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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン 

過去編 ハサンドラ砦

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「え~なんでですか!(>д<)ノ
 ノイルさんを治しただけですよ」※八雲

「さてのう~我も今現状は分からんが、
 つまり『ライフ』には特別な条件で効果を
 高めて発動できるのじゃろう
 今回はその条件をせずに使ったため
 14年も寿命を使ってしまったようじゃな」
※リーム

「No!~!Σ( ̄□ ̄;)
 なんてこった!!」※八雲

 八雲は驚きのあまり膝を付く

「えってことはノイルさんくらいの
 大怪我をあと5人治すと………」※八雲

「南~無~だワン、あの世行きだワン
 これはびっくりだワン(=゜ω゜)」※ポチ

「ポチ~ひどいよ!言い方軽くな~い」
※八雲

 八雲とポチがじゃれていると、

「八雲、これでより扱いが難しく
なったのじゃギフト『ライフ』の使い方」
※リーム

「…………そうですね!」※八雲
 でもなんでだ?
ブラスト達の闘いでは砦のみんなを
治した。ノイルさんくらいの負傷者を
数百人治したはず今回は1人全然規模が
違う。あの時と一体何が違うんだ!

「我に任しておくのじゃ、八雲のギフト、
 解析してくれるわ~」※リーム

 リームさんはやる気を出し燃え上がって
いる。探求者として知りたがりの血が
騒ぐと言った感じだろう。

「八雲よ!念のためもう一度言っておく
 無闇やたらに『ライフ』を使うでないぞ!」
 ※リーム

 八雲がリームに指導されているその頃

…………▽

「緊急召集だ!
魔王軍と思われる大群がフィニー地方の
ハサンドラ砦に集まっておるようだ
今回の任務はそいつらの撃退となる。
メンバーは結城、あゆみ、大地、未希の
4人とする。今すぐ準備をして正門へと
向かってくれ、馬車を準備しておく」
※ガンジール 

「またか~本当にここ最近攻めて
くるねお兄ちゃん」※あゆみ

「うん、そうだね。魔王軍が本気で
僕達人間を駆逐するつもりなんだろう。
今までは様子見をしていたのかも
しれない」※結城

 結城は前回の闘いから今まで以上に
鍛えていた。ブラストクラスの敵を
相手をするには今のままでは足りないと
感じたからだ。
 そう、あゆみを守るために
………絶対にあゆみを 守って見せる。

………『どんなことをしても!』


…………▽

ハサンドラ砦に到着した結城達

「良く来て頂けました。皆さん
宜しくお願いします」

「ハッサム団長、今の状況を教えて
頂けますかな」※ガンジール

「は!、ガンジール殿報告させて
頂きます」※ハッサム

「こらこら、ハッサム団長、昔とは
違うのだ、今は立場が違うもっと
緊張せず気軽に声をかけてくれんか」
※ガンジール

「あ、そうなのですが、昔あなたに指導
 された記憶がありまして、なんと言いますか
 身体に染み付いてしまって!」※ハッサム

「アハハハハ」とは笑ってはいるが、
 顔が緊張してこわばっているように見える。
 ハッサム団長もガザイ団長と同じく
 昔ガンジールさんの指導を受けていたらしい
 かなり厳しくその事が頭から離れないそうで
 僕達も指導されているから少しは分かるが、
 後で聞くとそれ以上に恐ろしい指導だった。 

「今の状況なのですが、
魔王軍と膠着状態にあります。
勢力としては2千のモンスターと
A級手配の魔人を2体確認しています。
こちらにも兵士3千人いましたが、大半が
負傷今戦える兵士は千五百程となって
おります」 ※ハッサム

「そうか、わかった。状況を確認後、
今度はこっちから討って出る。
いいかお前達………」※ガンジール
結城達は力強く返事をして準備を
進めるのだ。

…………▽ 

「これは凄いな!
 何て数だよ………これは気合い
入れないとな!」※大地

「ふふふ、何びびってるのよ!
私達はあれから鍛え上げたのよ!
前とは違うんだから、怖がる必要
なんてないわ!」※未希

「別に怖がってる訳じゃないぞ!
 油断するなってことだよ!」※大地

「そうね!ここでは人が簡単に死ぬから……
 大地死ぬんじゃないわよ!」※未希

 未希は真剣な眼差しで大地を見つめる。

「あ~もちろん、未希は俺が守る」※大地
 
 大地は未希に寄り添い肩を抱いた。

「大地……………!?」※未希
 
  キスをしようと大地が顔を近づけている
後ろで「あわあわ」としながら見ている。
あゆみちゃんがいた。
私は気にしないけどあゆみちゃんに
悪いかな?

「大地待った!」※未希
 未希は大地の顔に手を当て、
 そのまま顔を横に向ける。

「……………アウ」※大地
  大地は顔を真っ赤にして今度は大地まで
 あわあわとテンパっている。
 相変わらずかわいい奴だと未希は微笑む。

「あゆみちゃんも準備出来たの?」※未希

  あわあわと動いていたあゆみは声を
かけられ今度はビシッと固まり。
「はい、準備は完璧です。
 お邪魔しました~(>д<)ノ」※あゆみ

 あゆみは走って行ってしまった。

「あれ~? 行っちゃった。
あゆみちゃんって案外こう言うの
ダメなんだ~」※未希

「………あわあわ」※大地

「あんたもいつまでそうしてるのよ!」
※未希
「バチン」っと大地の背中から
いい音が鳴った。

…………▽

「あ~びっくりした! 声かけようとしたら
いきなりなんだもん。は~なんか羨ましい
かも」※あゆみ

「どうしたんだい、こんなところで、
 さっき集合場所に歩いていく姿が見えたから
 僕も行こうと思ったんだけど?」※結城

「お兄ちゃん、ちょっと待って時間を少し
 おいてから行こっか」※あゆみ

「?」※結城
「良いけど、どうしたんだあゆみ」
「良いの、空気を読まないとダメなの!」
※あゆみ
「は~?」※結城

  結城とあゆみはしばらく時間を
潰してから集合場所に向かった。
しかしあまりに遅くなり
ガンジールさんに怒られました。

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