元英雄 これからは命大事にでいきます

銀塊 メウ

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第一章 異世界帰還編

村長因縁の対決終結

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「すまんのじゃ、わしの因縁に
付き合わして」

「村長さんのせいじゃない
ですよ!!」※八雲
「こちらは任してください。」※凛
「村長あいつを倒しちゃって
下さいよ」※神薙

八雲達は村長を笑って送り出した。
「まったく、おまいさん達と喋っていると、
 若返った気分になってきたわ。では
 悪党を成敗してやるわ。アッハッハ」

村長は鬼と化した幽鬼のもとに
歩いていった。

「俺達も行くか、気合い入れろ!!」

黒鬼は黙ったまま立たずんでいる。
気味の悪い空気を出している。

「私を最初に行かせて!!」
 凛は八雲を見つめ懇願した。
止められると感じ強くお願いしたのだ。
八雲はやはり顔を曇らせた。
でも真っ直ぐと目を見続けたら、
しかたないと思う顔になり、
頷いてくれた。

「良し、気合い入れるよ~」
 凛は声をあげ一歩前に足を進めた。
凛から赤色のオーラが発現し炎の
ようになる、前に進みなから、
赤色のオーラが少しずつ身体から離れ
空中で形を変化、鳥の形になった。
十羽ほどに増え、凛は足を止め印を組む。

『焔式、火鳥の舞い』

 十羽の鳥が黒鬼に飛んでいき、
衝突させるわけでなくぐるぐると
黒鬼の周りをまわる。黒鬼は興味
なさそうに、虚ろな目で凛を見ている。
凛は印を変え気合いを入れる。

 鳥が回りながら燃え出した。
黒鬼があっという間に、炎の渦の中に
とじ込められた。渦からうめき声が
あがる。

「なにこれ、何でこんなに声があがるの」
凛は恐怖した。何故なら炎の中から多数の
うめき声があがっていたからだ。」

炎の渦からゆっくりと黒鬼が出てきた。
その姿は異様、身体のそこらじゅうから
餓鬼の顔が出ている。口からは呪いの言葉を
発している。突然鳴きやむと顔と言う顔が
凛を見て睨む。

「ぴえ~」声をあげると同時に顔が
飛び出て凛へ向かって飛んでいった。

凛は驚きはしたが、すぐに冷静になり、
『炎陣』と唱え、自身の周りに
炎の壁を作った。顔が次々と燃え尽きる。
良しと凛が感じ次の攻撃体勢に入る。
その瞬間炎の壁を越えて大鬼の腕が
現れる。凛は咄嗟に、腕をクロス
させバックステップする。
凛は殴られ後方に跳ばされるが、
膝を着き着地する。前を見ると
黒鬼から大鬼が生えている。
正直信じられない状況、迷っていると、
周りに餓鬼が現れ凛を襲う。

「凛ちゃんは私が守る。」

 神薙が5本の刀を駆使して
餓鬼達を一掃する。

「ありがとうございます。神薙さん」

「任せなさ~い」

 それにしてもキモいなコイツ、
かなりトリッキーな動きをしやがるし、
油断ならない。今度は俺が行くか!!

「良し、い……」
「とりゃあー」神薙がもうスピードで
走っていった。あのアホ、勢いだけで
行ってるな。神薙は黒鬼に連撃を
食らわせる。痛みを感じて
いるのか、顔達が悲痛な顔になり、

「ビャー」すさまじい騒音が流れた。
 目の前で聞いた。神薙は耐えれずふらつき
 片足を地面に着く。
「ガァー」黒鬼は神薙に殴りかかる。
「させるか」八雲は神薙を抱え横に跳ぶ。
 黒鬼は追ってこず、なぜか静観していた。
 
「大丈夫か神薙!!」
「………ごめん、耳をやられたみたい声が
 良く聞こえないやーアッハッハ」
「アッハッハじゃないわ、もうちょい
緊張感持て」

「さてどうしたもんか、簡単には攻撃が
 できない何がトリガーになって呪いを
 受けるかわからん状態、しかしあいつなんで
 動かないんだ、こっちに興味がないみたいだ
 ………………え、まさか」

 ゆっくりと黒鬼に歩いて近づく、
黒鬼の目の前1m、黒鬼は虚ろな目で
動こうとはしない。

「八雲君あんたアホなの
早く離れなさい」※神薙
「八雲離れて餓鬼達が出る
かもしれない。」※凛

「たぶん、大丈夫だよ」
「コイツは可哀想なやつなんだな‼️」

黒鬼に八雲は触れた。

「「や、八雲~」」※凛、神薙
「「あ、あれ」」※凛、神薙

「コイツは究極のカウンタータイプだな、
 攻撃した相手にしか攻撃しない。だから
 コイツの攻略報はなにもしないだな」

「「え~~~~」」※凛、神薙

八雲は考えていたこのままで良いのかと…

「八雲、お前は余計なこと考えているだろう
 顔に出ているのじゃ~( ´Д`)=3「ハー」

「そんな毎度ため息しないで下さいよ。」

「精霊闘気 『水』」

八雲の目の色が青に変化していく。

「癒しの水よここに」
八雲が唱えると空中に大きな水玉が発生

「黒鬼よ安らかに眠れ、
『ヒーリングウォーター』」

ゆっくりと水玉がおりてきて黒鬼を包む。
黒鬼は動くことはなく、身体から餓鬼達が
溢れ消えていった。

「こんな倒し方があるなんて、
びっくりなんだけど
 八雲君、良く分かったね。」

「似たようなやつの経験があってね。
 押してダメなら引いてみろってね」

「村長の方はどうかな」



……
………

「なぜだ、私は大鬼以上の力を
持っているのだぞ負けるはずがない」

「お前は変わらんの~前にも
言ったはずじゃ力だけでは勝てんのじゃ、
鬼になってより雑な動きになっている。
動きを読むのは容易、あとはそこを
つくだけじゃ」

「くそ、くそ、くそ~」

「お前は許されないことをした。
あの世で同胞にしっかりと
謝ることじゃ‼️」

「ま、まて鬼羅(きら)た、助けてくれ」

「幽鬼よ、わしは長の勤めを果たす、
 眠るがよい」

 村長はオーラを右手に集中正拳突きを
放つ、鬼となった幽鬼の腹を突き抜けた。

「き、きらよ、俺はおまえに………」
煙となって幽鬼はいなくなった。

「………………さらばじゃ………我が友 幽鬼」


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