父親が同じ私たちは霊でこづかいを稼ぐ

第62話 宿木４

　美湖から沙衣にスマホで連絡が来る
　「今から仕事だから準備して。」
　「今から？」
　「そうよ。」
　「分かった。」
美湖が運転手付きの車で沙衣を迎えに来る。
　２人は亮介のアパートへ行く。
　アパートには亜香子たちがいる。
　２人は亮介の部屋へ行く。
　部屋では亮介が泥のようなものと抱き合っている。
　２人は嫌悪感を抱き
　「何あれ、気持ち悪い。」
ハモって言う
　その言葉に、亮介が反応する
　「俺と沙衣の愛を気持ち悪いとはなんだ。」
そして、美湖の横にいる沙衣を見つけて固まる。
　彼は考えるそして言う
　「俺と沙衣を引き離すために偽物を連れてきたな。」
　「何言っているの。」
沙衣はムッとして、水道の水を出すと水の槍を作り出す。
　彼女は水の槍を泥のようなものに投げつける。
　水の槍は泥のようなものに刺さるが、ダメージはない。
　美湖が沙衣に言う
　「物理的攻撃は効かないようね。」
　「そうね、あの男ごとミンチにしたら効果あると思うよ。」
沙衣は物騒なことを言う。
　美湖は手をかざし陽の光を泥のようなものに当てる。
　泥のようなものはうごめきだす。
　沙衣も手をかざして陽の光を当てる。
　泥のようなものは焼かれ干からびてゆく。
　表面はひび割れ崩れてゆく。
　亮介は泣き叫ぶ
　「沙衣が、俺の沙衣が・・・」
泥のようなものは完全に崩れ去る。
　亮介の顔が沙衣の方を向く
　「沙衣、そこにいたのか。」
彼は彼女に駆け寄り抱きしめようとする。
　彼女は彼を蹴り飛ばす
　「私はあなたが大嫌い。」
沙衣は亮介にとどめを刺す。