再生の星のアウレール

第221話 ＭＣＯの成立

　軍が消滅して、レーガは傭兵団の運用について話し合う。
　「もう戦力と呼べるものは傭兵団だけになりました。」「我々が傭兵団を有効活用しなければなりませんな。」
　「とりあえず傭兵団を管理する組織をアースランドに設置しないといけませんな。」「それでは部外者が入ってきますぞ。」
　「組織の委員は傭兵団を運用している市長に限らせればいいのです。」「確かに運用しているのはレーガですからな。」
　「都市の７割は我々に息がかかっています。組織の誕生も我々の意見が通ります。」「ついでに反抗的な都市をあぶりだしておきましょう。」
　「それは良いですな。では、次のアースランドの評議会で傭兵団管理組織の立ち上げを議題に出しましょう。」
レーガは傭兵団を私兵にするための組織を立ち上げることにする。
　アースランドの評議会が始まる。評議会は各都市の市長が出席するが多くの都市では自分たちの都市の管理が忙しくて出席はしない。
　出席するのは都市に余裕があり地球の運営に積極的にかかわろうとする者や議題を持ち込む者たちが出席している。今回の評議会にはレーガの主だったメンバーや関りを持つ者が多くいる。
　台北の市長が発言を開始する。
　「先日、軍が壊滅しました。今、武力を持つのは傭兵団と言う民間人だけです。」「傭兵団ではなく、レーガが軍を滅ぼしたのでしょ。彼らが好んで戦ったわけではないでしょう。」
　「レーガ？そのような組織があるのですか。」「あなたも一員ではないのですか。」
　「証拠を示していただきたい。私はアースランドの明日を考えて発言しているのです。」「・・・・・」
　「続けます。現在、多くの傭兵団が存在しています。彼らは依頼を受けて動いていますが依頼が無ければ何をするかわかりません。」「軍は無いんだ解散させてはどうだね。」
　「彼らは有用です。災害救助などに活用できるでしょう。」「彼らをどうやって管理する。」
　「傭兵団管理組織を作り、登録制にします。認可が降りなければ、解散してもらいます。」「組織のメンバはどうする。」
　「これまで傭兵団を使っていた市長たちに委員になってもらいます。」「それでは人選が偏るぞ。」
　「人選は済んでいます。資料をご覧ください。」「上海、北京、ムンバイ、東京・・・・これはレーガのメンバーではないか。」
　「私はレーガなど知りませんよ。組織名はＭＣＯとします。採決を始めましょう。」
採決が取られ反対はわずか２割に終わる。賛成に投じた８割はレーガかレーガに関わる者だった。傭兵団管理組織ＭＣＯが誕生する。