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過去編 異世界の勇者達

過去編 八雲 死の淵に立ち………

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「ナンシー………!?」※スカーレット
驚き、倒れているナンシーを見た後、
オーガの方を見ると……オーガは眼を
瞑ったまま魔法を使っていた。

 見えないのに……声を聞いて攻撃
している!?大声は出せない。
ナンシーを連れて逃げないと

「ウガガガガガー」
オーガのオーラが増大、破裂するように
風魔法が発動し周辺を吹き飛ばした。

「バラバラ」と吹き飛んだものが
落ちてくる。

「くっそ~あいつなんてことを」※八雲
 オーガの周辺の半径50mが
吹き飛んでいた。近くに居た
スカーレットさんは倒れ
結城さんは光のシールドを張り
歩ちゃんを守る。

「お兄ちゃん、ナンシーさんと
 スカーレットさんは?」

「大丈夫だよ。意識はあるようだ」
2人は立つことはできなさそうだが
こちらを向いて意思表示をした。
………… 逃げろと!?

「お兄ちゃん、やだよ!!」

「わかってるさ……歩さがれ…行ってくる。
結城はオーガに向かって走る、

 オーガはさっきの魔法の反動か
やや動きが悪い。結城はオーラを剣に集め
高速の斬撃を繰り出す。

「くっ、切ってるそばから治るか……!」
結城は一撃で消し飛ばすため
一度離れオーラを高める。

オーガは何故か「ニヤリ」として、
歩の方を向く。

オーガはオーラを高め魔法を歩に
向けて放とうとする。

歩はまだ目がはっきりと見えない
攻撃を躱すのは困難だった。

 結城は歩を守るためオーガの前に
移動した瞬間オーガが風魔法で
爆発的に加速結城を鷲掴みにする。

「ぐ~~」結城を絞め殺そうと力を
強める。しかし結城の力が強く
オーガも締め付けきれない。

「ウガ~~~」
オーガは大きく振りかぶり結城を空に
投げさらに風魔法で吹き飛ばした。

「お兄ちゃんー………」
目が少し見えたのは、
兄が吹き飛ばされている姿だった
歩はショックを受けているなか、

「全くバカなやつだ!まんまと
騙されやがってお前のお兄ちゃんは
どっか行っちまったな~
 アッハハハ~」

「え、………なに…言ってるの!?」
歩は兄がが飛ばされたのと突如喋りだした
オーガに驚き呆然とした」

オーガはゆっくりと歩に手を伸ばす。

歩は恐怖で上手く動かない。

「お前は握り潰してやるよ」※オーガ

「いやいや、やめてくれません」※八雲
オーガの横に立つ八雲

「なんだまだ居たのか?逃げれば
良いものを」
「お前から握り潰してやろう」※オーガ

オーガが八雲握ろうと手を伸ばす。

「あ、待った………そっち(´ー`)σ」※八雲
指を差した先には

『レットニードル』
スカーレットがオーガの顔を攻撃

「ガアガア」オーガの顔を削り、
 その後着火し燃えている。

「スカーレットさん、歩ちゃんを
 宜しくお願いします」

「スカーレットはそのまま歩を担ぎ
 離れていった」

「やりやがったな……お前は
ぐちゃぐちゃにしてやるよ」

「う~ん、モンスターが喋ると
メチャ怖いわ」
 八雲は言葉と裏腹にゆっくりと
戦闘態勢を取る。

 オーガは連続の殴打を繰り出す。
八雲はそれを引きながら躱す。
八雲は連打を躱して懐に潜りたいが、
隙を見つけられない。
 オーガの一撃は致命傷になりかねない。
そう思うとより動きが鈍くなる。

 そこにタダンカさんが乱入盾で拳を
受け止めた。瞬間懐が空いた。
八雲はオーラを拳に込め
オーガを殴り飛ばす。

「グ~」オーガから声が漏れる。
八雲は剣を抜きさらに前へと進む

『ウィンドブレンド』
 剣に風の魔法を付与した斬撃を
叩きつける。

「どうだ~」
八雲は荒れた息を整えながら、
オーガを見る。

「シュ~」音と共に傷がみるみる
治っていた。

「こんなのどうしろって言うんだよ!」
キープ憤りを感じる。

「なんとか動きを止めて逃げるわよ」
※ナンシー

「うん?~お前さっきぶっ倒したよな」
※オーガ

オーガは周りを見回しあるものを見て、
「ニヤリ」とした。

八雲はその顔を見て不気味に感じ、
同じように周りを見る。
 
そこには歩ちゃんの治療を行っている
サイラさんが居た。

オーガは人差し指を突きだし
「バーン」と言った。

「え!?……………サ…イ…ラさん?」
 目の前に口から血を垂らす
サイラさんが居た。
サイラはゆっくり視線を下げると、
左脇腹が大きく抉れていた。

「いやー」歩の叫びが木霊した。
倒れるサイラを泣きながら受け止める。


「嘘でしょ………」※ナンシー
オーガの爪が飛んでいき
サイラに命中し致命傷を負わせた。
全員が現実を受け入れることが
できなかった。

「これで回復はできなくなった。
 恐怖しろ、お前達もあいつみたいに
 殺してやる」※オーガ

「ガア~~~~」オーガは激しい
雄叫びを上げ威嚇する。相手の
恐怖した顔が見たいからあえて
しているように感じた。

全員が身体が硬直、動くことができない。

「ドシーン、ドシーン」と音を立て
ナンシーの前に立ち、大きく口を開け
「お前は食ってやる」

「い、いい」身体震えるナンシー

「いただこうか~」ナンシーを
咥えようとした瞬間顔に水弾が当たった。

「離れろ………オーガ!」
八雲は震えながら魔法を放った。

「先な死にたいらしいなー」
オーガは風の弾丸を多数発生させ
「吹っ飛べ~」
八雲はボコボコにされたが
倒れなかった。

「は~は~」八雲のダメージは
深刻だった。

「早く倒れろ~」大きく振りかぶり
八雲を殴る。

その時………八雲の中で何が弾けた。

   『死にたくない』
          『死にたくない』
                『死にたくない』


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     『    殺   し   て   や   る    』

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