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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン
過去編 決着の少し前の話
しおりを挟む「な、何が起こったんだ」※八雲
「世話が焼ける。しっかりしろ!」
「ポチ……何がお……お、お、おー…………ふ~
どちら様ですか?」※八雲
「なんだ、頭でも打ったか?
キュートなポチさんを忘れたのかい?」
「どの辺がキュートだバカ犬が!」※リーム
「助けてやったのにとんだ言いぐさだぜ!
口悪いぞリーム」
チョコチョコチョコっと歩き八雲は
リームに訪ねる。
「これ、ポチなの?」※八雲
「そうじゃ!ちょっと偉そうに
している犬コロじゃ」※リーム
八雲は目頭を押さえ、少しして
からもう一度ポチを見る。
「うん、でか~い! こんなのポチじゃな~い」
※八雲
ポチの見た目は大きく変化していた。
全長10m以上、毛色は黒で目が赤くギラギラ
している。牙も爪も鋭く凶悪きわまりない姿
正直めちゃ怖いんだけど!
「酷いぞ八雲、ま~いつもよりかは
確かに可愛さが足りないかも知れない
けどよ!」※ポチ
「ポチ………元に戻れないのか?」※八雲
「戻れるぞ!」※ポチ
ポチは炎に包まれたかと思うと、
すぐに炎は消えいつものポチが現れた。
「ポ~チ」八雲はポチを抱き締めた。
「いつものポチだ~」※八雲
「なんだよ八雲、なんか照れるぜ!」
※ポチ
「アホやっとるんじゃない!」※リーム
「そういえば、あれ!?あのあと
どうなったんだ?」※八雲
周りを見ると大きなクレーターが
出来ていた。
「あやつ最後に自爆しおったのじゃ!」
※リーム
「そんな!…………」※八雲
ブラストの最後の足掻きなのか?
「八雲言っておくが、これは奴の
意思ではない。知ってか知らぬかは
分からんが、死んだ際に、
自爆するよう術式があったのじゃ」
※リーム
「そうですか!………もしもブラストの意思
じゃないならそいつは許せない!」※八雲
怒りが込み上げ拳を強く握り締める。
「気持ちは分かるが今はどうにもならん、
落ち着け、精霊に確認したところ魔人は
他にはいなさそうじゃし、まずは休め」
※リーム
「そうですね!分かりました」
そのまま倒れるように地面に寝転がった。
身体の疲れ以上に今は心がざわつくことが
気になった。
自分の中で何かが変わっていく感じがした。
「闘うことって楽しいかも
それと戦争は虚しいかな」※八雲
…………▽
少し前に遡る
「ポチくん、ありがとう助かったよ!」
※結城
「気にするな!ワン」※ポチ
「ポチくん、僕はあゆみが心配
だからいくね!」※結城
「あ~わかった。俺はリームを見に行く、
あいつは心配はいらんだろうが、
ま~見に行ってやるとする!ワン」※ポチ
「ポチくんお互い頑張ろう!」
結城はすごい速さでいなくなった。
「リームは大丈夫だろうけど、
八雲は心配だからさっさと行くか!」
※ポチ
ポチもまた次の戦場へと向かう。
…………▽
その頃、あゆみ達は
闘いで疲れ休んでいた。
梵字がかなりの深傷をおっており
あゆみが、回復魔法で治療を行っている。
幸い急所は外れており時間をかければ
十分回復出来た。
「梵字さん、もうちょっと我慢して
くださいね。応急処置はこれで
完了しますから!」※あゆみ
「助かったよ!あゆみさん、いや~油断して
しまった。まだまだ私も未熟と言うことか!
みんな迷惑をかけてすまんかった!」※梵字
「梵字さん、謝らなくて良いですよ。
私達仲間なんですから!」※あゆみ
梵字は謝るがそんなことする必要なんで
ないと言わんばかり首を横に振った。
「そうた~仲間なんだから助け
合うべきだ」
「そうた~仲間なんだからそろそろ
許すべきだ」
「バカ言ってんじゃないわよ!
反省しなさ~い反省」
一樹と健司は地べたに伏せグリグリと
足で踏みつけられ未希にしばかれている。
「未希は相変わらずこえ~な~」※大地
「なによ!あんたも踏まれたいわけ?」
※未希
「カワイイカワイイ未希さま
お許し下さい!」
大地はひれ伏した。
「こっちも片付いたみたいだね!」
結城はあゆみの姿を見てほっと安心した。
「タッタッタ」兵士が慌てて走ってくる。
「勇者の皆様、 申し訳ありません。
魔人を倒して頂いたばかりなのですが、
魔人が新たに出現しました。
来ていただけませんでしょうか」※兵士
「確かに八雲君とリームさんがいるか
もって話でそちらに行ったはずですが!」
※坂本
「はい、只今交戦中です。しかし相手が
S級の手配がかかっている大物で現在苦戦
している模様です。どうかお力添えを」
※兵士
「なんだと!S級だと!いかん全員向かうぞ
八雲達はだけでは危険すぎる!」※ガンジール
「なんだよそれ!今闘った奴より
ヤベーのか?」※健司
「当たり前だ!いいかさっき闘った魔人は
A級の手配のかかった魔人だ、さっきの
奴らより遥かに格上だと思え!一瞬でも
油断すれば跡形も残らず死ぬことになる」
※ガンジール
全員が戦慄した。ヴィルにしても
バーバルにしても今まで闘った
敵の中でも確実に一二を争う
強さだった。これ以上の強さの敵を
相手に出来るのかと恐怖した。
「行きましょ!八雲くんを助けに
行かないと!」※あゆみ
怖かった、けど! 見捨てるなんて
絶対に出来ない。
あゆみは恐怖に打ち勝ち立ち上がる。
しかし、すべての人間がそんな簡単には
行かないのだ。
「無理だぜ。さっきの奴ですらやっと
倒せたんだぞ勝てるわけね~よ」※健司
「俺達が行ったところで犬死になるん
じゃないか?」※一樹
「なに行ってるの?八雲くんがこのままだと
死んじゃうかも知れないんだよ!」※あゆみ
「助けたくないって言ってるんじゃない!
俺達が行ってもどうにもならないなら……!?」
※一樹
「それ以上言うでない!」※梵字
梵字は一樹の口を手で塞いだ。
「皆も言いたいことがあるだろうが、
ぐっと我慢してくれ!
八雲を助けに行くが無理について
来なくてもよい。恐怖は決してして
はいけないことではないが、
屈せず立ち向かうのだ!」※梵字
「皆、私行くね!」※あゆみ
「あゆみ、一人では行かせないからな!
僕も行くよ」
その時、
巨大な爆発と衝撃があゆみ達を襲った。
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