父親が同じ私たちは霊でこづかいを稼ぐ

第48話 地下駐車場の怪１

　大型スーパーの地下駐車場で男が車を止めて仮眠をとっている。
　彼は営業マンで昼食後は路上で仮眠をとっていたが日差しが邪魔になっていた。
　地下の駐車場は、少し暗く仮眠には最適である。
　彼は夢を見る青い顔をした男が話しかけてくる。
　男が何を言っているのかはわからない。
　男が右腕を差し出す、手首から先はなかった。
　そこで彼は目を覚ますが右手に痛みを感じる。
　見ると右手首にひっかいたような傷がついており血がにじんでいる。
　彼は寝ている時に自分でひっかいたものどたと思う。
　彼は翌日も地下駐車場で仮眠をとる。
　そして同じ夢を見る
　彼が目を覚ますと右手首の傷は深くなっていて血が流れている。
　彼は怖くなり地下駐車場で仮眠を取らなくなる。
　彼は自分の体験をＳＮＳで恐怖体験として発信する。
　大型スーパーの地下駐車場は車を止め仮眠をとる者が増えてくる。
　仮眠した者の中に青い顔をした男の夢を見て手首にひっかき傷ができる者が出てくる。
　その話はネットで広がり、大型スーパーの地下駐車場は心霊スポットとなってしまう。
　この情報はテレビ局のディレクターの知るところになる。
　ディレクターは五條美月に会いに行く。
　彼は、美月に話す
　「地下駐車場で怪奇現象が起こっているんですけど、どうですか。」
　「どんなことが起こっているの。」
　「駐車場で仮眠すると夢の中に男が出てきて、最後に右腕を見せると手首から先がないようです、そして目が覚めると、右手首にひっかいたような傷があるそうです。」
　「分かりました、良いでしょう。」
ディレクターは美月の許可を取るとスーパーに連絡する。
　「地下の駐車場を取材したいのですが。」
　「困ります、心霊スポットになって迷惑しているのにマスコミに乗ったらどうなるか。」
　「大丈夫です、除霊をしますから。」
　「除霊できるのですか。」
　「はい、迷惑はかけません。」
　「分かりました。」
ディレクターは許可を取る。
　美湖が沙衣にスマホで連絡する。
　「仕事決まったよ。」
　「どこの仕事。」
　「テレビ局。」
　「仕方ないわね。」
　「今度の休みにするわよ。」
　「分かった。」
沙衣と美湖は仕事を受けることになる。