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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン
過去編 分岐点
しおりを挟む「僕に力を貸してくれ!『ライア』
僕の命をすべて捧げる!
『オーバーリミットライフ』」
八雲からかつてないほどのオーラが放出
巨大な柱となりライフスフィアに注がれ
徐々に色が変化していく。
思いを力に、八雲の中で走馬灯のように
巡りやがて集束する。
ライフスフィアと八雲が繋がり
人が到達することの出来ない力となって
発動した。
『アルティメット キュア ライフ』
黄金に輝くライフスフィアが僅かに開き
そこから光る手が現れあゆみの額に触れる。
触れた額から徐々に光があゆみに伝わり
輝き始めた。
輝いたあゆみはゆっくりと降下していく。
八雲はそんなあゆみを優しく受け止めた。
「あゆみちゃん、目を覚ましてくれ、
お願いだ!」※八雲
八雲はあゆみを地面に寝かせると
一言声をかけ、バタリと倒れた。
………………………▽
『お疲れ様! 八雲』
『また、あなたですか?一体誰なんです?」
※八雲
八雲は真っ白な空間で人影のような
ゆらゆらする物体に話しかける。
幾度か会ったが未だにこの人のことは
わからない。神様なのかと思うけど
違うって言うしなんなんだ!
『僕のことは気にしなくて良いよ!
八雲はこれからも頑張ってくれれば
今はそれで良い!』
「………頑張れば良い…ですか、
すいませんけどそれは無理かも知れない
ですかね!多分僕死んでるか、生きてても
そんなに寿命が残ってないですから
……アハハハハ」※八雲
『あ~大丈夫大丈夫!君は生きてるから、
それにそんな簡単に死んでもらちゃ~
困るよ!』
八雲はこの時初めてこの人が怖いと感じた。
何故か分からないけど、今の一言だけは
今までのふわふわした感じとはまるで違う
すごい威圧感だ。
『そろそろ、目が覚めるみたいだね!
僕は八雲に期待しているんだ、これからも
頑張ってね!』
ゆっくりと白の世界から遠ざかっていく。
そして八雲は目を覚ました。
「うっ………ここはどこだ(。-ω-)」※八雲
八雲が目を覚ますと知らない天井が見えた。
目をキョロキョロ動かすとそこには
すやすやといぬの上で眠っている妖精さんが
いた。
僕はそれを見てホッとした。
「キィー」少し音を立てゆっくりと開いた。
開けて入ってきたのはセシリアさん
「あ!」セシリアさんらしからない大口を開け
驚いた表情を見せると「タ、タ、タッ」と
軽快に走り
「八雲さん~~」※セシリア
涙を流しながら抱き締められた。
僕はメッチャ動揺した。( ゜д゜)ハッ!
顔に当たる二つの衝撃に…………………
しばらく落ち着くのに時間がかかった。
セシリアさんそして僕も( ゜д゜)ポカーン
「八雲さん、本当に目を覚まして
良かったです~」※セシリア
セシリアはまだ泣いている。もう少し
時間がかかりそうだと思っていると、
肩に妖精が降り立った。うん!(ーωー)
諦めよう今回もしっかり怒られよう!
「リーム先生!すいませんでした!」※八雲
「……………あれ!?」※八雲
反応がないぞ!これは大丈夫ではなーい!」
リーム先生は仏教面で固まっていた。
「ま~気にするなワン、リームは単純に
感情を出すのを我慢しているだけだワン―
本当はチョ~心配しているワン」ポチ
僕はリーム先生を見て「ありがとう」と
一言言って照れた顔を見た瞬間ポチが
吹っ飛んでいった。
それから僕はお腹が空いたので
ご飯を食べてセシリアに回復魔法を
かけて貰い少し落ち着いてきた。
「八雲さん、その身体の調子は
どうですか?」※セシリア
何故かややよそよそしい?
「どうしたんですかセシリアさん?」
僕が首をかしげるとセシリアさんだけで
はなくリーム先生、ポチも顔を歪めた。
「八雲よ!お前、覚えていないのか?」
※リーム
「……………」※八雲
僕はリーム先生を見ながら頭を巡らすが、
そう、思い出せない。
皆が心配そうに見ている中、笑うことしか
出来なかった。
それからリーム先生にとにかく今は休めと
言われベッドでじっとしている。
「……………」考えても考えても思い出せない。
すごく大事なことを忘れた気がする。
「なんかすげーモヤモヤするわ~」※八雲
「コンコン」扉が開き、結城さんが
入ってきた。
「八雲くん、目を覚ましたんだね!」
※結城
「結城さん………心配かけたみたいで
すいません」※八雲
「その反応、本当に何も覚えていないん
だね!」※結城
結城さんがいつもと違う雰囲気で
僕はどうして良いか分からずおどおど
していると
……………………………………
『あゆみが死んだ』※結城
……………………………………
「あゆみ!?………」※八雲
「八雲くん、僕は君を責めたりはしないよ!
これは全て僕の甘さが招いたことなんだ
だから僕は僕を許すことが出来ない」
※結城
僕は黙って聞いていた。
「僕は旅に出るよ!ここにはいられそう
にない。勝手だけど本当にごめんよ!」
※結城
「結城さん!ちょっと待ってくれ!」※八雲
結城は空間を裂きその中へと消えていった。
「……………結城さんなんで………」※八雲
僕はそれからどうしたのかわからない、
セシリアさん声をかけられるまで
ずっとベッドの上で座っていたようだ。
それから何日も心配で色々な人が
来てくれた。
結城さんがいなくなり3日後、僕も消えた!
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