元英雄 これからは命大事にでいきます

銀塊 メウ

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第五章 長寿薬ノア 

ここ掘れ、ワンワン?

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「大変我が儘なお願いを受けていただき
 ありがとうございます。八雲殿」

 一人の女騎士が綺麗に礼を述べる。
 
「いえいえ、そんな気にしないで下さい
サーラさん同行を許可しただけですよ」
※八雲

「そんなことありません、八雲殿のような
Sランク冒険者に同行できるなど光栄な
ことです。それにお嬢様の捜索の協力も
受けていただきましたし」※サーラ

「サーラさんもちろん捜索は協力します
けど、僕達は別の目的もありますので、
そっちも同時に進めますけど………」
※八雲

 僕は人助けを優先しないような言い訳をして
 やや申し訳ない気分になる。

「それは構いません。そもそも私では
最下層に向かうのも困難です。そこに
行くことが出来るだけでも、お嬢様を
見付ける可能性は高くなります」※サーラ

「そう言って頂けると助かります」※八雲
 僕が再び申し訳無さそうにしていると

「フフッ、八雲殿は変わっていますね!」
※サーラ
 何故かサーラさんに笑われた。

「すいません、Sランクの冒険者ともなると
 もっとこう傲慢な態度を取られるかと
 思っておりましたので、やや安堵しました」
 ※サーラ

「サーラとやら、こいつは昔から変わらん
普通に接すれば良い。むしろこいつは
困るのじゃ」※リーム

「そうだワン、今は同じチーム堅苦しいのは
 なしだワン」※ポチ

 口をあんぐり開けているサーラさん
「犬が喋りました。」※サーラ

「お、俺良いこと言ったのに~」※ポチ
 ポチは八雲の胸に飛び込みよしよし
撫でられる。

「うん!いいよポチ、ナイス落ち(ーωー)」
※八雲
 その後真面目なサーラさんはポチに平謝り
みんなと笑って少し場の空気が和やかに
なった。

 
「こう言っては何ですが皆さん
宜しいのですか?目的があると言って
いましたが白金貨100枚ですよ。
滅多にないチャンスだと思うのですが?」
 ※サーラ

「確かにそうかもね!」※八雲

 凛が気になることがあるのかジーッと見て
「ね~ね~八雲白金貨100枚ってどの
くらいの価値なの?」※凛

「あぁ、そうだよな凛には分からないか、 
う~んそうだな感覚的にはなっちゃうけど
僕達の世界で言えば、白金貨は一枚100万円
くらいだ、だから今回提示をされている
報酬は1億円ってことになるかな!」※八雲

「1億円………すご~い( ゜д゜)ポカーン」※凛

 凛は呆然とするばかり、一般庶民では
考えられない額である。同時に何事もない
ように言っている八雲がすごいと感じた。

「Sランクまで上がっている八雲からすれば
 はした金であろう。そう驚くことはない」
 ※赤城

「え!?そうなの八雲( ゜д゜)ハッ!」※凛
 さらに驚く凛

「う、う~ん(ーωー)
 ま~そうねSランクの依頼は大体白金貨で
 払われるし、モンスターの素材がかなり
 高く売れるから白金貨100枚は多いけど
 そこまででもないんだよね!」※八雲

「そうなんですね!Sランクともなりますと
 すごいですね。私は冒険者でまないので
 あまり知りませんでした」※サーラ

「知らんでも仕方ないのじゃ!
 普通はSランクなど近くにおらんのじゃ」
 ※リーム

 ククは八雲に近づき
「八雲お兄ちゃん、ご飯一杯食べれるの?」
 ※クク

 八雲は「………… ニィッ」として
「外に帰ったらいっぱい美味しいもの
 食べような」※八雲

「わぁーいやった~( ≧∀≦)ノ」※クク

  再び場が和む、そんなこんなで
 いつの間にか中層に着いていた。

 ここのダンジョンは大きく分けて
4つの階層に分かれている。
上層、中層、下層、深層
今回の目的地は深層にあるはずの倉庫
 ちなみに今いる中層は最も冒険者が多く
 活動している層になりモンスターも
然ることながら冒険者同士のトラブルが
多いので注意しなければならない。

「ここは私が相手をしますので八雲殿達は
 休んでいて下さい」※サーラ

 サーラさんは気を遣って率先して
 モンスターを倒してくれる。

「あ、ちょっと待って下さい。
 私にも闘わせて下さい」※凛

 凛は修行になるとのことでサーラさんと
 モンスターを相手にしている。

  では僕達はどうしているかと言うと、
 リーム先生はポチの上で睡眠中
 ククは持ってきたお菓子を食べて見学
 赤城は何やら物を出しごそごそと
 ルビーと何かを作っている。あの二人で
 何かをしているのが意外だが一体何を
 しているんだ?

 そして僕は何をしているかと言うと~
地面を掘っていた。何でそんなことしてる
かってもちろん理由はある。好き好んで
こんなことはしない。リーム先生に
言われやっているのだが、ここには
ノアを作るに辺り必要な鉱石がある。
今後の為なたくさん取ろうと思うのだが、
これが大変なこと大変なこと、掘っても
掘っても見つからない。あまりにも効率が
悪いので、魔法は使えないけど地の精霊と
喋ることはできるのでどこを掘れば良いか
聞いて現在掘っている。

「あ、え、もう少し右、分かったよ!」
※八雲
 地の精霊はとても親切細かな指示をくれる。
 これが風の精霊だったら途中で遊び出して
 どっかに行っていたかも知れない。

「そろそろ出てこないかな~………!?」※八雲

 掘っていた地面から赤い光が見えた。

「おおお、なんかあったかも」※八雲
八雲は慌てて地面を掘り返す。
出てきたのは!赤い鉱石しかも中から
強い力を感じる。間違いないこれが
探していた高火石(こうかせき)だ!
 
「よっしゃー先生見つけましたよ!」※八雲
 八雲は走ってリーム先生を起こす。

「何じゃ、そんなに興奮して」※リーム
目を擦りなからむにゃむにゃ言いながら
起きる。

「見て下さい先生見つけました」※八雲
 嬉しそうに八雲はリームに報告する。

「おい、八雲!これはなんだ!」※リーム

「……………( ・◇・)? 先生…………
 これ、じゃないんですか?」※八雲
 
「これのどこが高火石(こうかせき)じゃ
 どうやったらこんなもん見つけれる」
※リーム

「え~違うんですか~頑張ったのに…ガクッ」
 ※八雲

「何ガックリしとるんじゃ?」※リーム

「え~だって違うんでしょ!
 メッチャ頑張ったんですよ~」※八雲

「は~これだから無知は困るのじゃ、
 良いか!これは光火石(こうかせき)
 名前は一緒じゃが探していた石ころの100倍
 貴重な代物じゃ、普通こんなところで
 見つかるような鉱石ではない!」※リーム

「……………へぇーすごいんですね~」※八雲

「おまえ、分かっとらんじゃろう。
 本来は100kg以上掘り出して貰おうと
 思っておったが!」※リーム

「えーそ、そんなに掘らせようと
 してたんですかー ( ゜ 3゜)」※八雲
 僕は正直ドン引きである。一体あのまま
 やっていたら何年かかっていたか

「話を遮るでない!良いか!この
光火石(こうかせき)があれば
高火石(こうかせき)1t以上の価値がある」
 ※リーム
 
 僕は口に手を当て壁に向かって息を大きく吸い

「すうーー………精霊さんありがとうーーー」
 感謝を叫ぶ八雲さんでした。


 
                                                                                                                                                                                              
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