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第五章 長寿薬ノア
本気の凛
しおりを挟む「チョッこれ」※ヒョウカ
凄まじい熱気とともにリングが光に
包まれる。ヒョウカは即座に自分の周辺を
氷で覆うが、その圧倒的な熱気に氷を生成
したそばから溶かされていく。
「抑えなさい」
徐々に熱気が収まっていく。
視界がはっきりとし、先程居なかった
存在を注視する。
「凛、それは何かしら、」
先程までと違い真剣な表情のヒョウカに
「この子は私の分身みたいなものです。
私も闘いの中ではまだ扱ったことが
ありませんので手加減ができませんけど
ヒョウカさんなら良いですよね」
※凛
「良いわよ!お姉さんが受け止めて
あげるわ」※ヒョウカ
ヒョウカの周辺に冷気が立ち込め
熱気と冷気が衝突
『地を這いなさい氷線花(ひょうせんか)』
『焼き尽くして、熱風陣(ねっぷうじん)』
地面に冷気のラインが流れそれに沿って
氷柱が生える。かたや凛の周りを渦を巻く
ように炎が回りすべてを焼き尽くす。
攻撃が衝突するたびに「シュー」と音を
立て水蒸気が発生観客席からはどんどん
2人が見えなくなった。
「ドン、ドン」2人の激しい肉弾戦の
音が聞こえる。
…………………▽
「この闘いは花があるね~見ていて
飽きない」
※リョウガ
「あ~いい闘いだ!だか凛は赤城
ほどではない。
動きはとても洗練されているが
実戦経験が少ないんだろう
ヒョウカは上手くいなしている」
「フッ、確かに凛は実戦経験が乏しい
……だが逆に言えば実践経験を積めば
最も急成長する可能性がある。
あまり舐めていると火傷をするぞ」※赤城
「へー赤城がそう言うってことは期待
しても良いんだ」
※リョウガ
「リョウガーお前はドラゴンなん
だからなこっちも応援したらどうです」
※ギル
「ギルこの闘いはお互いいい刺激に
なると思うぜ!俺は両方とも応援する。
それに楽しけりゃーいいのいいの」
※リョウガ
「ちなみに八雲さんはお強いんですか?」
リョウガは「は~?」とした顔になり、
すぐに笑いながら「当然!楽しみに
していろ」と言って再びリングを見る。
…………▽
リングでは激しい激闘が繰り
広げられていた。凛の怒涛の連撃で
ヒョウカを攻める。徐々に圧されながらも
致命傷になるような攻撃は見事に
捌いてみせた。
ヒョウカはこれ以上の接近戦を嫌い一度
距離を取ることにした。
『雪風(ゆきかぜ)』
手を振り真っ白な風を発生、視界
からヒョウカが消える。しかしそれは
一瞬のことだった。
鳳凰の羽ばたきで即座に取り払われる。
「やっばー」凛は一気に接近
『鳳凰拳(ほうおうけん)』
灼熱の手刀がヒョウカを貫こうとした時
今までにない鋭い一撃が凛の右腕を
切り裂いた。
「うっ」僅かに凛の口から声が漏れた。
右腕からは血が滴り落ちかなりの出血量
凛は見るとヒョウカが何故かブレて
見えた。まさか毒、もしくは呪い
頭の中で思考が巡る。
「うふ、ちょっとびっくりした!」
上手く行ったと笑顔の二人(・・)
「うそ!?なんでヒョウカさんが…………」
後からもう一人のヒョウカさんその腕には
氷で出来た剣を携えていた。
そうか、さっきの見えてない攻撃は後ろの
ヒョウカさんの攻撃………
「どうする凛、まだ闘えるの?」※ヒョウカ
「もちろんです」※凛
「いい返事ね!分かったわ行くわよ!」
ヒョウカが畳み掛けに行こうとした時は
驚きの現象が起き、ヒョウカは呆然とする。
「は⁇」凛の腕が綺麗に治っている。
回復魔法をかけるそぶりなんてして
いないのに!数秒のうちになにが?
『再生(さいせい)の炎(ほのお)』
「この技は鳳凰を召喚している間
継続的に召喚者の怪我を治します。
だから私は何度でも闘える。
不死鳥のように!!」※凛
ヒョウカはこの現象に驚き反応が遅れる。
『鳳凰拳(ほうおうけん)』鋭い一撃が
ヒョウカの腹部を貫いた。
「シュー」貫いたヒョウカは音を立て
溶けていく。
「これは偽物なら後ろが本物ね」※凛
さらに前進する。
ヒョウカと凛の拳がぶつり再び
肉弾戦となる。
ヒョウカが圧されリングの縁まで
下がってしまう。
やりずらいわね!あの召喚獣
凛を相手にしてるのに、常に殺気を
放って邪魔してくる。
「ハーーー」凛の手刀が炎で加速
「しまった!」意識が召喚獣に一瞬いき
反応が遅れる。
ヒョウカは腕を交差させ氷を生成し
凛の手刀を受け止めるがその衝撃で
リング外に飛ばされる。
「やったー」凛は勝利を確信する。
「パキパキパキン」地面から氷で出来た
ステージが現れ、その上に一回転して
降り立つヒョウカ
「危なかった。凛あなたの動き鋭い上に
読みにくいから防御が遅れるのよ。
やり難くって仕方ないわ!」
ヒョウカは腕を組み文句を言っている。
「でもね!あなたの攻撃軽いのよ」
※ヒョウカ
「…………………………」※凛
「ヒョウカさん私も分かってはいたんです。
私には相手を倒す一撃がないって………
この世界は本当にタフな人が多いです。
………だから……考えたんてす」※凛
「シューーーー」
周辺の温度が上がり鳳凰が赤く輝く
「私一人じゃ力不足でも二人なら
もっと強い力を出せるんじゃないかって!
力を貸して鳳凰、ヒョウカさんを
倒すために‼」※凛
凛は片腕を前にだしもう片方の腕で
手首を支える。
「焔加点(ほむらかてん)」
鳳凰の翼から炎を開放し、凛の腕に
集約していく。
集約されたら炎は赤から白へと変化、
数千度の温度に達する。
「ヒョウカさん行きます。
『煌火(おうか) 鳳凰……』」※凛
「参ったわ」
凛が放とうとした時、ヒョウカが
手を上げ降参した。
「ヒョウカさん⁇」※凛
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