104 / 226
第四章 結城との再開
天使と悪魔の闘い
しおりを挟む「ハァァァァー……ウッウッガアァァァ」
「八雲………それが君の今の姿かい」※結城
八雲の姿は禍々しいオーラを纏って
いるだけではなく髪は白く変化し
手は真っ黒に変色、目の周りには
斑模様の黒いアザが浮き出ている。
八雲は自分の身体を確かめるように、
手を頻繁に動かし、納得したのか
手を止めた。
そして結城を見据え跳躍する。
手を大きく振りかぶり一気に振り下ろす。
その衝撃は凄まじく本来耐えることも
困難なほどだが、結城は障壁を
張り持ちこたえる。
「!?」
結城はあることに気づく、障壁が何か
得たいの知れない力に侵食されて
いることに!
徐々に崩れ、その隙間から突如腕が現れ、
結城を殴り飛ばす。
「ガ、ガハッ、なんだこれ、く、苦しい」
結城は殴られたダメージに耐え何とか
立ち上がろうとするが、殴られた胸が
苦しく、膝を着く。
胸を見ると、黒い何かがへばりついて、
身体を守るオーラをどんどん侵食、
結城は力が抜けていく。
結城は胸の部位にオーラを集め
切り離すことで、黒い何かを
引き剥がすことに成功した。
「八雲くん、ずいぶんと厄介な力を
持っているね!どうやら当たるわけに
はいかないようだ!」
結城は転移して、八雲の遥か上空に移動、
『一刀雷斬(いっとうらいざん)』
高速で雷撃が木霊する。
八雲は上空に手をかざし大量の
黒いモヤを放出、雷撃を飲み込み、
結城の攻撃を圧倒、さらに攻撃を
強めようと試みるが何故か力が
入らない。危険を感じた。結城は攻撃を
中断、転移で移動する。
あまり余裕が持てず移動したため、
横に数十メートルしか移動できなかった。
八雲がいた位置を見ると八雲がいない。
転移のタイミングで見失ってしまった。
捜そうと首を動かした瞬間顔に衝撃が走る。
結城はそのまま地面に落下し
数十メートル、転げ吹っ飛んでいく。
「……………」
結城はゆっくりと立ち上がる。
身体中から血を流し、そのダメージは
見るからに深刻に見えた。
『ひかりまほう………天使の輪』
結城の頭上に光の輪が現れ、
身体中の傷がみるみると治っていく。
「もう同じ手は受けない!
八雲ここからは天使と悪魔の闘いだ!」
「わたしの声よ!天に届け
『天鈴(てんりん)』」
結城の頭上にある、光の輪から
透き通るような音色が鳴り出し、
同時に空からも同じような音が
鳴り出した。その音は徐々に共鳴し
空が割れる。
割れ目から光り輝く騎士の軍勢現れ、
結城を守るように周りを囲う。
「我が敵を討ち滅ぼすのだ、
天の騎士達よ!」
号令と共に空を舞い高速で移動する。
移動はやみくもに動くのではなく
整列しお互いの死角をなくすよう
意識した動きだ。さらに100を超える
圧倒的な物量の軍勢
しかし、八雲は動かない。
騎士達は剣、槍、弓と様々な
武器を使い攻撃を仕掛ける。
八雲はそれぞれの攻撃に対し
手のひらで受け止め。触れた武器は、
先程と同じように侵食し武器を
破壊していくが、攻撃の物量が
あまりにも多いため手数が間に合わず
八雲は徐々に押し込まれ傷をおう。
「……………このまま押しきれれば良いが
そうはいかないかな」※結城
時間が経つにつれ、八雲が押し返し
始めた。何故か騎士達の動きが
悪くなっていたからだ。
「やはりあのモヤがダメージを
与えるなりオーラを奪い取るなりして、
闘いを優位にしている。時間が経てば
経つほど毒がまわるが如く勝てなく
なるか」
「天の騎士よ贄となりて、
我が敵を討ち滅ぼせ」
『天の嘆き ホーリーナイトブレイク』
天の騎士がそれぞれ輝きだし大爆発
巨大な光の柱となり八雲を攻撃する。
「……………………来たか!」※結城
しかし爆発の煙の中から
八雲は出てきた。
その姿は少し変わっており、
今は腕だけではなく脚まで黒くなり。
顔の黒い斑が増えている。
高速の突撃からの拳が結城を襲う。
受け止めることにリスクを感じ
下がる結城、
八雲は拳を開き、黒いモヤを手から
放出、結城は躱すことがてきず直撃!
『天鈴(てんりん)聖なる音色』
神々しい音色と共に黒いモヤが
晴れていく。モヤを払い結城は
八雲に突撃し蹴り飛ばす。
八雲はモヤを広げ地面の激突を防ぎ
そのまま地面に降り立つ。
「ウァァァーー」
黒いモヤが増殖しモヤの形が変化、
黒い鳥となり、数百と数を増やし
空を覆う。
結城はその光景を見て警戒を強める。
天鈴(てんりん)の聖なる音色を維持する。
黒い鳥は結城の周りに集まり
ジリジリと結城の周辺を回り距離を
詰める。
黒い鳥はモヤを出し飛行
徐々に結城の視界が黒一色になる。
結城はその時、警戒を強めたゆえに、
動かず相手の出方をみてしまった。
結城の位置からは分からなかったが、
黒い鳥は巨大な魔方陣を描いていた。
八雲は片腕を結城に向かってあげ、
『ライフロスト フィールド』
黒いモヤが高速で結城に絡み付い
ていくが、天鈴(てんりん)の効果で
黒いモヤは消されていく。
お互いの力が均衡する中、その周りでは、
黒いモヤで作られた魔方陣が発動
結城の周り数十メートルの空間が
真っ黒に塗りつぶされた。
次に見た時には結城は
いなくなっていた。
天使を倒し合流する赤城とリーム
「おい、何が起きた妖精」※赤城
「あれは八雲の闇なのじゃ」※リーム
「闇?」※赤城
「説明は後じゃ、とにかく時間を
稼ぐのじゃ」※リーム
八雲がこちらに歩いてくる。
『ダークイーター』
八雲から迸る黒いモヤが、
蛇のような長い怪物に変化、
赤城とリームを襲った。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる