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第35話 初仕事の成功
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翌日の夕方、作戦が動き始める。第2方面軍の索敵部隊は装甲車で動いている。アウレールは、ワルカを先行させる。
ワルカは、レーダとセンサーを駆使して装甲車を探す。クリスタは、装甲車に乗りたがっていたが、今はオペレーターのヨハンと事務所にいる。
アウレールは、ワルカのセンサーに反応を見つける。ワルカはかがんで身を隠す。車両がこちらへ向かってきていることが判る。
ワルカはライフルを車両に向けて撃つ。ライフルのエネルギーは車両までの木々を焼き倒し、車両に命中する。
ハンティング・ウルブズの装甲車が走り確認する。車両は装甲車で、エネルギーで半分溶けており、乗っていた人は残らず焼け死んでいた。
ブルーノがアウレールに言う。
「上出来だ。頼むぞ。」「乗っていた人はどうなりました。」
「気にしなくていい。」「は、はい。」
アウレールは乗っていた人がどうなったのか考えないようにする。しかし、ライフルで撃たれた装甲車の様子から乗員の状態は目に見えている。
彼は、第2方面軍の拠点に近づくまでにもう1両装甲車をライフルで撃つ。
これで、ハンティング・ウルブズは第2方面軍に気づかれず軍の拠点に近づくことが出来る。
ブルーノはアウレールが今回の役割を無理して引き受けていることを知っている。彼はアウレールに言う。
「アウレール、ここまででいいぞ。あとは俺たちでやるから見ててくれ。」「まだやれます。」
「なら、いざと言う時に備えて後ろで控えていてくれ。」「はい。」
ブルーノは行動を開始する。レーザー砲搭載車両3両を道から外れたところに伏兵として隠しておいて、装甲車2両で第2方面軍の拠点前へ行くとメガホンで言う。
「俺はハンティング・ウルブズの団長ブルーノだ。軍司令官の指示だ。門を開放して降伏しろ。」
門が開き、指揮官らしき男が言う。
「降伏するのはお前らだ。装甲車2両で何ができる。」
そして門から装甲車と自走砲が出てくる。ブルーノたちの装甲車はバックして逃げる。
第2方面軍の装甲車が囲むように追いつく。すると装甲車は高熱で溶けるように変形して爆発する。
それは1両だけでない。追ってきた5両の装甲車と自走砲が同じ運命をたどる。
突然、道に装甲車4両とレーザー砲搭載車両3両が躍り出て第2方面軍の拠点に突入する。拠点に残っていたものは何が起こったのか理解が及ばなく、そのまま捕虜になる。
捕虜の中には指揮官のアロイス大尉がいる。アウレールはワルカのセンサーで逃げ出した兵がいないか探すが見当たらない。
ブルーノは、装甲車を1両、アルミン司令官の元に連絡のため走らせる。彼は作戦が終了したので、アウレールを一足早くエリア29へ帰らせる。
アウレールはワルカをカイの工場に預けると団の事務所に行く。事務所にはヨハンとクリスタがいる。クリスタがアウレールに言う。
「作戦成功ね。もう、ワルカを使いこなしているのね。」「人殺しがうまくなっただけだよ。」
「でも、アウレールが失敗していたら、たくさん人が死んでいたわ。」「そうだけど。殺したくなかったよ。」
ヨハンが言う。
「人を殺したくなかったら、傭兵団を辞めればいいよ。」「でも俺しかワルカを扱えないよ。」
「そんなのは理由にならないぞ。傭兵団にいるのなら覚悟を決めるんだな。」「敵を殺す覚悟かい。」
「そうだ。いやなら今のうちにやめてしまえ。」「分かったよ。」
アウレールは事務所から出てゆく。クリスタが後を追う。
ワルカは、レーダとセンサーを駆使して装甲車を探す。クリスタは、装甲車に乗りたがっていたが、今はオペレーターのヨハンと事務所にいる。
アウレールは、ワルカのセンサーに反応を見つける。ワルカはかがんで身を隠す。車両がこちらへ向かってきていることが判る。
ワルカはライフルを車両に向けて撃つ。ライフルのエネルギーは車両までの木々を焼き倒し、車両に命中する。
ハンティング・ウルブズの装甲車が走り確認する。車両は装甲車で、エネルギーで半分溶けており、乗っていた人は残らず焼け死んでいた。
ブルーノがアウレールに言う。
「上出来だ。頼むぞ。」「乗っていた人はどうなりました。」
「気にしなくていい。」「は、はい。」
アウレールは乗っていた人がどうなったのか考えないようにする。しかし、ライフルで撃たれた装甲車の様子から乗員の状態は目に見えている。
彼は、第2方面軍の拠点に近づくまでにもう1両装甲車をライフルで撃つ。
これで、ハンティング・ウルブズは第2方面軍に気づかれず軍の拠点に近づくことが出来る。
ブルーノはアウレールが今回の役割を無理して引き受けていることを知っている。彼はアウレールに言う。
「アウレール、ここまででいいぞ。あとは俺たちでやるから見ててくれ。」「まだやれます。」
「なら、いざと言う時に備えて後ろで控えていてくれ。」「はい。」
ブルーノは行動を開始する。レーザー砲搭載車両3両を道から外れたところに伏兵として隠しておいて、装甲車2両で第2方面軍の拠点前へ行くとメガホンで言う。
「俺はハンティング・ウルブズの団長ブルーノだ。軍司令官の指示だ。門を開放して降伏しろ。」
門が開き、指揮官らしき男が言う。
「降伏するのはお前らだ。装甲車2両で何ができる。」
そして門から装甲車と自走砲が出てくる。ブルーノたちの装甲車はバックして逃げる。
第2方面軍の装甲車が囲むように追いつく。すると装甲車は高熱で溶けるように変形して爆発する。
それは1両だけでない。追ってきた5両の装甲車と自走砲が同じ運命をたどる。
突然、道に装甲車4両とレーザー砲搭載車両3両が躍り出て第2方面軍の拠点に突入する。拠点に残っていたものは何が起こったのか理解が及ばなく、そのまま捕虜になる。
捕虜の中には指揮官のアロイス大尉がいる。アウレールはワルカのセンサーで逃げ出した兵がいないか探すが見当たらない。
ブルーノは、装甲車を1両、アルミン司令官の元に連絡のため走らせる。彼は作戦が終了したので、アウレールを一足早くエリア29へ帰らせる。
アウレールはワルカをカイの工場に預けると団の事務所に行く。事務所にはヨハンとクリスタがいる。クリスタがアウレールに言う。
「作戦成功ね。もう、ワルカを使いこなしているのね。」「人殺しがうまくなっただけだよ。」
「でも、アウレールが失敗していたら、たくさん人が死んでいたわ。」「そうだけど。殺したくなかったよ。」
ヨハンが言う。
「人を殺したくなかったら、傭兵団を辞めればいいよ。」「でも俺しかワルカを扱えないよ。」
「そんなのは理由にならないぞ。傭兵団にいるのなら覚悟を決めるんだな。」「敵を殺す覚悟かい。」
「そうだ。いやなら今のうちにやめてしまえ。」「分かったよ。」
アウレールは事務所から出てゆく。クリスタが後を追う。
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