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過去編 結城とあゆみ悲劇までのカウントダウン 

過去編 Aランク任務 レッドドラゴン討伐

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「華凪ちゃん、これ美味しいんだよ
 食べて食べて」

 白根さんは街で流行っている。
歩きながら食べれる棒に刺さった
砂糖菓子を華凪ちゃんと食べている。

 僕達は現在任務の為、ある場所に
向かっている。

任務はレッドドラゴンの討伐

 1匹のドラゴンが街を襲っているらしい
しかも一つ二つではない既に十の街に
被害が出ている。今だ被害を
止められないのはドラゴンと言う種族が
強すぎるからだ、今回の任務でいえば
最低でもAランクが二人以上はいる。
その辺の街では居ないだろうから
対処が難しい。

「ドラゴンか~カッコいいんだろうな~」

「フッ、八雲は怖くないのかドラゴンだぞ」

「梵字さん!いつの間に横にいるんですか」

「静かに近づくのが得意なのだよ」

「いや、それはどうなんですか」

八雲は苦笑いする。

「ドラゴンは怖いですよ!でも何か
ドラゴンってカッコいいじゃないですか、
見るのは初めてなんで不謹慎かもしれ
ないですけどワクワクしちゃって」

「うむ、思っていたイメージとは
違うのう。もっとビクビクしている
タイプかと思っていたのだが」

「梵字さん、ひどいっす!」

「はは、すまんすまん、
私は正直者なのだ」

「いいわけはしないんですね……」

「だが、頼もしいことだ!私は少々
怖じ気づいている。八雲は面白い男の
ようだな」

「それは………どうでしょうね!」

「八雲お兄ちゃん~これ美味しいよ。
食べて!」

華凪ちゃんが走ってやってきた。

「うん………あ、ありがとう
……華凪ちゃん」

すげ~食べにくいぞ
華凪ちゃんの後ろで禍々しいオーラを
出している白根さんがいるからだ。
今回のチーム前途多難ではないだろうか…


「ここが襲われた街………」※八雲
「ひどい、焼け野原みたい」※華凪

「うむ、中心部に住民がいるらしい
 ギルドの人もそこにいる。
まずはそこに行こうか」

「……………」※白根

相変わらす反応が薄い、
華凪ちゃんのこと以外は

中心部に歩いて行く途中、
周りを見ると座って動かない人、
寝てる人ウロウロただ歩いている人、
どの人も暗い顔をしている。

そうだよな、これだけの被害だ!
死者も出ている。家族や親しい友人等を
亡くしている人もいるだろうな

「うむ、この人たちはきっと住む家もなく
 食べる物もなく彷徨っている者たちだろう」
 ※梵字

「そうですね、何とかならないんですか」

「そう簡単な話ではないからな。
難しい問題だ!我らは我らの出来ることを
まずやろうではないか」

「はい、了解です!」

 梵字さんはガッハハと嬉しそう笑い
気合いを入れるためか背中を「ドン」と
叩かれた。

 梵字さんは大柄のレスラーみたいな
体格だから痛いのなんのって


冒険者ギルドに到着
中は野戦病院のようにそこらじゅうに
怪我人が

「おー来てくれたか!!あんた達は
シャインから来たAランク冒険者だろ~」

壮年の男が話しかけてきた。

「そうだが、あんたはここの
ギルドマスターか?」
※梵字

「あ~そうだ!マンドラと言う。
宜しく頼む!」

「私は梵字と言う、こちらこそ
宜しく頼む」

その後、僕達も簡単な挨拶をして奥の部屋に
向かい依頼の件について話を聞く。

「来てくれてホントにありがとう!
 キルドマスターとして情けない話だか
 今回の案件には手を焼いている」
 ※マンドラ

「ドラゴンですからね。それに話によると
 あんまりドラゴンが人を襲うことは
 少ないって聞いてますし」※八雲

「そうだ、今までこんなことはなかった
 それにドラゴンは怒らせない限り人を
 襲うことはないはずなんだが」※マンドラ

「それを聞くと何かやったんじゃないの」
 ※華凪

「いや、………そんなはずは」

マンドラさんとしては否定したいのだろうが、
全てを把握することなど出来る訳が無いため
否定しきれない。

「何にしても、やらねばならんだろう
 これ以上被害は出すわけにはいかん」※梵字

「ふ~そうだ!すまないドラゴンは
この周辺の村、街を襲っている。
どのギルドでも対応が出来てないから
貴方達を呼んだんだか、こちらにも
多くの冒険者入る。
貴方達と同じAランクも居たが
殺されてしまった。
このドラゴンは想像以上に強いと
思ってくれ。

「マンドラさんビ、ビビらせないで
下さいよ!」※八雲

「いや、そのくらいの意気込みで
対応して欲しいと言うことだ!」

「ドラゴンは定期的に村を襲っているが
必ず同じ山に戻っている。その場所に
行けばいるはずだ!」

「そこに行けば良いんですね。
 じゃすいませんが場所を教えてくれます」

「………君変わっているね!
さっきは怖じ気づいたようだが
急に切り替わったな。怖くはないのかい」
 ※マンドラ

「あ、いや怖いですよ」

ちょっとやらかしたな~と八雲が
思っていると

「八雲はドラゴンがみたいらしいのだ。
 つまり楽しみにしている」

それを聞いたマンドラさんはあからさまに
いやな顔をしたため、急いで謝りました。
梵字さん空気読んで~


「その山の場所については、こちらにいる
 マナイが案内する。

少し小柄な金髪の女性冒険者が一歩前に出て

「街私はマナイと言います。
今回皆さんの案内役を勤めさせて
いただきます」

マナイさんはビシッと挨拶をしてくれた。

「でも宜しいのですか、危険なのでは」
 ※梵字

「もちろんわかっています。しかしこれは
 本人の意向もありますし、彼女もBランク
 冒険者です。覚悟も出来ています」

「そうですか」と言って梵字さんは
彼女を見ると確かにまだ若い方なのに
凄く貫禄があると感じむしろ
我々とよりも経験値を多く持って
 便りになると思った」

「うむ、マナイ殿協力を頼めるかな!」
 ※梵字

「了承してくれてありがとう!
 必ず役に立って見せる!!」

なんだろう彼女から強い執念のような
物を感じる。


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