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第五章 長寿薬ノア 

命をとして闘うギル……そして怒りのギネア

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「邪悪なる者よ!立ち去りなさい!」※ターナ

「ふふっ酷いな~邪悪なる者なんて」
 手で口を抑え笑うスリーズ

「聖なる咆哮『ホーリーブレス』」

 ターナの前魔法陣が展開息を吹きかける。
 魔法陣から白銀の風が流れる。

「うっうわ~」スリーズが叫び倒れる。

「光は闇を照らし消し去ります。
 さ~出ていって下さい!」※ターナ

「ふ、アハハハ、お姉さんは眩しいね!
 でもね!闇はどんなものでも
飲み込むんだよ!光さえもね!
バイバイお姉さん」※スリーズ

 闇とともにスリーズが消えたと思うと、
 次の瞬間ターナの後ろに現れ闇へと
誘われた。

「ターナさ~ん」※ギネアの叫び

 スリーズは何事もないように笑顔で
こちらに歩いてくる。ギルは即座に
ギネアの前に立ち守る。

「あ!ギルくんそんな怖い顔しなくても
ギネアちゃんには用ないから気にしなくて
良いよ!」※スリーズ

「なら貴様は何のようでここに来た」※ギル

「君達の後ろの方に用があってね!
 ドリグヴェシャ様、こちらを向いては
頂けませんか?」※スリーズ

「ドリグヴェシャ様?」※ギル、ギネア
 二人は後ろを向くと少女はいる。
しかし他にはいないこのことからつまり………

 二人共頭の中が混乱しながらも一つの
答えに行き着く。

「ドリグヴェシャ様なのですか?」※ギネア
 ギネアが声をかけるとプイっと顔を動かし
 違う方向を見る。機嫌が悪そうだ! 

「その名前きら~い!ドリちゃんが良い」
※ドリグヴェシャ

「え⁉………いえ、その、失礼に
あたるのでは……」※ギネア

「私がいいって言ってるのドリチャンって
呼ぶの分かった!ギネアちゃん~」
※ドリグヴェシャ

 ギネアはどうしたほうが良いのか、
迷ってはいるが、本人がそれが良いと
言っている以上それが良いのだが
我らが神様となると抵抗感が強すぎて
なかなか言い出せない。

「ド、ドリちゃ、ちゃん」
 ギネアは頑張ってカタコトながら
呼ぶことに成功ドリグヴェシャ様は
満面の笑みで答えてくれた。この後
どうしょうと心の中で頭を抱えていた。

「う~んそっか!じゃ~
ドリちゃんと呼ぼう!」※スリーズ

「いやーおまえ不快、殺すぞ!」
※ドリグヴェシャ

 凄まじい殺気が周辺に広がり部屋が
揺れたように感じた。

「ふふっ冗談ですよ!神様にそんな
だいそれた事しませんよ~」
 スリーズはドリグヴェシャの
殺気を受けても平気
そうにヘラヘラしている。

「おまえ気持ち悪いアッチ行け」
※ドリグヴェシャ
 
「ま~ま~そんな毛嫌いしないで
くださいよ!さてと、本題に入ります
かね!ここに宝玉がありますよね
 あなたが作った雷霆の宝玉」※スリーズ

「あんな物どうするの!破壊しか
使い道ないわよ!」※ドリグヴェシャ

「その通りですよ!破壊をするために
使います。ただし世界規模の破壊
ですけど!」※スリーズ

 淡々と言葉を並べるスリーズに
ギルは今すぐにこいつを殺さねば
ならないと判断槍を手に突撃をする。 

「はーー」
 ギルの槍による刺突がスリーズの
腹に刺さる。

「ガハーー」

 血を吐く…………|ギル

「お兄ちゃんーー」※ギネア
 
 走り出すギネアに

「来るなー」

 即座に手を向け制止させるギル

 くっそ~………ギルは自分の腹部を
確認すると深々と自分の槍が刺さっていた。

「きさまー」怒りの咆哮をあげるギル

「何だよ!怒んなよ!自分で
やったんだろ!」
 急に真顔になり腹に刺さっている
槍の柄を持ち、自らの腹へと押し付ける。

「ガハーーゴホッゴホッ」
 更に大量の血を吐くギル、腹に刺さって
いる槍は貫通血がとめどなく溢れる。
………重症、普通の人間ならとうに
しているがドラゴニュートである
ギルはギリギリ耐えていた。

「無駄だよ!頑張る必要なんてないよ!
 どうせ君は死ぬ。さっさと倒れなよ!
さっきも行ったけどギネアちゃんには
用はないからさ~」※スリーズ

 ギルはギリギリ意識を保っていた。
僕はダメかもしれない。けどギネアや
ドリグヴェシャ様には手を出させる
わけにはいかない。せめて時間を稼ぐんだ!
……………ボ・クは・まだ・やれ……る

 意識が途切れ途切れになりそれでも
スリーズに手を伸ばす。

「君……しつこいな~もっとボロボロに
なりたいんだね!」

 ギルの右腕と左足が消し飛びギルは倒れる。

「アァァーーーーーー」
 ギネアの声でがかすれる程の叫び
そして、感情の爆発、ギネアの怒りと悲しみ、
その両方がギネアを動かした。

 走り出し飛び込むようにスリーズへと
向かう。その姿を冷めた目で見るスリーズ

 や・め・て・く・れ…………
 ギルは声すら出ない(ギネアを
殺さないでくれ頼む)

 スリーズの右腕が上がる…………「パシッ」


「あ~やっと掴まえた」

「あれ⁉八雲くんじゃん!また会ったね!
 今結構忙しいんだけど。離して
くれないかな~」※スリーズ

「嫌に決まってるだろ!」
 
 八雲はギルさんとギネアちゃんを見て

「おまえ達はいつもやり過ぎなんだよ!
 覚悟しておけ!今度こそお前の顔面に
この拳をぶち込んでやるよ」※八雲

 右腕の拳がスリーズの顔面めがけて
飛んていった。

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