再生の星のアウレール

第254話 和睦

　ほむらが輸送艦に戻るとサイーシヤが文句を言う。
　「みんな押し付けてどういうつもりですか。」「アウレールとクリスタの結婚式なんだから仕方ないだろ。」
　「結婚式なんてフレイムランドではしませんよ。」「まあ、フレイムランドは特殊だからね。それで交渉はどうなった。」
　「こちらの要求は全て通りました。アースランドはもっと要求されると思っていたみたいですね。」「まあ、こちらは賠償請求と情報の共有が出来ればいいだけだからね。」
　「明日、調印式ですからお願いしますよ。」「このままサイーシヤが調印式に出るのはどうだい。」
　「だめです。ほむら王の出番ですよ。」
翌日、フレイムランドとアースランドの間で契約がなされる。フレイムランドが被った損害の賠償と１カ月に１回情報交換をすると言うものだ。
　情報交換はフレイムランドの連絡艇がアースランドを訪れることで話し合いの席を持つことになる。
　夕方、和睦成立のパーティーが開かれる。ここでは赤髪のドニィーシャと金髪のサイーシヤが美しさを競い合って目立っていた。
　アースランドの議長がほむらに言う。
　「我々は国交を望んでいます。」「我が国が国交を結ぶことはありません。互いに干渉せずに進んで行きたいのです。」
　「どうしてですか。」「今２つの国があり、人類には２つの可能性があります。どちらかが滅ぶことがあってももう１つは生き延びるでしょう。」
　「そのために国交は結ばないというのですね。」「そうです。」
　「私は国交を望みます。いつか、ほむら王を口説き落として見せますよ。」「話し合いは大切です。楽しみにしていますよ。」
議長とほむらは握手をする。