40 / 170
第二章 二度目の異世界
元英雄 妖精の村に行く
しおりを挟む「町を出るのは良いが、少しは休んで
からの方がいいぞ、疲れてそうだし」
※マイン
「いや、ここは早めに出るとするわ、
さっき目立ちまったから、変なやつらに
つきまとわれる可能性がある。
もしも既に捕捉されていても、
外なら周りを気にせず撃退できるからな」
「そうじゃな、この街を出るのじゃ」
「わかった。せっかく会えたんだから
もう少しゆっくり話をしたかったが、
仕方ね~な」
「うん、またね~八雲、今度は死んだ
なんて報告なしだよ」
「了解だ、マリー、皆行くぞ」
八雲達はマイン達と分かれ、店を出た。
…
……
街から出るのは楽勝だった。入るのには
色々セキュリティがあるが、出るぶんには、
全く気にしないらしい。助かる!
「先生どちらに向かえば良いですか」
「ここから南に100km程度いった先に、
アクアフォレストと言う森がある。そこに
向かう。我らなら今日中には着くだろう」
「……………リームさんってスパルタだね」
「凛、このくらいのことでそんなこと
言うなよ。ま~ククルもいるから、
俺に任しておけ!」
『ウィンドロード』これでさっさと
進むとするか」
…
……
「よーし到着だ」「皆お疲れ~」
「私達何にもしてないから疲れてないよ。
改めて思ったけど、魔法って本当、
便利だよね」
「あんまりこれになれると元の生活に
戻れなくなるぞ凛」
「さて、入る前に今日はここで野宿するぞ
準備をするのじゃ」
「? 先生、村に入って休んだ方が
良いんじゃないですか」
「我だけなら問題なく入れるじゃろうが、
お前達に関しては、まず間違いなく
攻撃をされる。まずはそれについて
どうするかを説明するのじゃ」
「……………」
…
……
………
…………
「皆、準備はできたか?」※八雲
「八雲、ククちゃんとくっつき
過ぎじゃない」
ククは八雲の足にしがみついている。
当初ククは凛と同じテントで寝る
予定だったが、ククが八雲と一緒が
良いとせがむためしかたなくそうした。
朝になると起きてからご飯を食べている
最中もず~とベッタリである。
凛としては、子供だからある程度
仕方ないと思ってはいるが、
あそこまであからさまだと、
嫉妬が抑えきれなくなっていた。
「うん?そうだな!ククちょっと
歩きにくいから話してくれるか」
ククはゆっくりと手を離して、
少し悩んで八雲の手を掴んだ。
八雲はククを見る。ククは目をキラキラ
させて見上げてくる。八雲はあまりの
かわいさに「うん」と首を縦に振るのだ。
「ふん」
それを見た凛は頬を膨らませて
不貞腐れた。
「お前達そこで止まれ」
「!!」突然、木から声が聞こえた。
「なんかいるな?」
「妖精さんは小さいから何処にいるか
わからないや」
「木の裏にいるのじゃ、小さいとか
関係なく見えん」
「さっさと出てこいなのじゃ」
「なんだなんだ偉そうに調子に
乗りなよ!」
「…………ビビって出てこれんのか!」
子供の妖精が木から半分だけ顔を出して、
こっちを見ている。
「ビ、ビ、ビビってるわ、訳あるか~」
ビビりなから子供の妖精が出てきた。
見た目は青色のリーゼントみたいな髪型で
若干反抗期のヤンキーって感じかな!」
「お前達さっさと出ていけ、だいたい
なんでここに来れるんだ!幻術魔法を
かけているんだぞ」
「?……幻術、何かあったけ」
八雲は皆の方を向くが、全員首を振る」
「あ、これか、お前バカじゃろ魔法の
発動を失敗して、オーラか霧散して
おるのじゃ」
「ガーン(´Д`)」子供の妖精はショックを
受け硬直している。」
しばらくすると
「うるさいうるさい出ていけーーー」
子供の妖精は逆切れした。
「だいたい妖精の癖に、なんで人間連れ
てくるんだお前がバカだろう」
「は~もう良い誰か他のものを連れてこい
リームが来たと言えばすぐに来るだろう!!」
「リームお前なんて知るか~」
「ヒューン」何かがすごいスピードで
飛んできた。
「このバカ息子が~」
「ドカーン」急に飛来した妖精が
子供の妖精に突撃パンチ、子供の妖精は
殴り飛ばされ木に刺さった。
「大変申し訳ありませんでした。
リーム様」父親と思われる妖精が
空中土下座をしている。
妖精ならではの芸当かもしれない。
「なんじゃ、あの小僧はサックスの
子供か?」
「はい、少々不出来な息子でして………」
「ま~それは良い、突然で悪いが入らせて
もらうぞ」
「ちょっとまって下さい。それはリーム様
だけですよね」
「いや、ここにいる全員じゃ!」
サックスはビクッと動き、恐れながら
「申し訳ありませんがそれはリーム様
とは言え聞くことは出来ません」
リームがサックスを見ると、サックスは
スマホのバイブ機能の如く痙攣していた。
先生は一体何をしたのやら?
「予想通りだ、サックスよ村長を
呼んでくれんか、話をする。」
「わっかりますた~」
「ヒューン」とすごいスピードで消えた。
…
……
「リーム殿、お久しぶりですな~」
それなりの年齢の妖精が現れた。
とは言っても見た目30代後半くらい、
妖精はパッと見では年齢が良く
わからないから気を付けないとね。
「ジェイソン殿、久しいのじゃ、
すまんがゲートを使わせて頂きたい」
「!!………リーム殿、それはそちらの人間も
でしょうか?」
「そうじゃ」
「う~ん、リーム殿それは了承しかねます。
もしもの事があれば、我らの村だけで
はなく他の村に被害がでます。
お分かりですな」
「すまんのじゃ、もちろんわかっておる、
だが今回は我が弟子の命が掛かっておる。
引くわけにはいかん」
リームから強い意思と威圧を感じ、
ジェイソンは額に汗をかく。
「…………すまんのじゃ、無理を言った。
ジェイソン殿だけでは判断ができん
じゃろうまずは我だけがゲートを通って、
四賢人を説得してくる。良いか」
「はい、そうしていただくと助かります」
「皆聞いておったな、我がまず許可を得る
しばらく待っていてくれ」
「先生、宜しくお願いします!」
「任しておけ八雲、ではいってくる。」
リームは四賢人の元へと向かう。
八雲達は村長のジェイソンさんの
許可を得て村に入ることができた。
本来ならいれたくは無いだろうが、
リームのたのみとあらば、断ることは
出来ないらしい。この村は過去に
リームにお世話になったらしい。
正直助かる。外では疲れが取れに
くいからな…………久しぶりで考えが
足りていなかった。妖精は小さいから
「入れないじゃ~」※八雲
今日も野宿確定の瞬間である
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる