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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン 

過去編 魔人ヴィルともう1人の魔人

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「ポチくん………君、すごく強いんだね!」
 ※結城

「なにホ~けてるんだよ!攻撃しろって
 言っただろうが、ワン」※ポチ

「あ、うん、ごめん!ちょっとビックリして」
 ※結城

「あ、食べられた………痛い…………のか?」
 ※ヴィル

「なんだこいつ!訳わからんこと
言ってるぞ。ワン」※ポチ

「あ~食べられちゃった。そこの犬、
 美味しかった?(* ゜∀゜)」※ヴィル

「美味しい分けないだろ!ってか!
食ってないから噛みちぎって
捨てたわ~」※ポチ

「…………あ! 腕落ちてる」※ヴィル

 ヴィルはテクテクテクと歩いて、
 自分の腕を掴み、そのまま食べ始めた。

「おいおいマジかよ!自分の腕だぞ!
………ワン」※ポチ

「魔人か、見た目はそれほど人と
変わらないのに」 ※結城

「ウンウン始めての体験だ!自分って
 結構美味しいかも!」※ヴィル

「結城よ!こいつはタフな闘いに
なりそうだワン」 ※ポチ

「そうだね!ポチくん協力お願い
できるかな?」※ポチ

「そのために来たって言ったワン」※ポチ

 ヴィルの腕が再生していた。

…………▽

「こちらが住民エリアになります!」
 ※ガザイ

 そこには100人以上の人が
集められていた。

「ガザイ団長、ここって食堂ですか?」
 ※八雲
 
 なんと言うかあまり守りが固そうな
場所じゃない。それに料理人の格好を
した人が奥で作業をしていた。

「ここは食堂ですね!なんでこの場所かと
言いますと食料があるからです。
ここでは長期戦を想定しこの場所を
選んでいます。それにパッと見では
あまり強そうな壁に見えないかも
知れませんがこの壁の裏には強固な
金属の板が入っています。
そのうえ魔法により強化魔法が
施されているので頑丈なんです」※ガザイ

「そうかなら良いのじゃ、しかし一般人が
 思っていたより多いのじゃ」※リーム

「ここにいるのは、主にはここで働く
兵士の家族ですが、商人や旅人等も
多くがいます。今日は食料が届く日
だったので特に多い
かもしれません」※ガザイ

「うむ、そうか、さてまずはなにから
するのじゃ?」 ※リーム

「まずは、現在この砦にいる
一般人が全員いるか確認してきます。
少々お待ちください。※ガザイ

 ガザイ団長は兵士に状況の確認に行った。

「取り敢えず今は休憩ですかね!」※八雲

「何を呑気なことを!と言いたい
ところじゃが、まだどこにいるか
わからんやつに振り回されても
いかんのじゃ、取り敢えずそこの席に
座るのじゃ」※リーム

「そうですね!」※八雲

 人が多いので、少し離れた位置の
机に向かう。

「なかなか鈍感な奴もいたものじゃ!」
※リーム

 座ろうと思ったら椅子を並べてすやすやと
 眠っている男がいた。

「なんと言いますか図太い神経を
持っているのか危機感がないのか
分からないですけど、すごいですね
この人、でも大物かもしれない
ですね!」※八雲

「ただのぐうたら野郎じゃ!」※リーム

 その男の側には他にも空いている席が
合ったので、そこに座って待っていると、
ガザイさんが戻ってきた。話が
落ち着いたのかな?

「すいません、お待たせしました。
 こちらの現状は把握できました。
 一般人の方は全員無事です」※ガザイ

「それは良かったのじゃ」※リーム

「はい、それに現れた敵も把握出来ました。
 魔人は2人とも手配書に載っていました。
 ヴィルとバーバルと言う魔人、
Aランクの敵になります」※ガザイ

「ヤバい奴らじゃないですか!この間闘った
 ドラゴンと同等の敵が2人………」※八雲

「魔王軍はどうやら本腰をあげて、
 この砦を落としたいのじゃろう!」※リーム

「それで今はここで待機ですか?」※八雲

「え~そうです。私達はもしもここで
何かあったらそれに対応するため待機と
なります」※ガザイ

「そうですか、………!?
リームさんそう言えば、さっき他にも
魔人がいるって言ってましたよね?」
※八雲

「お~! そうじゃ、それで急いで
おったのじゃ待つのじゃ、
今、精霊に問いかけるのじゃ!」
 ※リーム

 リームは光の小さな玉のようなものに
 話しかけている。

「すごいですね!あそこに精霊が
いるんですね!」※ガザイ

「?………ガザイさん見えないん
ですか?」※八雲

「八雲くん、人間にはまず精霊を
見ることが出来ないんだよ!
羨ましいな~」※ガザイ

 ガザイはさっきまでのキリッとした
顔からちょっも緩んだ顔になっている。
相当羨ましいんだろう。そうか僕には
見えるけど他の人には見えないんだ~。

 それから少し待ち、何故かリームさんは
 驚いた顔でこちらを見る。

「リームさんどうしたんですか!
 分かったんですか?」※八雲

「うむ!分かったには分かったのじゃが、
もしそうなら大変じゃ、我もやや
半信半疑なのじゃよ」※リーム

「リーム様教え頂けますか、もしいるの
であれば 早く対処しなければ!」※ガザイ

「リームさん急ぎましょ!」※八雲

「分かっておる。そこにいる奴じゃ
 そこで寝っ転がっている奴が魔人じゃ」
※リーム

「は?…………この男の人が? 魔人?
 寝てるんですけど………」※八雲

 慌ててガザイ団長はその男を見ると、
 身体を震わせ顔をひきつらせた。

「魔人ブラスト………

 
 
 ………………… S級手配の魔人」※ガザイ


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