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過去編 異世界の勇者達
過去編 異世界での日常
しおりを挟むあれから1ヵ月程たち
始めに自分たちがこの世界を救うため
魔王を倒すために召喚されたこと
現状の各国の状況等の説明を受け、
まずは僕達自身が強くならねばならない
ことがわかった。
今は魔法の訓練中だ!この世界には
魔法がある。正直僕はギフトを
授からなかったからもしかして
僕は魔法が使えないと内心不安で
一杯だったが、その心配は杞憂となった。
僕にも魔法の適正があり
水魔法と風魔法が扱うことができた。
「おい、なにチンタラやってるんだよ
早くしろよ」
「あ、ゴメンゴメン一樹さん(かずき)
ちょっと待ってくれ」
「たっく、八雲早くしろよ」
今は魔法の射撃訓練中ちょい
考え事をし過ぎた。今話しかけ
てきたのは一樹さん、僕にお告げの際に
突っかかってきたヤンキーだ。
一樹さんは最初はあんな感じだったが
話している間に感じが分かってきた。
それ程悪い人じゃない
「よ~し交代だ、それにしても
やるじゃないか的結構当ててるじゃん。
ま、俺は負けねいけど!
…………オッシャーいったるぜ~」
「お、頑張れよ~一樹さん」
「八雲さん、おはよう今日も早くから
練習ですか?」
「歩ちゃんおはよう。あははそうだね
早いところ強くなりたくって、つい
朝からやっちゃうだよね」
実際にはやってる内に楽しくなって
我慢できなくなってやってるんだけど、
魔法が使えるテンション上がるみたいな。
「おはよう、八雲君大分うまく
なったよね。5回に3回は当ててるね」
「結城さん、おはようございます。
結城さんに比べればまだまだ
ですけどね。アハハハハ」
結城さんは苦笑いする。
別に変な意味で行ったわけではないが、
結城さんは初めて魔法で的当てした時には
的ごと後ろの壁が吹き飛んでた。
さすが勇者だね。
勇者は通常スペックが違う
例えば僕はこの世界に来て片手で
百キロ以上の物が持てるようになったが
結城さんは1トン以上持てるように
なっていた。単純に10倍違う。
勇者が特別なのが分かる。
「結城さん達も訓練ですか?」
「歩が剣がうまく使えないから
練習したいと言い出して
僕も付き合うことにしたんだよ」
「そういえば、歩ちゃんのギフトは
『聖剣士』だったね。剣の才能が
あるなんて羨ましい」
「八雲さん、そうは言うけど
今まで剣なんて使ったことないから、
難しくって結構悩んでるんですよ~」
歩ちゃんはため息をして話す。
「歩、焦ることないさ、魔王軍が
攻めてくる可能性はまだまだ
先なんだから、ゆっくり確実に
やればいいのさ」
結城さんは優しく歩ちゃんに言って
落ち着かせる。
「そうそう、焦らなくっても大丈夫さ
結城さんもいるしね!!」
八雲も結城に合わせて歩ちゃんに言う
「そうだね。今私ができることを
やるしかない。お兄ちゃん、八雲さん
一緒に頑張ろう~お~」
歩ちゃんの元気か少しはでたみたいで
結城さんと僕は目を合わせて笑った。
…
……
………
「八雲さん、お疲れ様です調子は
どうですか」
「セシリアさん、こんにちは調子は
上々です。魔法が使えるのは
楽しいですね」
「そうですか、良かったです。
少し心配していたのですが何の問題も
無さそうですね」
嬉しそうにセシリアは言うが、八雲は
何のことかさっぱり分からず首を傾げる。
「うふふ、八雲さん分かりませんか?
ギフトを授からないことで
落ち込んでいるのかと
思っていたんですけど……」
「アハハハ、セシリアさん心配
かけちゃいましたか確かに
ギフト欲しかったですわ。でも……
僕らの世界には魔法はないんですよ。
使えるのが楽しくって、そんなの
すっかり忘れちゃいました」
セシリアさんは聖女のように
慈愛に満ちた笑顔を僕に向けていたが、
僕の話を聞き少女のような笑顔に
変わった。
「八雲さん変わってますね!!」
セシリアさんは笑っていた。
「セシリアさんは今日は
どうされたんですか?」
「結城様はこちらにいると
聞いたのですが聖魔法について
聞きたいと言われまして」
「あ、さっき教会の広場に行くって
言ってました。そうか2人とも聖魔法を
使いますよね。教えてほしいってことか」
「はい、でも実際は結城さまが歩さんに
教えてほしいだけみたいですけどね!
歩さん大好きみたいですよ」
「クスクス」笑い楽しそうにする
セシリアさん
「ホント、仲良いですよね」
「それでは、私は失礼いたします」
セシリアさんは教会の広場に向かう。
八雲はセシリアさんの後ろ姿を見て、
『エロい』と思うが、
「あっかん」と言って自己嫌悪する……
…思春期です。
…
……
………
その後、訓練していると呼び出しがあり
城へと向かう。
城に着くとオーロラ騎士団の団員に
連れられ城内の訓練場に案内された。
すでに自分以外は揃っていた。
「遅いですよ。早く来てください」
坂本さんを促され走る。
坂本さんは細かいとこに目がつくタイプ
ルーズな人が大嫌いだ。でも今回は
突然だから仕方なくな~い!
「よ~し全員集まったな。
では、今回諸君に集まって貰ったのは
君達に次のステップを踏んで
もらうためだ」
僕達の指導員を務めてくれる。
ガンジールさんが説明をして
くれるようだ。
「「「!?」」」
全員が驚きと不安で固まる。
「ふっ、そう身構えるな!
諸君の頑張りもありある程度の
能力向上が図れた。
これからはより実践向きの
鍛練をしなければならない。
そこでだ諸君には冒険者ギルドに
登録し任務を遂行して貰いたい」
なるほど……確かに今は訓練場で
あまり危機感もなく魔法や体術、
剣術をやってるだけだと、実践では
使えないってことか、とはいっても
八雲は周りを見るがやはり皆困惑している。
当たり前だよな~1ヵ月の訓練でどうにか
なるもんじゃない。いくら力があっても……」
「諸君に安心したまえ、いきなりポンと
いれて終わりなんてことはしない。
今から3チームに分けて、チーム事に
指導員を着けるから、そいつに色々と
聞いてくれ」
周りを見ると皆少し安心したみたいだ、
僕自身もほっとした。
冒険者ギルドか~どんなところなん
だろう不安もありつつワクワクが
止まらない八雲でした。
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