に限られ戦争に同意出来ず戦う
ことから逃げたが、魔王が倒されると
魔人への迫害は強まり外の世界では
生きることが困難になりこの村に
住み着いている。
この村の人々からすれば私達は脅威
出しかない為、殺気を放っているものも
いる。これ以上長居は危険か!
「どうも、お邪魔しました。私達はこれで
失礼させて頂きます」※セシリア
「良いの?セシリア」※未希
「はい、ここは私達が踏み入れるべき
場所ではないと思います。ですので
そっとしたいと思います」※セシリア
「あんた達、俺達を見逃してくれるのか?」
※村人の魔族
「え!私達の目的はあなた達では
ありません。それに私は魔族だから
敵とは思っていませんから私は
私の正義の名の下に拳を振るいます。
ですので安心して下さい。ここについても
口外は決してしません」
「信じて良いんだな!」※村人の魔族
「はい!」 セシリアは笑顔で答える。
「セシリア、こっちはハズレって事は
ガンジールさん達に期待する
しかないね!」
「そうですね!………戦争が終わったから
終わりではないのですね。まだまだ私には
やらなければならないことがありそうです」
セシリアの目にはやる気が満ち溢れた。
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