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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン 

過去編 砕けたあゆみの魂

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「もう~許して下さい~!Σ(×_×;)!」※八雲

 怪我は一切していないが、精神的には
ボロボロ、なんて修行方法だ!これ以上
恐ろしい方法はそうはないだろう!
 
 ぶっ倒れては回復のエンドレス、
 聖女セシリアさんならではの方法だろうが
 気が付いてくれ~普通に死ねる~(((^^;)

「八雲さん、だいぶ良くなってきました。
 あと少し頑張りましょうρ(・ω・、)」
 ※セシリア

「セシリアさん、あんた真面目だよ…(*´Д`*)」
 ※八雲

 それからもうしばらく修行を継続
 やっとセシリアさんが納得できるレベルに
 達することが出来、終わった…………

「お~い大丈夫か~生きてるか八雲~ワン」
※ポチ
 ぶっ倒れている僕の頬をツンツンするポチ

「ご飯が出来たから食べようぜ!ワン」
※ポチ

「あ~!今行くよっと!」※八雲
 八雲は立ち上がりみんなと
ご飯を食べに行く。



「この先にいますかね。『村殺し』
 名前は確かヨルムでしたっけ!」※八雲

「分かりませんが、その村の周辺で連続4件も
 発生しています。その近くで活動している
 可能性は高いと思います」※セシリア

「そやつ何者じゃ!
 情報ではヒト族のようじゃが?」※リーム

「村殺しに関しては、いつも生存者が
いるので情報はあるけど、そいつの
目的とかは全然分かんないみたいですよ。
金品とかもなにも取られてないから
強盗でもないしあんまり考えたくない
ですけど、快楽殺人の
 可能性もありますね!」※八雲

「全くもってそんな奴の気持ちなど
 これっぽっちも分からんのじゃ!」※リーム

「う~ん、そうですね!『村殺しのヨルム』
 そいつには何か目的があるのかな~」※八雲

 その後も村殺しについて話をしたけど
 分からないことが多い、なんにしても
 放ってはおけない。
 こうして僕達もマーム村に向かっていた。

………………………………………………………………………………
『僕達は避けられない運命に近づいていた』
………………………………………………………………………………


 
  「キャーーー…………お兄ちゃんーーー」 

 あゆみの悲鳴がこだました。

 倒れて大量な血を流している兄、
そして手には真っ赤に血に染まった剣、
あゆみの頭の中はパニックになっていた。
ゆっくりと自分の手を見て、
「え!? わたしがやったの?」と
ポツリと声を漏らす。ぐちゃぐちゃな
頭の中にその時の情景が甦る。

 何故かわからないけど大切な人を
守るためには闘わないといけない。
そう思い剣を突き刺した。
 兄(大切な人)に……………

 あゆみが思考を廻っているその後には
『村殺しのヨルム』が立っていた。

「さ~て良い頃合いかね~良い音を
出しておくれ」
 ※村殺しののヨルム

 村殺しはあゆみの耳元に顔を寄せ問い(呪詛)
 かける。
 
『お嬢ちゃん

         あなたの大切な

                     人は誰だい?』

 あゆみの目が大きく開き、倒れた
結城を見る。
 
『さ~教えておくれ~大切な人の名を』

  あゆみの身体が小刻みに揺れ、
 目は血走り、口から僅かに血が滴る。

『お に い ちゃ ん』※あゆみ

 村殺しはニヤリと笑い最後の仕上げに入る。

『お~そうかいそうかい
        ではお兄ちゃんを
              刺したのは誰だい~』

『わ、わ、わた、わた………キャーーー』
※あゆみ


………………… 『ソウルブレイク』 …………………


『アガ、グフ』※あゆみ
 大きく痙攣して口から血を流し倒れた。

 そばに倒れたあゆみをスローモーションの
ように見続ける結城

「あゆみ…………………あ、あ、あ、アーーー」
 ※結城

  叫び動かない身体を無理やり起こし
あゆみへ駆け寄る。
息を切らせながらあゆみを抱き起こし
顔を見るが、目を見開き全く動かない
悲痛な顔で固まり、涙を流していた。

「お、お、おほ、なんと言う良い音を出し
 弾けるんだろうね~お嬢ちゃん!!
 今までで最高の音だよ!エヘエヘエヘ」
※村殺し

 天を仰ぎ、楽しそうに笑う『村殺し』

「さ~今度は勇者くんの番だよ!
エヘエヘエヘ」※村殺し
 叫ぶ結城の近づき耳元へと顔を近付けた。

『さ~教えておくれ~大切な人の名を』

『あゆみだ!』
一瞬にして周囲に憎悪のオーラがたちこめ、
村殺しは身体が自然と反応、後に一歩二歩と
下がる。しかしそれでは終らない。
結城から放たれたオーラは意思を持つかの
ように浮遊し渦を巻きながら、村殺しを
襲い出した。

「ギャー」
 村殺しをオーラが磨り潰すように纏わり付き
 ゆっくりゆっくりと苦しめて痛めつけて
 攻撃を加えている。

 そんな村殺しを結城は全く見ていない。
 あゆみを強く抱き締め、止めどなく涙を
 流していた。

 しばらく村殺しが痛めつけられ、
 その叫び声の異変に八雲達が駆けつけた。

「あゆみちゃん、結城さん」※八雲
 憎悪のオーラが立ち込める中に二人は居た。

 一体何が起こったんだ?
 今、来たばかりの八雲達には分かるはずが
 なかった。ただ尋常ではない出来事が
 起こっていることだけは分かった。

「状況は分かりませんが、あゆみさんが
 気になります。早く助けなければなりません」
 ※セシリア

「あゆみちゃん…………」※八雲
 八雲は決意の目で結城に近づく、
しかし、暴走している結城は誰も
近付けようとしない。オーラの嵐が
吹き荒れる。

「くっ、ゆ、結城さん~」※八雲
 結城は一切八雲の声に反応しない。
 吹き飛ばされる八雲をポチが支える。

「八雲よ!結城は正常な精神状態では
ないようじゃこのままでは埒があかん、
ここは力ずくで行くしかないのじゃ!」
※リーム

「……………リーム先生待って下さい。
 僕が説得します!」※八雲

「!? 八雲さっきも言ったがまともな
精神状態ではない。声は届かんのじゃ!」
※リーム

「大丈夫です。結城さんにとって何よりも
 優先されることを言えば良いんです」※八雲


 嵐の中に突っ込んでいく八雲
 「くっ」なんてパワーだ!流石は結城さん
 八雲のオーラを貫通する破壊力に抗い
 前進していく。

「は~は~くっ」※八雲
 大きく息を吸い八雲は叫んだ!

「ゆうき~あゆみを救うんだー
 たのむー目を覚ませーーー」※八雲

 八雲は風の精霊の力を借り声を増幅して
 結城に伝える。『あゆみを助けると!!』

 嵐は止んだ ………………その声は届いたようだ!


 そこには荒んだ結城と
 真っ青な顔をしたあゆみが居た。

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