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第五章 長寿薬ノア 

黒龍ニーズヘッグ

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…………大爆発が起きた場所では

 リョウガとスリーズとの闘いが
繰り広がれていた。

「こいつ……何の能力を持っていやがる!」
※リョウガ

 リョウガはスリーズ相手に攻め
あぐねていた。魔法での攻撃に手応いが
ない。どうやっているのかわからず、
カラクリを見極めるため動きを見ながら
攻撃を仕掛けている。

 リョウガは両手に火球を発現させ
ながら、接近し火球を連続で放つ、
スリーズはそれを軽いステップで
踊るように躱す。

「今度は接近戦と行こうじゃないか!」
※リョウガ
 拳を握りしめ、剛腕がスリーズを襲う。
 
 スリーズは「わ~」と派手な
リアクションを取りリョウガの攻撃を
受ける。
 

 派手に吹き飛ぶスリーズに対し、
リョウガは拳を見て難しい顔をした。

「さすがドラゴン族最強で名高い
リョウガさん物凄いパワーですね!」
※スリーズ
 スリーズは立ち上がり服について
いる砂を叩いて落とす。

「お前はどうやら人をからかうのが
随分と好きみたいだな!
 辞めるのも大概にしろよ!」※リョウガ

「なに怒ってるんですか?リョウガさん」
 首を横に捻り(分からないです~)と
言わんばかりの顔をしているスリーズ

「あのな~わざとコケた振りまで
しやがってなにが面白い!」※リョウガ

「酷いな~リョウガさんが殴っておいて、
 あ~殴られた頬が痛い痛い」※スリーズ

 からかわれているのは分かる。
何故ならあいつの頬はまったく腫れて
無ければ赤くもなっていない。
そしてなにより俺の拳が言っている。
何も当たっていないと。こいつは
どうやら相当身を躱すのが得意なのか、
何らかの能力でダメージを受けていない。
しかしせめて拳に感触があってもいいはず、
いまだやつの能力は分からずこれを
解明しなければ俺はやつに勝つことは
出来ないと悟った。

 接近戦は危険な気がする。しかし同時に
遠距離からでは倒す手立てが見つかるとは
思えない。ならば死地に飛び込む他はない!

 リョウガは再び走り出しスリーズに接近、
今回はスリーズはまったく動かず、
なにかをポケットから出した。

「う~んリョウガさんとの楽しい
時間はここまでかな!
 ぼくさ~結構忙しくって、悪いけど
ここでお暇させ て頂きます」※スリーズ

……………………『ニーズヘッグ』………………………


 「黒龍だと!」※リョウガ

「そうだよ!驚いた!ドラゴン族では
特に有名だよね」※スリーズ

「こいつはもう存在しないはずです」
※慌てるギル、

「そうだよ!存在しなかったから
復活させたんだ、君達はきっと伝説として
聞いてるよね!

……………▽

 黒龍またの名を死龍
 今から約1000年前に世界の半分の
生命を奪ったドラゴンその黒龍には
特別な力があった。近づくだけで命を
吸い取ると言う力を、様々な種族、
そしてドラゴン族は共に協力し多大な
犠牲を払い黒龍を討伐した。

「なんてことをあなたはしたか
分かっているのですか?」※ギル

「良いんだよ!こんな世界滅べば。
 ただし、楽しみながらじゃないとね!
 僕は今楽しいよ!君の顔とても
いい感じさ!」

 ギルは苦しそうな顔で固まる。

「こいつ、本当に生きてるのか?」
 リョウガはまったくない動かない
黒龍に違和感を感じる。

「あ~ごめんね!こいつ、つい最近
やっと復活出来たからまだ上手く
覚醒出来てないみたい。ちなみに
みんなこいつの名前………知らないでしょ
 教えてあげよっかな~どうしようかな~
……な~んてね
 
『ニーズヘッグ』って言うんだ!
仲良くしてね!』
 楽しそうにくるくると回り喋るスリーズ

「今なら目を覚ましていません!
止めて下さい!取り返しのつかない
ことになります」※ギル

「良いじゃん!楽しそうだし
………あ~ごめんね!
 ヘル様が急げって煩いから僕行くね!」
※スリーズ

 スリーズが突然慌てたように聖域の方に
向かっていく。

「待ちなさい!聖域には行かせません」
 ギルは走り出そうとして、リョウガの
方に顔を向ける。

「ギル、俺のことは気にするな!
こいつは俺がやる」※リョウガ

 リョウガは真剣な顔で黒龍から目を
離さない。

「すまない、リョウガあとは頼む!」※ギル
 ギルも聖域へと走って行った。

「俺には分かる。お前はもう目を
覚ましているだろ!少し俺と話そうぜ!」
※リョウガ

 ニーズヘッグはゆっくりと目を開ける。

「我のことは知っているのであろう。
何故逃げない?」※ニーズヘッグ

「そうだな、これ程恐怖を感じたことは
なかった!だか俺には守りたい者が
多くてな、お前に暴れられるのは迷惑
なんだよ!だから俺が止める」※リョウガ

「そうか、それは難儀なことだ
………そう言ってみんな私の前で
死んでいった。それはとても悲しい
ことだ……どうしてみなそれ程弱いのか、
我には分からん」※ニーズヘッグ

「悪いな!また眠りについてくれ!」
※リョウガ

『グランドキャノン』
 拳に集中させた闘気を振り抜き放つ!
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